この記事では、Pythonの可視化ライブラリSeabornを使ったカーネル密度推定(KDE: Kernel Density Estimation)によるデータビジュアライズの方法を解説します。具体的なコード例とその詳細な解説、さらには応用例を2つ含めています。
目次
カーネル密度推定(KDE)とは
カーネル密度推定(KDE)は、データの分布を滑らかな曲線で表現するための統計的手法です。ヒストグラムと比較して、より連続性のあるデータの分布を表現することができます。
Seabornとは
Seabornは、Pythonのデータ可視化ライブラリであり、Matplotlibを基にしています。美しいグラフを簡単に生成できることが特徴です。
環境設定
Seabornを使用する前に、必要なライブラリをインストールしておきましょう。
# 必要なライブラリのインストール
pip install seaborn
pip install matplotlib
pip install pandas
KDEの基本的な使い方
コード例1: 単純なKDEプロット
import seaborn as sns
import matplotlib.pyplot as plt
# サンプルデータ生成
data = sns.load_dataset("tips")["total_bill"]
# KDEプロットの生成
sns.kdeplot(data)
plt.show()
コードの解説
このコードでは、Seabornのサンプルデータセット「tips」を使用しています。`sns.kdeplot()`関数を使ってKDEプロットを描画しています。
応用例
応用例1: 複数のKDEプロットを重ねて描画
# 男女別での会計総額のKDEプロット
data_gender = sns.load_dataset("tips")[["total_bill", "sex"]]
sns.kdeplot(data=data_gender, x="total_bill", hue="sex")
plt.show()
解説
この応用例では、同じデータセット内で男女別の会計総額の分布をKDEプロットで描画しています。
応用例2: 二次元KDEプロット
# 会計総額とチップの関係を二次元KDEプロットで描画
data_tips = sns.load_dataset("tips")[["total_bill", "tip"]]
sns.kdeplot(data=data_tips, x="total_bill", y="tip")
plt.show()
解説
この例では、会計総額とチップの関係性を二次元のKDEプロットで可視化しています。このようにして、データの相関関係を一目で把握できます。
まとめ
Seabornを使ったカーネル密度推定(KDE)は、データの分布を滑らかに可視化する強力な手法です。基本的な使い方から応用例まで、様々な場面でこの手法を活用することができます。
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