SQLにおけるデータの型変換は、データベース操作で頻繁に遭遇する課題の一つです。特に、数値と文字列の間での変換が求められる場面は多いですよね。今回は、SQLで用いられる`CAST()`関数に焦点を当て、その使い方と活用例について解説します。
目次
CAST()関数とは
CAST()関数は、データ型を変換するSQLの組み込み関数です。この関数を使うことで、数値を文字列に変換したり、逆に文字列を数値に変換したりすることが可能です。
基本構文
基本的な構文は以下のとおりです。
CAST (expression AS data_type)
ここで、`expression`は変換対象のデータ、`data_type`は変換後のデータ型を指定します。
CAST()関数の使用例
数値から文字列への変換
数値を文字列に変換する基本的な使い方を見ていきましょう。
SELECT CAST(123 AS VARCHAR(10));
このSQL文は、数値`123`を`VARCHAR`型の文字列に変換します。
具体的な活用ケース
複数の数値を連結して一つの文字列にする場合などに使用します。
SELECT CAST(123 AS VARCHAR(10)) + CAST(456 AS VARCHAR(10));
文字列から数値への変換
文字列から数値に変換する例を見ていきましょう。
SELECT CAST('123' AS INT);
このSQL文は、文字列`’123’`を`INT`型の数値に変換します。
注意点とトラブルシューティング
データ型の互換性
CAST()関数でデータ型を変換する際には、データ型の互換性に注意が必要です。例えば、文字列が数値として無効な場合、エラーが発生します。
-- これはエラーになる
SELECT CAST('abc' AS INT);
CAST()関数とCONVERT()関数
CAST()関数以外にも、CONVERT()関数がデータ型変換に用いられることがあります。基本的な使い方は似ていますが、若干の違いが存在します。
CAST()関数 | CONVERT()関数 |
---|---|
ANSI SQL標準 | 独自拡張が可能 |
構文がシンプル | フォーマット指定可能 |
まとめ
CAST()関数はSQLで頻繁に使用されるデータ型変換のための便利な関数です。数値と文字列の変換は特によく使用されますが、その他のデータ型にも対応しています。注意点としては、データ型の互換性と、CONVERT()関数との違いを理解しておくことが有用です。
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