Excel VBAを使った複数条件のフィルタリングで業務効率化

この記事では、Excel VBA(Visual Basic for Applications)を使用して業務効率化を図るための具体的な処理について紹介します。特に、複数の条件を満たす場合のみフィルタを適用する方法を取り上げます。具体的なVBAコード例、その詳細な解説、さらに応用例を3つ提供します。

目次

Excel VBAの基本

Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。

そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。

なぜ複数条件のフィルタが必要か

業務においては、データ分析やレポート作成などで特定の条件に基づいてデータを抽出する場面が多くあります。ただし、単一の条件ではなく複数の条件をクリアしたデータのみを対象にしたい場合も少なくありません。例えば、特定の地域で特定の商品が特定の期間に売れたデータを集計したいといったケースです。このような複雑な条件を効率よく処理するためには、VBAを使うことが一つの解です。

フィルタの基本

VBAでフィルタをかける基本的なコードは以下の通りです。


'フィルタの基本形
Sub BasicFilter()
    Range("A1:C10").AutoFilter Field:=1, Criteria1:="条件1"
End Sub

この基本形では、`A1:C10`の範囲で、1列目(`Field:=1`)に`条件1`を満たすデータをフィルタリングします。

複数条件を満たす場合のみフィルタを適用する処理

次に、複数条件を満たす場合にのみフィルタを適用する処理について見ていきます。


'複数条件を満たす場合のみフィルタをかける
Sub MultiConditionFilter()
    Dim condition1 As Boolean
    Dim condition2 As Boolean

    '条件1と条件2がTrueであればフィルタを適用
    condition1 = True ' ここに条件1のロジックを記述
    condition2 = True ' ここに条件2のロジックを記述
    
    If condition1 And condition2 Then
        Range("A1:C10").AutoFilter Field:=1, Criteria1:="条件1"
    End If
End Sub

こちらのコードでは、`condition1`と`condition2`という2つの条件が共にTrueである場合のみ、フィルタが適用されます。

応用例1:特定の日付範囲と文字列を含む場合のフィルタ


'特定の日付範囲と文字列を含む場合のフィルタ
Sub DateAndStringFilter()
    Dim targetDate As Date
    Dim targetString As String
    targetDate = #1/1/2022#
    targetString = "example"
    ' 日付と文字列の両方を条件にフィルタをかける
    Range("A1:C10").AutoFilter Field:=1, Criteria1:=">=" & targetDate, Operator:=xlAnd, Criteria2:="<=" & targetString
End Sub

応用例2:特定の数値範囲でフィルタ


'特定の数値範囲でフィルタ
Sub NumberRangeFilter()
    Range("A1:C10").AutoFilter Field:=2, Criteria1:=">=10", Operator:=xlAnd, Criteria2:="<=100"
End Sub

応用例3:複数の文字列(OR条件)を満たす場合のフィルタ


'複数の文字列(OR条件)を満たす場合のフィルタ
Sub MultiStringFilter()
    Range("A1:C10").AutoFilter Field:=3, Criteria1:=Array("文字列1", "文字列2"), Operator:=xlFilterValues
End Sub

まとめ

Excel VBAを用いて複数条件のフィルタを適用する処理は、データ分析や業務効率化に非常に有用です。本記事では、その基本形から応用例までを網羅的に解説しました。この技術を活用して、より高度なデータ処理を行いましょう。

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