Excel VBAを使用した特定期間の損益計算書の自動生成方法

この記事では、Excel VBAを利用して特定期間の損益計算書を自動生成する方法について詳しく解説します。VBAのコードを実際に記載し、その詳細な解説と応用例を3つ取り上げます。また、この情報を使用して業務効率を向上させるための補足事項も紹介します。

基本的なVBAコードの解説

以下は、特定期間のデータを基に損益計算書を自動生成するVBAコードです。

Sub GeneratePLStatement()
    Dim LastRow As Long
    Dim StartDate As Date, EndDate As Date
    Dim TotalRevenue As Double, TotalCost As Double, ProfitLoss As Double
    '開始日と終了日を指定
    StartDate = Sheets("Input").Range("B1").Value
    EndDate = Sheets("Input").Range("B2").Value
    '最後の行を取得
    LastRow = Sheets("Data").Cells(Sheets("Data").Rows.Count, "A").End(xlUp).Row
    '指定期間の収益とコストを計算
    For i = 2 To LastRow
        If Sheets("Data").Cells(i, 1).Value >= StartDate And Sheets("Data").Cells(i, 1).Value <= EndDate Then
            TotalRevenue = TotalRevenue + Sheets("Data").Cells(i, 2).Value
            TotalCost = TotalCost + Sheets("Data").Cells(i, 3).Value
        End If
    Next i
    '損益計算
    ProfitLoss = TotalRevenue - TotalCost
    '結果を出力
    Sheets("Output").Range("B5").Value = TotalRevenue
    Sheets("Output").Range("B6").Value = TotalCost
    Sheets("Output").Range("B7").Value = ProfitLoss
End Sub

コードの詳細解説

- `Dim`: 変数を宣言するためのキーワード。このコードでは、使用する変数を事前に宣言しています。
- `StartDate`, `EndDate`: 損益計算書を生成する期間を指定するための変数です。
- `LastRow`: データシートの最後の行番号を取得するための変数。
- `TotalRevenue`, `TotalCost`, `ProfitLoss`: 収益、コスト、損益を計算するための変数。

補足事項

このコードは、指定した期間のデータを基に損益計算書を自動生成しますが、データの前提として以下の点があります。

- データは"Data"シートにあり、A列に日付、B列に収益、C列にコストが入力されている。
- 期間は"Input"シートのB1セル（開始日）とB2セル（終了日）で指定。
- 出力結果は"Output"シートのB5セルからB7セルに表示される。

応用例

応用例1: データの範囲を動的に変更

もしデータが複数のシートに分散している場合や、データの範囲が異なる場合には、範囲を動的に変更して損益計算書を生成する必要があります。

'...
    'シート名を変数に格納
    Dim sheetName As String
    sheetName = Sheets("Input").Range("B3").Value
    Set targetSheet = Sheets(sheetName)
'...

応用例2: グラフの自動生成

損益計算書のデータを元に、Excelのグラフ機能を使用してグラフを自動生成します。

'...
    Sheets("Output").Range("B5:B7").Select
    ActiveSheet.Shapes.AddChart2(251, xlColumnClustered).Select
    ActiveChart.SetSourceData Source:=Sheets("Output").Range("B5:B7")
'...

応用例3: メールでの通知

損益計算書の結果をメールで通知する方法。Outlookを使用してメールを自動送信します。

'...
    Dim OutlookApp As Object, OutlookMail As Object
    Set OutlookApp = CreateObject("Outlook.Application")
    Set OutlookMail = OutlookApp.CreateItem(0)
    
    With OutlookMail
        .To = "example@email.com"
        .Subject = "損益計算書の結果"
        .Body = "収益: " & TotalRevenue & vbNewLine & "コスト: " & TotalCost & vbNewLine & "損益: " & ProfitLoss
        .Send
    End With
'...

まとめ

Excel VBAを利用して、特定期間の損益計算書を自動生成する方法を学びました。基本的なコードから、データの範囲を動的に変更する方法、グラフの自動生成、メールでの通知まで、さまざまな応用例を取り上げました。これらの知識を活用して、日常の業務をより効率的に進めることが

できます。