Office365のOneDriveでファイルを共有している際、ブラウザ上で「ブックが大きすぎるため、これを印刷することはできません」というエラーメッセージが表示され、印刷ができなくなる問題が発生することがあります。本記事では、この問題の原因と具体的な解決策について詳しく説明します。これらの対策を実施することで、ブラウザ上でもスムーズに印刷ができるようになります。
印刷設定の見直し
ブラウザ上でOneDriveファイルの印刷に問題が発生する場合、最初に確認するべきは印刷設定です。以下の手順に従って、ブラウザのスケーリング設定を無効にしてみましょう。
ブラウザの設定を確認する
ブラウザで印刷する際にスケーリング設定が有効になっていると、Excelファイルの印刷に問題が生じることがあります。この設定を無効にする手順は次の通りです。
Google Chromeの場合
- 印刷したいExcelファイルをブラウザで開きます。
- キーボードの「Ctrl + P」を押して印刷ダイアログを開きます。
- ダイアログ内で「詳細設定」をクリックします。
- スケーリング設定を「なし」に変更します。
Microsoft Edgeの場合
- 印刷したいExcelファイルをブラウザで開きます。
- キーボードの「Ctrl + P」を押して印刷ダイアログを開きます。
- 「詳細設定」もしくは「その他の設定」をクリックします。
- スケーリング設定を「なし」に変更します。
印刷プレビューを確認する
設定を変更したら、印刷プレビューで内容が正しく表示されるか確認します。ここで問題が解決している場合、そのまま印刷を実行します。
エラーメッセージの対処
ブラウザで印刷しようとすると「ブックが大きすぎるため、これを印刷することはできません」というエラーメッセージが表示されることがあります。この問題に対処するための具体的な手順を紹介します。
印刷範囲を指定する
印刷するデータが多すぎる場合、印刷範囲を限定することでエラーを回避できます。
印刷範囲を設定する手順
- 印刷したいExcelファイルをブラウザで開きます。
- 印刷したい範囲をマウスで選択します。
- キーボードの「Ctrl + P」を押して印刷ダイアログを開きます。
- 印刷ダイアログで「選択した部分のみ」を選択します。
- 印刷プレビューで範囲が正しく選択されていることを確認し、印刷を実行します。
シートを分割して印刷する
大きなブックを複数のシートに分割して印刷することで、エラーを回避できます。
シートを分割する手順
- ブラウザでExcelファイルを開き、印刷したいデータを選択します。
- 選択したデータをコピーして、新しいシートに貼り付けます。
- 新しいシートを保存し、再度印刷ダイアログを開きます。
- 印刷プレビューを確認し、分割したシートごとに印刷を実行します。
ファイルサイズの確認と調整
Excelファイルが大きすぎる場合、印刷エラーが発生することがあります。ファイルサイズを確認し、適切に調整することで問題を解決できます。
ファイルサイズを確認する方法
Excelファイルのサイズを確認するためには、以下の手順を実行します。
OneDrive上でファイルサイズを確認する手順
- OneDriveにアクセスし、問題のあるExcelファイルを右クリックします。
- 「プロパティ」または「詳細情報」を選択し、ファイルサイズを確認します。
ファイルサイズを削減する方法
ファイルサイズを削減するための具体的な方法について説明します。
不要なデータやシートを削除する
- 不要なシートや使用していないデータを削除します。
- グラフや画像、形式設定が多い場合、それらを簡素化または削除します。
Excelファイルを別名で保存する
- ファイルを別名で保存することで、不要なキャッシュデータを削除し、ファイルサイズを縮小できます。
- Excelファイルを開き、「ファイル」メニューから「名前を付けて保存」を選択します。
- 新しい名前を付けて保存し、ファイルサイズを確認します。
シートを分割してファイルサイズを小さくする
大きなファイルを複数のシートに分割して保存する方法も有効です。
シートを分割する手順
- Excelファイルを開き、データを適切なサイズの複数のシートに分割します。
- 各シートを別々のファイルとして保存します。
- 分割されたファイルをそれぞれ確認し、必要に応じて調整します。
ブラウザ印刷問題の回避策
ブラウザ版Excelで印刷がうまくいかない場合、いくつかの回避策を試すことで問題を解決できることがあります。
他のブラウザを試す
現在使用しているブラウザに依存する問題が発生することがあります。以下の手順で他のブラウザを試してみましょう。
異なるブラウザを使用する手順
- Google Chrome、Microsoft Edge、Mozilla Firefoxなど、別のブラウザをインストールします。
- 新しいブラウザでOneDriveにアクセスし、問題のExcelファイルを開きます。
- 印刷ダイアログを開いて印刷を試みます。
ブラウザのキャッシュをクリアする
ブラウザのキャッシュが原因で印刷エラーが発生することがあります。キャッシュをクリアして再試行してみましょう。
キャッシュをクリアする手順(Google Chromeの場合)
- ブラウザのメニューを開き、「設定」を選択します。
- 「プライバシーとセキュリティ」セクションに移動し、「閲覧履歴データの削除」をクリックします。
- 「キャッシュされた画像とファイル」を選択し、「データを削除」をクリックします。
- ブラウザを再起動し、OneDriveにアクセスして再度印刷を試みます。
印刷先をPDFに変更する
直接印刷が難しい場合、一度PDFとして保存し、そのPDFファイルを印刷することで問題を回避できることがあります。
PDFに保存する手順
- 印刷したいExcelファイルを開きます。
- キーボードの「Ctrl + P」を押して印刷ダイアログを開きます。
- 印刷先を「PDFとして保存」に変更します。
- PDFファイルとして保存し、保存したPDFファイルを開いて印刷を実行します。
デスクトップアプリケーションの利用
ブラウザでの印刷が困難な場合、Office365のデスクトップアプリケーションを利用することで問題を回避することができます。デスクトップアプリケーションでは、ブラウザよりも多くの印刷オプションが利用でき、印刷エラーが発生する可能性が低くなります。
デスクトップアプリケーションで印刷する手順
以下の手順に従って、Office365のデスクトップアプリケーションを使用して印刷を行います。
Excelデスクトップアプリケーションを使用する手順
- OneDriveにアクセスし、印刷したいExcelファイルを見つけます。
- ファイルを右クリックし、「Excelで開く」を選択します。これにより、Excelのデスクトップアプリケーションでファイルが開きます。
- ファイルが開いたら、メニューの「ファイル」タブをクリックし、「印刷」を選択します。
- 印刷設定を確認し、必要に応じて調整します。特にスケーリング設定や用紙サイズなどを確認します。
- 設定が完了したら、「印刷」ボタンをクリックして印刷を実行します。
Office365デスクトップアプリケーションの利点
デスクトップアプリケーションを使用する利点は以下の通りです。
高度な印刷設定
デスクトップアプリケーションでは、より詳細な印刷設定が可能です。印刷範囲、スケーリング、ページレイアウトなどを細かく設定できます。
安定したパフォーマンス
ブラウザよりも安定したパフォーマンスが期待できます。大きなファイルや複雑なブックも問題なく印刷できることが多いです。
追加機能の利用
デスクトップアプリケーションでは、ブラウザ版にはない追加機能やツールを利用できます。これにより、印刷前のデータ整理や調整が容易になります。
サポート窓口への問い合わせ
ブラウザでの印刷問題が解決しない場合、Microsoft 365のサポート窓口に問い合わせることが有効です。不具合の原因がシステムの問題である場合、サポートから具体的な解決策が提供されることがあります。
問い合わせ方法
以下の手順に従って、Microsoft 365のサポート窓口に問い合わせる方法を説明します。
Microsoft 365サポートに問い合わせる手順
- Office365の管理者ポータルにアクセスします。
- 左側のナビゲーションメニューから「サポート」を選択します。
- 「新しいサポートリクエスト」をクリックし、問い合わせ内容を入力します。以下の情報を含めると良いでしょう。
- 具体的なエラーメッセージ
- 問題が発生しているファイルの種類とサイズ
- 使用しているブラウザの種類とバージョン
- 試した解決策とその結果
- 「送信」をクリックしてリクエストを送信します。
問い合わせのポイント
サポート窓口に問い合わせる際、以下のポイントを押さえておくとスムーズに対応してもらえます。
詳細な情報を提供する
問題の詳細をできるだけ具体的に説明します。これにより、サポート担当者が問題を迅速に理解し、適切な解決策を提供しやすくなります。
過去の試行錯誤を共有する
すでに試した解決策とその結果を共有することで、サポート担当者が無駄な手順を省略し、効率的に対応することができます。
スクリーンショットやログを添付する
可能であれば、エラーメッセージのスクリーンショットや関連するログファイルを添付します。これにより、問題の詳細を視覚的に伝えることができます。
解決例の紹介
他のユーザーが実際に経験したブラウザ印刷問題の解決例を紹介します。これにより、同様の問題に直面した際の参考になります。
解決例:ブラウザ版Excelでの印刷問題の解消
ある企業の社員がブラウザ版Excelで印刷しようとした際、「ブックが大きすぎるため、これを印刷することはできません」というエラーメッセージが表示されました。以下の手順で問題を解決しました。
スケーリング設定の無効化
- 印刷ダイアログを開き、スケーリング設定を「なし」に変更しました。
- 印刷プレビューを確認し、スケーリングが無効になっていることを確認しました。
- この設定変更により、エラーメッセージが表示されることなく印刷が実行されました。
解決例:ファイルサイズの調整
別のユーザーは、Excelファイルのサイズが大きすぎるために印刷ができませんでした。以下の手順で問題を解決しました。
不要なデータの削除
- Excelファイルを開き、不要なシートやデータを削除しました。
- ファイルを別名で保存し、ファイルサイズを確認しました。
- サイズが縮小されたファイルを再度ブラウザで開き、印刷を試みました。
- 問題なく印刷が実行されました。
解決例:PDFとして保存して印刷
他の社員は、ブラウザで直接印刷できない問題に対処するため、一度PDFとして保存してから印刷する方法を使用しました。
PDFとして保存して印刷する手順
- 印刷ダイアログを開き、印刷先を「PDFとして保存」に変更しました。
- PDFファイルとして保存し、保存したPDFファイルを開きました。
- PDFファイルを印刷することで、問題なく印刷が実行されました。
これらの解決例は、他のユーザーが同様の問題に直面した際の参考になります。
まとめ
Office365のOneDriveでブラウザ上の印刷エラーを解決するための具体的な方法について説明しました。印刷設定の見直し、エラーメッセージの対処、ファイルサイズの確認と調整、ブラウザ印刷問題の回避策、デスクトップアプリケーションの利用、そしてサポート窓口への問い合わせなど、さまざまな解決策を試すことで、問題を効果的に解消できるでしょう。また、実際の解決例を参考にすることで、よりスムーズに問題を解決できることが期待されます。これらの対策を実施し、ブラウザ上での印刷をスムーズに行えるようにしましょう。
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