NumPyで統計計算を行う方法: 解説と応用例

NumPyはPythonで数値計算を行うためのライブラリです。特にデータ解析や機械学習の現場では、その高速な配列処理と数学関数が重宝されています。この記事では、NumPyを使って基本的な統計計算(平均、中央値、分散など)を行う方法について解説します。具体的なコード例とその解説、応用例を含めています。

目次

NumPyとは

NumPyは、Pythonで大規模な配列や行列の計算を高速に行えるライブラリです。科学計算やデータ解析を行う際には欠かせないツールであり、多くの機械学習ライブラリもNumPyに依存しています。

環境の準備

NumPyを使用する前に、まずは環境の準備を行いましょう。以下のコマンドでNumPyをインストールできます。

!pip install numpy

基本的な統計計算

平均(Mean)の計算

平均を求めるには`numpy.mean()`関数を使用します。具体的なコードは以下の通りです。

import numpy as np

# データ配列
data = np.array([1, 2, 3, 4, 5])

# 平均の計算
mean_value = np.mean(data)
print("平均値:", mean_value)

このコードでは、1から5までの数字を要素に持つ配列`data`から平均値を求めています。

中央値(Median)の計算

中央値を求めるには`numpy.median()`関数を使用します。

# 中央値の計算
median_value = np.median(data)
print("中央値:", median_value)

分散(Variance)と標準偏差(Standard Deviation)

分散と標準偏差もNumPyで容易に計算できます。

# 分散の計算
variance = np.var(data)
print("分散:", variance)

# 標準偏差の計算
std_dev = np.std(data)
print("標準偏差:", std_dev)

応用例

重み付き平均

データに重み付けをして平均を求める場面もあります。その場合は`numpy.average()`関数を使用します。

# 重み付き平均の計算
weights = np.array([0.1, 0.2, 0.3, 0.2, 0.2])
weighted_mean = np.average(data, weights=weights)
print("重み付き平均:", weighted_mean)

偏り(Skewness)の計算

データがどの程度非対称であるかを測る指標として偏り(Skewness)があります。

from scipy.stats import skew

# 偏りの計算
skewness = skew(data)
print("偏り:", skewness)

まとめ

NumPyはPythonで高速な数値計算を行うための強力なライブラリです。基本的な統計計算だけでなく、多くの応用例も容易に実装できます。今回は平均、中央値、分散、標準偏差に加えて、重み付き平均や偏りの計算方法も紹介しました。これらの概念を理解し、データ解析に役立ててください。

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