窓関数を使用したSQLクエリは、データ分析とレポーティングにおいて非常に有用です。窓関数により、各行に対して独立した計算を行いながらも、テーブル全体のコンテキストを保持することができます。本記事では、窓関数を用いてランキングや集計を行い、それをどのようにレポートに反映させるのかについて詳しく説明します。
目次
窓関数とは?
窓関数とは、データセットの特定の「窓」に対して演算を適用するSQLの高度な機能です。窓関数は、データを分析する際に、特定の範囲のデータに対して演算を行うことができます。
基本的な窓関数
基本的な窓関数には以下のようなものがあります。
- ROW_NUMBER()
- RANK()
- DENSE_RANK()
- NTILE()
- SUM()
- AVG()
窓関数 | 説明 |
---|---|
ROW_NUMBER() | 行に一意な番号を割り当てる |
RANK() | 行に順位を割り当てる |
DENSE_RANK() | 行に密な順位を割り当てる |
NTILE() | データを指定された数のタイルに分割する |
SUM() | 特定の窓での合計値を計算する |
AVG() | 特定の窓での平均値を計算する |
ランキングの作成
ランキングは、特定の条件に基づいてデータを順位付けする際に使用します。以下は、窓関数を用いたランキングのSQLクエリの例です。
[h3]SQLクエリ例
SELECT name, score,
RANK() OVER (ORDER BY score DESC) as ranking
FROM students;
結果の解説
上記のSQLクエリは、「students」というテーブルから「name」と「score」を選択し、スコアに基づいてランキングを行います。
名前 | スコア | ランキング |
---|---|---|
山田 | 90 | 1 |
佐藤 | 80 | 2 |
鈴木 | 80 | 2 |
田中 | 70 | 4 |
集計の作成
窓関数を使った集計では、テーブル内のデータをグループ化し、各グループの合計や平均などを計算します。
[h3]SQLクエリ例
SELECT department, salary,
SUM(salary) OVER (PARTITION BY department) as total_salary
FROM employees;
結果の解説
上記のSQLクエリは、「employees」というテーブルから「department」と「salary」を選択し、部門ごとに給与の合計を計算します。
部門 | 給与 | 部門ごとの給与合計 |
---|---|---|
販売 | 5000 | 15000 |
販売 | 6000 | 15000 |
開発 | 7000 | 21000 |
開発 | 8000 | 21000 |
開発 | 9000 | 21000 |
まとめ
窓関数を用いることで、ランキングや集計といった高度なデータ分析がSQLレベルで可能になります。窓関数は、ビジネスレポートやデータ解析において、非常に高度な柔軟性とパワーを持っています。是非、この機能を使ってデータ解析の精度を高めてください。
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