この記事では、Pythonの`requests`ライブラリを使用してプログレッシブダウンロードを実装する方法について詳しく解説します。具体的なコード例とその解説、さらに応用例を2つ以上紹介します。
はじめに
プログレッシブダウンロードは、ファイルを一部ずつダウンロードして処理する方法です。特に大きなファイルやストリームデータの取り扱いに役立ちます。Pythonの`requests`ライブラリを用いて、簡単にプログレッシブダウンロードを実装することが可能です。
基本的な実装方法
必要なライブラリのインストール
まず、`requests`ライブラリがインストールされていない場合はインストールします。
pip install requests
基本コード
基本的なプログレッシブダウンロードのコードは以下のようになります。
import requests
url = 'https://example.com/large-file.zip'
response = requests.get(url, stream=True)
with open('large-file.zip', 'wb') as f:
for chunk in response.iter_content(chunk_size=8192):
f.write(chunk)
コードの詳細解説
1. `import requests`: `requests`ライブラリをインポートします。
2. `url = ‘https://example.com/large-file.zip’`: ダウンロードしたいファイルのURLを指定します。
3. `response = requests.get(url, stream=True)`: `stream=True`を指定して、ストリーミングを有効にします。
4. `with open(…) as f`: ファイルをバイナリモード(`wb`)で開きます。
5. `for chunk in response.iter_content(chunk_size=8192)`: レスポンスデータを8192バイトずつ処理します。
6. `f.write(chunk)`: ファイルにチャンクを書き込みます。
応用例
応用例1: ダウンロード進捗の表示
ダウンロードの進捗を表示する方法を紹介します。
import requests
url = 'https://example.com/large-file.zip'
response = requests.get(url, stream=True)
file_size = int(response.headers.get('content-length'))
downloaded = 0
with open('large-file.zip', 'wb') as f:
for chunk in response.iter_content(chunk_size=8192):
downloaded += len(chunk)
f.write(chunk)
print(f"Downloaded: {downloaded} of {file_size}")
コードの詳細解説
1. `file_size = int(response.headers.get(‘content-length’))`: ファイルサイズを取得します。
2. `downloaded = 0`: ダウンロードしたサイズを初期化します。
3. `downloaded += len(chunk)`: ダウンロードしたサイズを更新します。
4. `print(…)`: ダウンロードの進捗を表示します。
応用例2: リトライ機能の追加
ダウンロードが途中で失敗した場合にリトライする機能を追加します。
import requests
from time import sleep
url = 'https://example.com/large-file.zip'
max_retries = 3
for i in range(max_retries):
try:
response = requests.get(url, stream=True)
with open('large-file.zip', 'wb') as f:
for chunk in response.iter_content(chunk_size=8192):
f.write(chunk)
break # ダウンロード成功
except requests.RequestException as e:
print(e)
sleep(5) # 5秒待機
コードの詳細解説
1. `max_retries = 3`: リトライ回数を設定します。
2. `for i in range(max_retries)`: リトライ回数分ループします。
3. `try-except`: エラーが発生した場合には`except`ブロックで処理します。
4. `sleep(5)`: 5秒待機します。
まとめ
Pythonの`requests`ライブラリを使用して、プログレッシブダウンロードを簡単に実装できることを紹介しました。応用例として、ダウンロード進捗の表示とリトライ機能の追加も解説しました。この知識を基に、さまざまな応用が考えられますので、ぜひ挑戦してみてください。
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