この記事では、Excel VBAを利用してファイルの親子関係や階層情報をファイル名に反映する手法について解説します。具体的なVBAコードを紹介しながら、その詳細や応用例についても触れていきます。
Excel VBAの基本
Excel VBA（Visual Basic for Applications）は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。
そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。
VBAを用いたファイル名の変更基本
Excel VBAを利用することで、ファイルの親子関係や階層情報を取得し、これをもとにファイル名を自動的に変更することが可能です。
Sub ReflectHierarchyInFileName()
Dim folderPath As String
Dim subfolder As Object, fso As Object, folder As Object
Dim file As Object
folderPath = "C:\your\path" '変更するフォルダのパスを指定
Set fso = CreateObject("Scripting.FileSystemObject")
Set folder = fso.GetFolder(folderPath)
For Each subfolder In folder.Subfolders
For Each file In subfolder.Files
file.Name = subfolder.Name & "_" & file.Name
Next file
Next subfolder
End Sub
コードの詳細解説
上記のコードは、指定されたフォルダ内のすべてのサブフォルダとその中のファイル名を変更します。具体的には、サブフォルダの名前と元のファイル名を結合して新しいファイル名を生成します。
応用例
1. 拡張子に応じて接頭辞を追加する
特定の拡張子を持つファイルにだけ接頭辞を追加することができます。
Sub AddPrefixByExtension()
'...
For Each file In subfolder.Files
If Right(file.Name, 4) = ".txt" Then
file.Name = "TXT_" & file.Name
End If
Next file
'...
End Sub
2. 日付情報をファイル名に反映
ファイルの最終更新日をファイル名に反映することができます。
Sub ReflectDateInFileName()
'...
For Each file In subfolder.Files
file.Name = Format(file.DateLastModified, "yyyymmdd") & "_" & file.Name
Next file
'...
End Sub
3. ユーザー入力に基づくファイル名の変更
VBAのInputBox関数を使用して、ユーザーに新しいファイル名の接頭辞を入力させ、これを反映することができます。
Sub RenameByUserInput()
Dim prefix As String
prefix = InputBox("接頭辞を入力してください:")
'...
For Each file In subfolder.Files
file.Name = prefix & file.Name
Next file
'...
End Sub
まとめ
Excel VBAを活用することで、ファイルの親子関係や階層情報をファイル名に簡単に反映することができます。上記のコードや応用例を参考に、作業効率をさらに向上させることが期待できます。
VBAも良いけどパワークエリも良い
VBAの解説をしてきましたが、VBAは正直煩雑でメンテナンス性が悪いです。最近はモダンExcelと呼ばれるパワークエリやパワーピボットへのシフトが進んできています。本サイトでもパワークエリの特集をしており、サンプルデータを含む全11回の学習コンテンツでパワークエリを習得することができます。
クリックするとパワークエリの全11講座が表示されます。
-
【初心者向け】パワークエリ入門：ETLツールを使ってエクセルデータを簡単に整形・統合しよう！(1/11)
-
【実践ガイド】パワークエリでデータ収集：Excel、CSV、PDF、Webデータを簡単に取り込む方法をマスターしよう！(2/11)
-
【総力特集】パワークエリで列操作をマスター：選択、変更、移動、削除、結合、分割の詳細解説＆実践テクニック！(3/11)
-
【徹底解説】パワークエリで行操作をマスター！フィルター・保持・削除テクニックと練習用エクセルで実践学習(4/11)
-
パワークエリでデータクレンジング: 文字列結合、0埋め、テキスト関数をマスター(5/11)
-
パワークエリで四捨五入、切り捨て、切り上げをマスターする方法（6/11）
-
パワークエリで効率的なデータグループ化を実現する方法(7/11)
-
パワークエリで時間と日付の計算をマスター！便利な関数を使って効率アップ(8/11)
-
パワークエリで条件別集計をマスターする方法(9/11)
-
Excelパワークエリでクロス集計表とデータベース形式を瞬時に変換する方法(10/11)
-
Excelパワークエリ入門: 効率的なデータ整理をマスターしよう！(11/11)
パワーピボットの記事はありません。興味がある場合は、書籍で学んでみてください
コメント