仕事でもプライベートでも資料作成が当たり前になっている今、Microsoft Officeを使う場面はますます増えています。リモートデスクトップでサクサク操作できるWindows VPSなら、自分のパソコン環境に左右されることなく、安定してOffice作業を進められます。ここでは、XServer VPS for Windows ServerとConoHa for Windows Serverを中心に、Officeを導入する場合のライセンス費用やセットアップのしやすさなどを比較しながら、それぞれの特徴や活用事例をお伝えしていきます。
Microsoft OfficeをVPSで使いたい方へのメリットと注意点
クラウド上でWindows環境を運用し、そこにOfficeを導入して使うスタイルは、テレワークや外出先での作業、さらには自宅パソコンがMacやロースペック機の場合など、さまざまな条件下で役立ちます。自分の端末の性能に依存せず、大きなExcelファイルやPowerPointのプレゼン資料なども負荷をかけずに編集できるのは大きな魅力です。
Office SALがポイントになる理由
Windows VPSでMicrosoft Officeを利用する場合、ライセンスの仕組みとして「Office SAL(Subscriber Access License)」が重要になります。これはユーザー単位でのライセンス形態で、VPS側のOSやOfficeがプリインストールされたテンプレートを選んだり、別途ライセンス契約したりすることで利用が可能になります。企業利用ではユーザー数や使用頻度が多いほどライセンスコストの計算が重要になるため、VPS提供元のプランをしっかり確認しておく必要があります。
導入手順が意外と簡単
リモートデスクトップの設定手順は、ほとんどのVPSサービスでガイドが用意されています。VPS側のコントロールパネルからWindowsの環境を選んだあと、リモートデスクトップ接続のアプリを使ってログインし、Officeが使えるように設定するだけ。物理的なサーバーを購入してセットアップする場合よりも圧倒的に手軽に始められるのが大きなメリットです。
ConoHa for Windows Serverの魅力
ConoHa for Windows Serverは、テレワーク前提の環境を整えたい方にうれしいサービスです。もともとChromeやSkype、Thunderbirdなどのツールがインストール済みで、さらに最新版Officeがプリインストールされたテンプレートも選べます。
手持ちPCがMacやロースペック機でも快適
利用者のなかには、最初は「ロースペックPCだからOfficeが動くか不安」「Mac環境しかなくてWindows版のOfficeが使えないかも」と悩んでいた方が多いですが、リモートデスクトップ越しにサクサク動作するので「思った以上に快適だった」という声をよく耳にします。筆者も自宅にあるノートPC(メモリ4GB程度)しか持っていないときにConoHaを試してみましたが、動画を再生しながらPowerPointでプレゼン資料を作る作業もストレスなくできました。
Office以外の業務ツールも標準搭載
ConoHa for Windows Serverでは、ChromeやSkypeなどのツールが入っているだけでなく、Thunderbirdでのメール管理も手軽に行えます。わざわざ自分でアプリをインストールしなくてもすぐ作業環境が整うので、テレワーク導入を急いでいる企業にも好評です。
まとめトクプランで長期利用がお得
ConoHaの料金プランは「時間課金プラン(従量課金)」と、3ヶ月以上の利用で割引が入る「まとめトクプラン」に大きく分かれます。たとえば36ヶ月契約で1GBプランなら月額1,253円になったりするなど、長期利用ほど手頃な価格で使えるのが嬉しいポイントです。
筆者の知人は、ConoHa for Windows Serverを会社全体で採用しており、「在宅勤務でも大容量のExcelファイルがすんなり動くうえ、個人パソコンにデータが残らないからセキュリティ面でも安心」と大変気に入っています。社内でのコラボ作業でも、リモートデスクトップで同じ環境を共有できるのは意外と便利だそうです。
セキュリティ面が高評価
Windows VPS環境では、ローカルPCにデータが残らないため、万一デバイスを紛失しても情報漏洩リスクを減らせるという利点があります。ConoHa for Windows Serverでもセキュリティ面の監視体制がしっかりしており、データセンターの堅牢さから安心して作業を進められます。個人情報や顧客データを扱う業務にもしっかり対応できます。
XServer VPS for Windows Serverの特徴
XServer VPS for Windows Serverは、国内No.1のレンタルサーバーであるエックスサーバーを展開する企業が提供しているWindows VPSです。高性能サーバーを低コストで使えるというのが魅力で、Officeを追加で導入できるオプションも用意されています。
NVMe×高性能CPUで大容量作業も余裕
ストレージインターフェースにNVMeを採用しているので、読み書き速度がかなり高速です。Excelの大きなファイルや複数のOfficeソフトを並行して開いても安定感があります。筆者が以前、数千行にわたる顧客リストを集計したり、大量の画像を貼り付けたPowerPointファイルを編集したりしたときも、レスポンスが良く作業効率が上がったと感じました。
Officeはオプションで追加が可能
XServer VPS for Windows Serverは、Officeがプリインストールされているわけではありませんが、Microsoft Office SALをオプションで追加することで同等の環境を構築できます。これにより、自分が本当にOfficeを必要とするときだけライセンス料金を支払う形がとりやすく、コスト調整がしやすいという利点があります。小規模のチームや個人利用では「利用状況を見極めて契約する」という柔軟さがあるため、無駄な出費を抑えやすくなっています。
料金プランもシンプル
プランは2GBメモリから最大16GBメモリまで選択可能で、すべて初期費用がかからず月額のみ。2GBプランなら月額1,980円からとリーズナブルですが、そこにリモートデスクトップSALやOffice SALなどのライセンス料金を追加していく形になります。自分の用途や同時接続ユーザー数を考慮して総額を見極めると、比較的明朗会計でわかりやすいです。
筆者が試したときは、開発作業用にHyper-Vを活用しながら、別の仮想マシンでOfficeを動かしていました。開発環境とビジネス作業用環境を切り分けできる点が地味に便利で、一度使い始めると手放せません。
こんな人には向かないかも
Officeが最初から入っていないので、すぐに使いたい場合は手間がかかります。操作自体は難しくありませんが、Office SALやライセンスを自分でセットするプロセスが「面倒」と感じる方もいるかもしれません。
ライセンス費用や導入の流れを比較
Microsoft OfficeをWindows VPSで使う場合は、各プロバイダが用意しているテンプレートを活用するか、別途追加ライセンスをオプション契約するかをまず検討する必要があります。
主な比較表
項目 | ConoHa for Windows Server | XServer VPS for Windows Server |
---|---|---|
初期費用 | 無料 | 無料 |
プラン例 | 1GB~64GBプラン(まとめトク利用で1GBプランが1,253円〜) | 2GB~16GBプラン(2GBプランが1,980円〜) |
Officeの扱い | Windows Server + Office テンプレートあり(Office SAL込) | オプションでOffice SALを追加契約 |
導入難易度 | Officeプリインストールテンプレートを選ぶだけ | ライセンス契約を追加し、Officeを導入 |
推奨利用シーン | 急ぎのテレワークやMacユーザー、セキュリティを重視する在宅勤務 | 高性能CPUやNVMeを重視した開発環境兼Office利用、コスト調整を自分で行いたい場合 |
導入手順の大まかな流れ
ConoHa for Windows Serverの場合
1. Webでアカウント登録
2. プラン選択(Office付きテンプレートを選択する場合は「Windows Server for Remote Desktop + Office」を選ぶ)
3. 決済完了後、数分でサーバー作成が完了し、リモートデスクトップ接続情報が付与される
4. 自分の端末からリモートデスクトップでログインし、そのままOfficeが利用できる
XServer VPS for Windows Serverの場合
1. Webで申し込み
2. プラン選択
3. オプションのライセンス(Office SALなど)を追加
4. サーバーが開通次第、リモートデスクトップ接続用の情報を確認
5. Officeセットアップを行い、利用開始
実際に使ってみた感想:こんな人におすすめ
ConoHaを選ぶべき人
OfficeだけでなくChromeやSkypeがすでに導入されているので、初日から快適にテレワークを始められます。特にセキュリティ面で不安を抱えている方も、データをVPS上に保存する仕組みは安心できます。
XServer VPSを選ぶべき人
Office以外にもHyper-Vの活用など、さまざまなWindows Server機能を試したい場合に適しています。必要に応じてOffice SALを追加できるので、最初からがっつりOfficeを使う予定がない方も柔軟に調整できます。
どちらが「Microsoft Officeプリインストール」を重視するかで選択が決まる
結局のところ、一番大きな選定基準は「すぐにOfficeを使いたいか、それとも必要に応じて導入するか」です。
ConoHaはWindows Server for Remote Desktop + Officeというテンプレートで申し込めば、インストール作業なしで最新Officeを使い始められます。一方のXServerは、Officeのオプションを追加して自分でセットアップするスタイルを取り、より細かいコスト管理が可能という強みがあります。
まとめ:テレワークや共同編集を快適にするWindows VPSを活用してみよう
Windows VPS上で動くMicrosoft Officeは、ハイスペックなサーバー環境に支えられているため、大容量ファイルや同時編集、外出先でのアクセスなどをよりスムーズに行いたい方にピッタリです。ConoHa for Windows Serverなら手軽さ重視、XServer VPS for Windows Serverならハイスペック環境の自由度重視と考えると選びやすいでしょう。どちらも初期費用がかからず、利用開始までが短いので、時間や予算に応じて試してみてはいかがでしょうか。
筆者も最初はローカルマシンでOfficeを使っていたのですが、VPSの方が動作が安定していて余分な心配をしなくていいと気づきました。複数人で同じ環境を共有したり、外出先からアクセスしたりするケースが増えてきた今では、Windows VPSでOfficeを使うメリットを実感しています。
これを機に、あなたのニーズに合ったWindows VPSを選んで、Microsoft Officeをよりストレスフリーに活用してみてください。Macユーザーはもちろん、外部環境とのデータやり取りが多い方にも便利な運用スタイルがきっと見つかるはずです。
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