PowerShellのWhere-Object
コマンドは、配列やオブジェクトのコレクションから特定の条件に一致する要素を選択するための強力なツールです。この記事では、Where-Object
の使い方を具体的な例とともに紹介します。
基本的な使い方
Where-Object
の基本的な形式は以下の通りです。
Get-Process | Where-Object { $_.CPU -gt 10 }
この例では、CPU使用率が10を超えるプロセスをリストします。$_
はパイプラインで渡される各オブジェクトを参照する変数です。
具体的な利用例
1. 特定の拡張子を持つファイルを一覧表示
コード:
Get-ChildItem -Path C:\some\folder | Where-Object { $_.Extension -eq '.txt' }
説明:
指定されたフォルダ内で、拡張子が.txt
であるファイルをすべて一覧表示します。
利用シーン:
テキストファイルだけを操作する場合や、特定の種類のファイルを一覧にする際に使用します。
2. 起動している特定のプロセスを探す
コード:
Get-Process | Where-Object { $_.ProcessName -like '*chrome*' }
説明:
このコマンドは、プロセス名にchrome
が含まれているすべてのプロセスをリストします。
利用シーン:
特定のプロセスがシステムリソースを多く使用しているかどうかを調査する際などに使用します。
3. 動作しているサービスをフィルタリング
コード:
Get-Service | Where-Object { $_.Status -eq 'Running' }
説明:
このコマンドは、ステータスが「Running」であるサービスをすべて一覧表示します。
利用シーン:
動作しているサービスの一覧を取得し、管理やモニタリングを行いたい場合に使用します。
4. 空きディスクスペースが少ないドライブを警告
コード:
Get-PSDrive | Where-Object { $_.Free -lt 1GB }
説明:
このコマンドは、空き容量が1GB未満のドライブを警告するためのものです。
利用シーン:
システム管理者がディスク容量が少なくなっているドライブに対処するために使用します。
5. アクティブなネットワーク接続を調査
コード:
Get-NetTCPConnection | Where-Object { $_.State -eq 'Established' }
説明:
このコマンドは、状態が「Established(接続済み)」であるTCP接続をすべて一覧表示します。
利用シーン:
セキュリティ監査やトラフィック分析の際に、現在アクティブな接続を知る必要がある場合に使用します。
まとめ
Where-Object
は、特定の条件に合ったオブジェクトだけを選択するための非常に有用なコマンドです。データのフィルタリングや操作、システムの監視など、多くの場面でこのコマンドの力を借りることができます。
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