恐らく誰もが複雑だなと感じる「子オブジェクトのアクセス許可エントリすべてを、このオブジェクトからの継承可能なアクセス許可エントリで置き換える」について分かり易く解説します。
「子オブジェクトのアクセス…」の場所
まずは、「子オブジェクトのアクセス…」はどこで実行するのかを整理しておきましょう。
フォルダやファイルのプロパティ ⇒ セキュリティタブ ⇒ 「詳細設定」から実行画面を開きます。
「子オブジェクトのアクセス…」の実行方法
「子オブジェクトのアクセス…」の実行方法は以下の通りです。
「子オブジェクトのアクセス…」にチェックを入れて「適用」ボタンをクリックすると「このオブジェクトの子孫すべてに対して明示的に定義されたアクセス許可を、<プロパティで表示しているフォルダ名>から継承可能なアクセス許可に置き換えます。続行しますか?」というポップアップが出力されるので「はい」をクリックします。後で説明しますが、これで処理が実行されます。
「子オブジェクトのアクセス…」の実行内容
「子オブジェクトのアクセス許可エントリすべてを、このオブジェクトからの継承可能なアクセス許可エントリで置き換える」の実行内容を解説します。
下図をご覧ください。左側のフォルダAで「子オブジェクトのアクセス…」を実行すると、右側のようになります。フォルダAのセキュリティーグループの情報でフォルダA配下のフォルダBとファイルAが上書きされます。「子オブジェクトのアクセス…」を実行したフォルダの権限に配下のフォルダやファイルの権限は全て強制的に統一されるということです。
フォルダ配下が「継承の無効化」になっている場合です。
上記の説明と同様にフォルダAのセキュリティグループに子孫が置き換えられてます。合わせて「継承の無効化」が「継承の有効化」に変更になります。
Windowsフォルダのアクセス権「継承の有効化」「継承の無効化」を図解で超分かり易く解説
「子オブジェクトのアクセス…」実行の注意点
「子オブジェクトのアクセス…」実行の注意点としては、以下の2点です。
1.「子オブジェクトのアクセス…」を実行する配下のフォルダやファイルが多い場合、処理が終わるまでに時間がかかります。
2.1度実行すると元には戻せません。下位の階層のフォルダやファイルで特殊な権限設定の運用をしている場合は注意が必要です。
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