SQLでのデータ操作において、NULL値の扱いは非常に重要です。この記事では、NULL値の基本的な扱い方から、NULL値を条件に含めてデータを更新する方法までを詳しく解説します。
目次
NULL値とは
NULL値は、データベース内で「未知」または「存在しない」値を表します。NULLは文字列の”NULL”や数値のゼロとは異なり、特別な意味を持っています。
NULL値の特性
– NULL値は任何の型にも属さない
– 算術演算においてNULL値は常にNULLを返す
– NULL値同士の比較は常にNULLを返す
基本的なNULL値の操作
NULL値の検出
SQLでNULL値を検出する基本的な方法は`IS NULL`と`IS NOT NULL`です。
SELECT * FROM table_name WHERE column_name IS NULL;
SELECT * FROM table_name WHERE column_name IS NOT NULL;
NULL値の挿入と更新
NULL値の挿入も更新も、基本的には普通の値と同じように行えます。
-- NULL値の挿入
INSERT INTO table_name (column1, column2) VALUES (NULL, 'data');
-- NULL値の更新
UPDATE table_name SET column1 = NULL WHERE column2 = 'data';
NULL値を条件に含めたデータの更新
NULL値を考慮した検索条件
NULL値を考慮した検索条件を設定することで、NULLを含むレコードも対象にできます。
-- NULL値も考慮した検索
UPDATE table_name SET column1 = 'new_data' WHERE column1 IS NULL OR column1 = 'old_data';
NULL値を持つレコードに特定の値を設定
NULL値がある場合に、特定の値を設定する場合は`COALESCE`関数を用います。
-- NULL値があれば'default_data'を設定
UPDATE table_name SET column1 = COALESCE(column1, 'default_data');
実践的な例
以下のテーブルを例に取ります。
名前 | 年齢 | 住所 |
---|---|---|
田中 | 25 | NULL |
鈴木 | NULL | 東京 |
佐々木 | 40 | 大阪 |
このテーブルで年齢がNULLの人物の年齢を’不明’、住所がNULLの人物の住所を’不明’に更新するSQLは以下です。
UPDATE table_name SET 年齢 = COALESCE(年齢, '不明');
UPDATE table_name SET 住所 = COALESCE(住所, '不明');
まとめ
この記事では、SQLでのNULL値の基本的な操作方法と、NULL値を条件に含めたデータの更新方法について学びました。NULL値の扱いはDB操作において頻出するテーマなので、しっかりと理解しておくことが重要です。
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