Windowsコマンドプロンプトでのマルウェアスキャンの自動実行方法

Windowsコマンドプロンプトは、多くのシステム管理者やエンジニアにとって欠かせないツールの一つです。特に、自動化や定期的なタスクの実行には適しています。今回は、コマンドプロンプトを使用して、バッチファイルでマルウェアスキャンを定期実行する方法を詳しく解説します。

目次

コマンドプロンプトとは?

コマンドプロンプトは、Windowsオペレーティングシステムにおいて、ユーザーがコンピュータにテキストベースの「コマンド」を入力して直接操作するためのインターフェースです。このコマンドは、特定の操作を行うための指示や命令をコンピュータに伝えるもので、ファイルの操作、システム設定の変更、ネットワークの管理など、様々なタスクを実行することが可能です。グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)の前身として、初期のコンピュータシステムで主に使用されていましたが、今日でも多くの専門家や上級ユーザーが高度なタスクを効率的に実行するためにコマンドプロンプトを使用しています。

基本的なバッチファイルの作成

バッチファイルは、コマンドのシーケンスを記述し、一連の処理を自動で実行するためのファイルです。以下は、Windows Defenderを使ったマルウェアスキャンを実行する基本的なバッチファイルの例です。

REM マルウェアスキャンを開始するバッチファイル
"C:\Program Files\Windows Defender\MpCmdRun.exe" -Scan -ScanType 1

このコードは、Windows Defenderのコマンドラインツール「MpCmdRun.exe」を使用して、クイックスキャンを実行します。`-ScanType 1`はクイックスキャンを指定するオプションです。

定期的な実行の設定

タスクスケジューラを使用して、このバッチファイルを定期的に実行することができます。

1. タスクスケジューラを開く
2. 「基本的なタスクの作成」をクリック
3. 任意のタスク名と説明を入力
4. トリガーとして実行の頻度(例:毎日、毎週など)を選択
5. アクションとして「プログラムの開始」を選択し、先ほど作成したバッチファイルのパスを指定

これで、指定した時間や頻度でマルウェアスキャンが自動的に実行されるようになります。

応用例

1. ログの保存

スキャンの結果をログとして保存したい場合、以下のようにコマンドを変更します。

"C:\Program Files\Windows Defender\MpCmdRun.exe" -Scan -ScanType 1 > C:\path\to\your\log.txt

このコマンドは、スキャンの結果を指定したログファイルに保存します。

2. フルスキャンの実行

全体のスキャンを実行する場合は、`-ScanType 2`を使用します。

"C:\Program Files\Windows Defender\MpCmdRun.exe" -Scan -ScanType 2

3. 特定のフォルダのみスキャン

特定のフォルダのみをスキャンする場合、以下のように指定します。

"C:\Program Files\Windows Defender\MpCmdRun.exe" -Scan -ScanPath C:\path\to\your\folder

4. スキャン後のアクションを設定

例えば、スキャン後にPCをシャットダウンしたい場合、以下のコマンドを追加します。

"C:\Program Files\Windows Defender\MpCmdRun.exe" -Scan -ScanType 1 && shutdown /s /f /t 0

このコマンドは、スキャンが完了した後、PCを即座にシャットダウンします。

まとめ

Windowsコマンドプロンプトとバッチファイルを活用することで、マルウェアスキャンを定期的に自動実行することができます。上記の応用例を組み合わせることで、さまざまなシチュエーションに対応するスキャンの自動化を実現できます。日々の業務やマネージメントに役立ててみてください。

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