時系列データの比較におけるSQLのLAG()とLEAD()関数の活用法

この記事では、SQLの`LAG()`と`LEAD()`関数を用いた時系列データの比較方法について詳しく解説します。これらの関数を使うことで、過去や未来のデータと現在のデータを簡単に比較できるようになります。具体的な例を交えながら、どのようにこれらの関数を最大限に活用できるのかを見ていきましょう。

目次

LAG()とLEAD()関数とは

LAG()関数とLEAD()関数は、SQLで提供されているウィンドウ関数の一部です。これらの関数は、レコードの前後のデータを取得するのに使用されます。具体的には、LAG()は指定したカラムの「前」の行を、LEAD()は「後」の行を取得します。

関数説明
LAG()指定したカラムの前の行を取得
LEAD()指定したカラムの後の行を取得
関数の基本的な説明

基本的な使い方

LAG()関数の基本的な使い方

LAG()関数は以下のような形で使われます。

SELECT LAG(column_name) OVER (ORDER BY another_column) FROM table_name;

例: 売上データの比較

例えば、以下のような売上データがあるとしましょう。

日付売上
2023-01-011000円
2023-01-021500円
2023-01-031200円
売上データの例

このデータで昨日と今日の売上を比較するには、以下のSQLクエリを使用します。

SELECT 日付, 売上, LAG(売上) OVER (ORDER BY 日付) as 昨日の売上 FROM 売上データ;

LEAD()関数の基本的な使い方

LEAD()関数も基本的にはLAG()関数と同様の形で使用されます。

SELECT LEAD(column_name) OVER (ORDER BY another_column) FROM table_name;

例: 株価の比較

次に、以下のような株価のデータがあるとします。

日付株価
2023-01-013000円
2023-01-023100円
2023-01-032900円
株価データの例

このデータで今日と明日の株価を比較するSQLクエリは以下のようになります。

SELECT 日付, 株価, LEAD(株価) OVER (ORDER BY 日付) as 明日の株価 FROM 株価データ;

応用例

平均値との比較

LAG()やLEAD()を使い、特定の期間の平均値と現在のデータを比較することも可能です。

SELECT 日付, 売上, AVG(売上) OVER (ROWS BETWEEN 3 PRECEDING AND CURRENT ROW) as 4日間の平均売上 FROM 売上データ;

まとめ

LAG()とLEAD()関数は、時系列データや順序付けられたデータに対する前後の比較を容易にする非常に便利なツールです。これらの関数を使うことで、データ分析がより緻密に、そして効率的に行えます。具体的な使用例を通して、その活用方法を理解できたでしょうか。今後はこれらの関数を使いこなし、より高度なデータ分析を行ってみてください。

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