MacリモートデスクトップでWindows環境を実現する方法:XServer VPSとConoHaを使った快適接続ガイド

Macしか持っていないのに、どうしてもWindowsの専用ソフトやOfficeを使いたい。そんなときこそ、VPSサービスでWindows環境を簡単に構築し、リモートデスクトップを使ってMacからアクセスする方法がおすすめです。自宅やカフェなど、どこにいてもWindowsのデスクトップを手元に呼び出せるのでテレワークや学習に大活躍。ここでは「Mac リモートデスクトップ」「Windows VPS Mac 接続」というキーワードを踏まえながら、XServer VPS for Windows ServerConoHa for Windows Serverを利用する方法を、体験談を交えつつわかりやすくご紹介します。

目次

MacユーザーがVPSを利用してWindows環境を構築する魅力

Macはその独自の操作感やデザインが魅力ですが、仕事によってはWindowsでしか動作しない専用ソフトや、Windows版のOfficeを使う機会も少なくありません。かつてはBoot Campや仮想マシン(ParallelsやVirtualBoxなど)を利用するのが一般的でしたが、これらはMacのハードウェアリソースを多く消費してしまうという難点もあります。

そこで最近注目を集めているのが、VPSサービスを利用してネットワーク上にWindows環境を構築し、Macのリモートデスクトップ接続アプリからアクセスする方法です。リモート経由でWindowsを操作できるので、Mac本体への負荷を大幅に削減し、外出先やサブ機からでも手軽にWindowsを使えるようになります。

「VPS」とは何か

VPSは「Virtual Private Server」の略称で、物理サーバーを仮想化して専用サーバーのように使えるサービスを指します。共用サーバーよりも自由度が高く、費用を抑えつつも自分好みのサーバー環境を構築できるのが魅力です。Windows環境が最初からセットアップされているVPSなら、面倒なOSのインストールも不要です。

Macからのリモートデスクトップ接続のメリット

Macに「Microsoft Remote Desktop」などのリモート接続アプリをインストールしておけば、VPS上のWindows画面をそのままMacに表示できます。まるでローカルPCのように操作できるうえ、以下のようなメリットがあります。

1. ハードウェア負荷の軽減

仮想マシンをMac上で直接動かす場合と比べ、Mac自体のCPU・メモリの消費を抑えられます。Windows側で重い作業をしても、作業処理はVPSサーバーに任せられるため、Macが熱くなりにくいのが大きな利点です。

2. OSの管理コスト削減

VPSサービス上でWindowsを運用すると、OSの更新などを自動で行う仕組みが整っている場合が多く、わざわざ自前でディスク容量の確保やライセンス管理をする必要がありません。月額料金内でWindows ServerやOffice、リモートデスクトップ用ライセンスまでカバーされるプランもあります。

3. テレワークや社内システムに最適

外部から社内ネットワークにアクセスする際もVPSのWindows環境を利用すれば、Macであっても問題なくファイルやソフトを扱えます。しかも会社支給のWindowsマシンを貸与されなくても済むケースも増えています。

私自身、MacBookしか持っていない頃、どうしてもWindows専用のソフトを動かす必要があり、最初はBoot Campで起動していました。ところが再起動のたびにMacとWindowsを切り替えるのが面倒で、しかもMac側の容量を圧迫してしまいました。そこでVPSを利用する方法を知り、試してみると、ネットさえあればMacでもiPadでもWindows環境を使えるのは画期的でした。まさに目から鱗でしたね。

XServer VPSとConoHa for Windows Serverの特徴

Windows対応VPSを提供する日本国内の代表的なサービスとして、XServer VPS for Windows ServerConoHa for Windows Serverの2つがあります。それぞれに魅力や強みがあるので、まずは概要を確認してみましょう。

1. ConoHa for Windows Serverの主な特徴

ConoHa for Windows ServerはGMOインターネット株式会社が提供するWindows専用VPSです。

安定稼働と高品質

24時間安定稼働で超高速・高品質をうたっており、テレワークで長時間稼働させるケースでも安心感があります。また最新のOfficeがプリインストールされたテンプレートも選択できるので、追加設定なしでExcelやWord、PowerPointをすぐに使えます。

まとめトク割引

3ヶ月以上の契約で割引となる「まとめトクプラン」があり、長期利用を検討しているならコストを下げられるメリットがあります。プランによってはメモリやCPUコア数も異なるので、自分の利用シーンに合わせて最適なプランを選びましょう。

低スペックPCでもOK

作業はクラウド側で行われるため、手元のMacや古いパソコンの性能を気にせずWindowsの作業を遂行できます。自宅PCのスペックが不安な方に嬉しいポイントといえるでしょう。

セキュリティとデータの保護

ConoHa for Windows Server」上で動かしているアプリや作成したファイルは、すべてサーバー側で管理・保存されます。ローカルのMacにはデータを残さないので、情報漏洩リスクを最小限に抑えられます。

ConoHa for Windows Serverはテレワークに最適な安定稼働と、Officeプリインストールが選べる便利さが大きな魅力です。

2. XServer VPS for Windows Serverの主な特徴

続いて、エックスサーバー株式会社が提供するXServer VPS for Windows Serverです。

高性能サーバー

国内No.1レンタルサーバー「エックスサーバー」で培われたインフラ環境を、そのままVPSに落とし込んでいます。全ストレージにNVMeを採用しており、高速CPUとの組み合わせで圧倒的なハイスペックを実現しています。

国内最大級のバックボーン

10Gbpsで直結した国内最大級のバックボーン回線を使っており、ネット環境が整っていれば場所を選ばず快適にWindows環境を利用できます。大きなファイルを扱う業務でも遅延が少なく快適に進められます。

Office利用オプション

標準プランにはOfficeが含まれていませんが、オプションでMicrosoft Officeを追加できます。必要なときだけライセンスを契約できるので、仕事用にピンポイントで導入できる点が魅力です。

初期費用無料とコスパ

低コストのプランでも十分ハイスペックな構成が用意されており、かつ初期費用無料なので気軽に導入を始められます。月額1,980円からスタートできることを考えると、Windows環境を用意するハードルが大きく下がります。

XServer VPS for Windows Serverは高速・大容量の回線と高コストパフォーマンスを両立しているため、開発環境やリモートワークでの大量データやりとりにも向いています。

料金プランとスペックを比較

それぞれのサービスには複数のプランが存在し、メモリ容量やCPUコア数、SSD容量などが異なります。利用目的に合わせて最適なプランを選ぶとよいでしょう。以下に代表的なプラン比較の一例をまとめてみました。

サービス名プラン名月額料金メモリCPUコアSSDOffice
ConoHa for Windows Server1GBプラン(まとめトク36ヶ月時)1,253円1GB2コア100GBプリインストール可(Office 2021/テンプレート)
ConoHa for Windows Server2GBプラン(まとめトク36ヶ月時)2,548円2GB3コア100GBプリインストール可(Office 2021/テンプレート)
XServer VPS2GBプラン1,980円2GB3コア100GB(NVMe)オプション
XServer VPS4GBプラン3,960円4GB4コア100GB(NVMe)オプション

「どちらがいいか決めきれない…」という方には、まずは短期利用プランがあるConoHaで試してみる方法や、低コストのXServer VPSプランを最初に導入してみるなど、お試し的に使ってみるとよいかもしれません。どちらもWindowsを扱ううえで十分なスペックを提供しています。

プラン選びのポイント

利用目的・予算

Officeをフル活用するならメモリ容量に余裕のあるプランが安心です。また、長期利用が前提なら、まとめトクプランを使うことで月額費用を下げられるConoHaのメリットが大きくなります。短期間で試す場合や、一時的にWindows環境が必要な場合は、時間課金プランや必要最低限のプランを選んでおくとコストを抑えられます。

通信環境と安定性

リモートデスクトップでは通信の速さと安定性が快適性を左右します。XServer VPSは10Gbpsのバックボーンを持ち、ConoHaも高性能ハードウェアで安定稼働を実現しています。頻繁に大容量ファイルを扱うなら回線の混雑が少ないほうを選ぶとストレスが軽減されます。

ライセンス周り

OfficeやリモートデスクトップSAL(ユーザーライセンス)が含まれているか、追加で契約する必要があるかをチェックしましょう。ConoHaの場合はOffice付きテンプレートも用意されており、ライセンスの煩雑さを感じにくい点が特徴的です。XServer VPSでも必要なライセンスを追加することで対応できます。

ただし、Officeが不要な方にとっては「Office付きプラン」が割高と感じられる場合もあります。予算と実際の利用シーンに応じて選ぶことが大切です。

MacからWindows VPSにリモート接続する具体的手順

実際の接続方法はとてもシンプルです。ConoHaでもXServerでも、サービス申し込み後にWindows Serverのログイン情報を取得できます。以下は一般的な手順です。

1. Macでリモートデスクトップアプリを準備

Mac App Storeで「Microsoft Remote Desktop」(無料)などをインストールします。公式アプリ以外にも第三者の有料アプリは存在しますが、まずは無料で始められる公式アプリをおすすめします。

2. VPSのWindows環境を起動・確認

VPSの管理画面にログインし、Windows Serverのステータスを確認します。起動中であること、そしてリモートデスクトップ接続用のIPアドレス(グローバルIP)およびログインユーザー名とパスワードが発行されていることを確認してください。

3. リモートデスクトップで接続情報を入力

Macにインストールしたリモートデスクトップアプリを起動し、「PCの追加」などのボタンから接続先設定を行います。
– PC名 (またはIPアドレス)
– ユーザー名
– パスワード

を入力し、保存します。あとは「接続」をクリックするだけで、VPS上のWindowsのログイン画面にアクセスできます。

4. Windows環境の初期設定

初回ログイン時にはWindowsのセットアップが走ります。Office付きテンプレートを利用している場合、ExcelやWordなどもインストール済みなので、そのまま起動確認が行えます。また、セキュリティソフトの導入やブラウザ、Skype、メールソフトなど、必要なツールを追加でインストールしましょう。

5. Macと同じ感覚でWindowsを操作

マウス操作やコピー&ペースト操作などは通常のWindowsと同様に行えます。ファイルのドラッグ&ドロップの対応範囲はアプリによって若干異なる場合がありますが、作業効率はかなり上がるはずです。

一度接続情報を登録しておけば、次回からワンクリックでWindows環境に入れるため、Macユーザーにとっても手軽にマルチOS環境が楽しめます。

ConoHa for Windows Serverを選ぶメリット

ConoHaは「まとめトク」で長期利用が割引になるほか、幅広いプランを選べる柔軟性が魅力的です。また、以下のような理由でMacユーザーの利用例も増えています。

Officeプリインストールで楽々スタート

初期費用無料で、Office付きのテンプレートを選ぶだけでWordやExcel、PowerPointがすぐ使えます。ソフトのインストールに煩わされることがないので、急ぎの書類作成にも対応しやすいでしょう。

クラウド側での処理が安定

CPU負荷が高いアプリや大容量のExcelファイルも、クラウド上の環境で処理するため手元のMacはサクサク動きます。テレワーク中にMacのファンが高速回転して煩わしい…なんて心配とも無縁です。

「自宅にあるのは古いMacだけ」という方にもおすすめ。ローカルPCの性能が低くてもリモートで処理が行われるので、ストレスフリーでWindowsを操作できます。

XServer VPS for Windows Serverを選ぶメリット

一方のXServer VPSは、国内No.1レンタルサーバーとして有名なエックスサーバーと同じインフラを利用できるのが魅力です。

高速回線とハイスペック

NVMe高速SSDと高性能CPU、そしてバックボーンに直結した10Gbpsの回線は大量データや高負荷作業にも最適です。ゲーム開発や3Dデザインなど、Windowsで負荷の高い作業をしたいときには頼もしい存在となるでしょう。

Office利用オプションで柔軟にカスタマイズ

Officeを必要としない人は導入しなくてよいし、必要なときに追加できる柔軟性は利点です。開発メインならOfficeは不要な場合もありますし、事務作業中心ならOfficeが必須になります。自分で必要なライセンスだけプラスしていく仕組みが便利です。

インフラ構築に定評があるエックスサーバーのバックボーンを使えるので、国内ユーザーにとって通信速度や安定性も心強いポイントです。

テレワークや学習への応用例

MacユーザーがWindows環境を活用する場面はビジネスだけでなく、学習や研究、ゲーム開発など多岐にわたります。

1. 在宅勤務でのOffice作業

会社がWindowsベースの場合、PowerPointやExcelのマクロ対応機能などMacでは動作不安定な部分もWindows環境ならしっかり使えます。急ぎの資料作成や経理処理などにもスピーディーに対応できます。

2. Windows限定ソフトの学習

プログラミング学習やデザインソフトなど、Windowsでしか動かないアプリを試したい方にとっても便利。Macを持っていてもあっさりWindows向けソフトを動かせるので学習環境の幅が広がります。

3. セキュリティ対策

個人PCで仕事用ファイルを扱うのはセキュリティリスクも大きいですが、VPSで作業を完結させればローカルにデータを残さず安心です。情報漏洩対策としてVPSを導入している企業や個人事業主も増えてきました。

実際、私の場合は自宅に古いiMacが一台だけあって、会社支給のWindowsノートがありませんでした。でもConoHaのWindows Serverを借りてMicrosoft Officeを使い始めてからは、どこにいてもiMacから仕事を進められるようになりました。会社の資料もサーバー側で保管されるので、Mac本体には何も残らないのも安心です。

導入前に知っておきたい注意点

便利なVPSですが、いくつか注意点もあります。

通信環境に左右される

リモート接続なので、ネット回線の速度や品質が悪いと操作が遅延したり、画面がカクついたりします。高速Wi-Fiや有線LAN接続が望ましいです。

移動中や電波の弱いカフェなどでは作業しづらい可能性があります。オフラインでは使えない点にも留意しましょう。

ライセンスやセキュリティの理解が必要

WindowsやOfficeはライセンス体系が複雑です。VPS上で使う場合、リモートデスクトップSALとOffice SALなどが発生しますが、ConoHaやXServer VPSがプラン内にうまく組み込んでいることも多いので、申し込み時に内容をしっかり確認しておきましょう。

まとめと次のステップ

MacユーザーがWindows環境を構築するには、VPSサービスを使いリモートデスクトップでアクセスするのが効率的です。ConoHa for Windows ServerはOfficeプリインストールやまとめトクプランによる割引が魅力ですし、XServer VPS for Windows Serverは高速回線と高コスパを備えています。どちらも24時間稼働で安心して利用できるため、自分の予算や用途に合わせてサービスを選択しましょう。

実際に導入する際は、まずは短期プランや低めのスペックからスタートし、使い勝手を確かめながらプランをアップグレードするのも手です。外出先でも自宅でも、同じWindowsデスクトップをMacの画面上に呼び出せる便利さを一度味わってみると、もう手放せなくなるかもしれません。リモートデスクトップを活用すれば、Mac環境でもしっかりWindowsの強みを活かしつつ、両方のOSの良いところ取りで作業の幅を広げることができるでしょう。

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