Pythonのユニットテストである `unittest` においてテストをスキップする方法や条件付きでテストを実行する方法について、詳細に解説します。具体的なコード例とその解説、応用例を含めています。
目次
unittestとは
unittestはPythonに標準で組み込まれているユニットテスティングフレームワークです。開発中のコードが期待通りの動作をするか確認する際に用います。しかし、すべてのテストケースを毎回実行する必要はありません。そこで登場するのがテストの「スキップ」と「条件付きテスト」です。
基本的なスキップの方法
@unittest.skip
このデコレータを用いると、指定したテストケースはスキップされます。
import unittest
class TestMyFunction(unittest.TestCase):
@unittest.skip("このテストはスキップします")
def test_addition(self):
self.assertEqual(add(1, 2), 3)
@unittest.skipIf
条件を指定してテストをスキップする場合は、`@unittest.skipIf` を使用します。
import unittest
import platform
class TestMyFunction(unittest.TestCase):
@unittest.skipIf(platform.system() == 'Windows', "Windowsではスキップ")
def test_addition(self):
self.assertEqual(add(1, 2), 3)
条件付きテストの実施
@unittest.skipUnless
条件がTrueのときのみテストを実行する場合は、`@unittest.skipUnless` を使用します。
import unittest
import platform
class TestMyFunction(unittest.TestCase):
@unittest.skipUnless(platform.system() == 'Linux', "Linuxでのみ実行")
def test_addition(self):
self.assertEqual(add(1, 2), 3)
応用例
環境変数による制御
環境変数を用いてテストをスキップする場合の例です。
import unittest
import os
class TestMyFunction(unittest.TestCase):
@unittest.skipIf(os.environ.get('SKIP_TESTS'), "環境変数によるスキップ")
def test_addition(self):
self.assertEqual(add(1, 2), 3)
カスタムのスキップ条件
自分で関数を定義して、その戻り値によってテストをスキップする例です。
import unittest
def check_network():
# ネットワークの状態を確認(仮)
return False
class TestMyFunction(unittest.TestCase):
@unittest.skipIf(check_network() == False, "ネットワークが不通のためスキップ")
def test_addition(self):
self.assertEqual(add(1, 2), 3)
まとめ
テストのスキップや条件付きテストは、特定の状況下でのみテストを実行したいときや、特定の環境でテストを避けたいときに非常に便利です。この機能を使いこなすことで、より柔軟なテスト戦略が可能になります。
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