この記事では、SQLのLEFT JOIN処理において、`ON`句と`WHERE`句の違いについて深く探ります。具体的なテーブル例とSQLクエリを使用して、それぞれの動作や用途、また何を使うべきかについて詳しく解説します。
目次
LEFT JOINとは何か
LEFT JOINはSQLにおいてテーブルを結合するための一つの手法です。特に、主テーブルのすべてのレコードを取得し、対象のテーブルと一致するレコードがある場合はそのレコードも一緒に取得する、という処理が主な目的です。
基本的なLEFT JOINの書き方
基本的なLEFT JOINの書き方は以下の通りです。
SELECT * FROM table1
LEFT JOIN table2
ON table1.id = table2.id;
ON句とWHERE句の基本的な違い
ON句とWHERE句はどちらも結合条件やフィルタリング条件を指定するためのものですが、使い方や挙動には若干の違いがあります。
ON句の基本的な用途
ON句は主にテーブル間の結合条件を指定するために使います。
具体的な例は以下の通りです。
SELECT * FROM table1
LEFT JOIN table2
ON table1.id = table2.id;
WHERE句の基本的な用途
WHERE句は主にフィルタリング条件を指定するために使います。
具体的な例は以下の通りです。
SELECT * FROM table1
LEFT JOIN table2
ON table1.id = table2.id
WHERE table1.age > 20;
ONとWHEREの違いをデータテーブルで解説
テーブル例の作成
以下の2つのテーブルを例にとります。
ID | Name | Age |
---|---|---|
1 | John | 20 |
2 | Jane | 30 |
3 | Lucy | 40 |
ID | Salary |
---|---|
2 | 3000 |
3 | 4000 |
ON句の挙動
この例でON句のみを使用した場合の結果は以下の通りです。
SELECT * FROM table1
LEFT JOIN table2
ON table1.id = table2.id;
ID | Name | Age | ID | Salary |
---|---|---|---|---|
1 | John | 20 | NULL | NULL |
2 | Jane | 30 | 2 | 3000 |
3 | Lucy | 40 | 3 | 4000 |
WHERE句の挙動
この例でWHERE句を使用した場合の結果は以下の通りです。
SELECT * FROM table1
LEFT JOIN table2
ON table1.id = table2.id
WHERE table1.age > 20;
ID | Name | Age | ID | Salary |
---|---|---|---|---|
2 | Jane | 30 | 2 | 3000 |
3 | Lucy | 40 | 3 | 4000 |
まとめ
ON句とWHERE句の主な違いは、ON句が結合条件を、WHERE句がフィルタリング条件を指定する点です。特にLEFT JOINを使用する場合、ON句とWHERE句の使い方によって取得できる結果が大きく変わる可能性があるため、どの条件をどの句で指定するのかをしっかりと理解することが重要です。
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