Windows環境で特定のユーザーの権限でプログラムを実行する際に使用するrunas
コマンド。多くのITプロフェッショナルが使用するこのコマンドですが、その全オプションを理解している人は少ないかもしれません。本記事では、runas
コマンドの全オプションとその使い方を一つひとつ解説します。
目次
基本的な使い方
runas
コマンドの基本的な構文は以下の通りです。
runas [/options] user@domain program
主要なオプションとその解説
/profile
このオプションは、ユーザーのプロファイルをロードします。デフォルトで有効です。
runas /profile /user:domain\username notepad.exe
/noprofile
ユーザーのプロファイルをロードしないでプログラムを実行します。
runas /noprofile /user:domain\username notepad.exe
/env
現在の環境を使用します。/env
は、プログラムに対して現在の環境変数を適用します。
runas /env /user:domain\username notepad.exe
/netonly
指定した資格情報は、リモートアクセスの場合のみ使用されます。
runas /netonly /user:domain\username notepad.exe
/savecred
一度入力したパスワードを保存し、次回以降のrunas
コマンド実行時に再入力を省略できます。
runas /savecred /user:domain\username notepad.exe
/smartcard
スマートカードの認証を使用します。
runas /smartcard /user:domain\username notepad.exe
具体的な使用例
特定のユーザーでNotepadを開く
runas /user:username@domain.com notepad.exe
現在の環境変数を適用してプログラムを実行する
runas /env /user:domain\username "C:\Program Files\Some Program.exe"
ネットワーク資源にアクセスする場合のみ特定の資格情報を使用する
runas /netonly /user:username@domain.com "explorer \\SomeNetworkShare"
まとめ
runas
コマンドは非常に多機能であり、各オプションを活用することで多くのシナリオに対応することができます。特にIT管理者やシステムエンジニアにとって、このコマンドの詳細な理解は非常に有用です。
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