Macを使っていると、仕事やプライベートでExcelやWordを開く機会は少なくありません。ところが、macOS Big SurにアップデートしてからOfficeアプリをインストールしようとすると、思いもよらぬエラーやバージョンの問題に直面して戸惑ってしまう方も多いようです。実は私も友人から「Officeが入らなくなったんだけど…」と相談を受け、調べてみたところ意外な落とし穴がありました。ここでは、自分の体験談を交えながらBig Sur環境でOfficeを利用するためのポイントをわかりやすくまとめます。
Big Surで使えるOfficeのバージョンを把握しよう
macOS Big Sur(11系)では、最新バージョンのOffice(例:16.82など)をインストールしても動作しないケースがあります。実際にインストールしても起動しなかったり、予期せぬエラーで使い物にならなかったりして困ってしまう方が続出しているようです。そんなトラブルを回避するために、まずはBig SurでサポートされるOfficeのバージョンを把握しておくと安心です。
最終対応バージョンは16.77
現時点(2023年9月頃)では、Big Sur上で動作が保証されるOfficeの最終バージョンは16.77とされています。このバージョン以前のOfficeならば問題なくインストール・起動できるものの、16.78以降はBig Surでの互換性が失われていてエラーが発生してしまうことが多いです。私の友人も最初、16.82をインストールしてうまく動かずに困っていたのですが、16.77を改めて入れ直してからは問題なくExcelファイルを開けていました。
Office 2011 (32ビット版) は使えない
さらに古いOfficeをお持ちの方は、Office 2011のように32ビット版のアプリケーションをインストールしている場合があるかもしれません。ただし、macOS Catalina以降は32ビットアプリがサポート対象外になっているため、Big SurでもOffice 2011はまったく動作しません。たとえDVDインストーラを持っていても利用できないので注意が必要です。
私の知人は、昔から愛用していたOffice 2011を無理やりインストールしようとして戸惑っていましたが、インストール画面で先に進めずに諦めるしかありませんでした。最近のmacOSは64ビット専用というのを実感しましたね。
インストールでハマらないための具体的な手順
Officeを使おうとして間違ったバージョンをインストールしてしまうと、アンインストールの手間がかかるだけでなく、ファイルが読み取り専用になってしまうなどのトラブルに発展することがあります。ここでは、正しいバージョンの入手方法やインストール時の注意点を整理してみましょう。
1. 対応外バージョンをすでに入れてしまった場合の対処
間違って16.82など新しめのバージョンを入れてしまった場合は、一度アンインストールを行う必要があります。Microsoftの公式サイトにはアンインストール手順が詳しく説明されているので、指示どおりにOffice関連ファイルを削除しましょう。アンインストールが中途半端だと、古いバージョンを入れても不具合が残る可能性があります。
2. 16.77のインストーラーをダウンロード・インストール
Officeのサブスクリプションを持っている場合や、Microsoftアカウントを通じて公式サイトへアクセスできる場合は、バージョン16.77のインストーラーを探してダウンロードします。Teamsが含まれているパッケージと含まれていないパッケージの2種類が提供されているので、自分の利用シーンに合わせて選びましょう。仕事でTeamsを多用するならTeamsあり、まったく使わないならTeamsなしといった判断基準になります。
私自身も仕事でTeamsミーティングに参加する機会が多いので、Teams同梱のOfficeパッケージをインストールしました。おかげでSlackやZoomといった他ツールとの使い分けもしやすくて快適ですよ。
インストール後のよくあるトラブルと解決策
無事に16.77のインストールを終えたとしても、「Officeアプリが見つからない」「Wordを開いても読み取り専用で編集できない」といった問題に遭遇することがあります。焦らずに以下の点をチェックしてみてください。
アプリが見当たらない場合
アプリケーションフォルダやLaunchpad、Spotlight検索で「Word」「Excel」「PowerPoint」を検索してみても見つからない場合、インストール処理が最後まで完了していない可能性があります。もう一度インストーラーを実行するか、アンインストールの残骸が原因で正しく処理が完了していない場合も考えられます。一度Office関連ファイルをすべて消したうえで、再インストールを試すのが近道です。
読み取り専用でしか編集できない場合
未認証状態やMicrosoftアカウントにサインインしていないことが主な原因です。アプリを起動すると「サインイン」や「ライセンス認証」を求められる画面が表示されるはずですので、正しいアカウント情報を入力しましょう。サインインが完了すると編集機能が開放されて、上書き保存などが可能になります。
Officeを長く使うか、システムを新調するか
macOS Big Sur環境でOfficeを使っていると、いずれはサポートの問題が浮上してきます。今後、Officeの新しいバージョンがリリースされるたびに、対応OSから外れてしまう可能性が高いためです。ここでは、今後を見据えた選択肢について考えてみます。
16.77を使い続けるメリットとデメリット
16.77はBig Surと相性が良く、現状では安定して作動するとの声が多いです。ただし、将来的にセキュリティアップデートや新機能の追加が限られてくる恐れがあるのは知っておきたいポイントです。
OSをアップグレードするか、ハードウェアを買い替えるか
もしハードウェアの仕様上、macOS MontereyやVentura、またはそれ以降のバージョンへアップグレードできるのであれば、新しいOfficeを利用できるようになる可能性が高まります。ただし、新OSが対応していないMacモデルの場合は買い替えを検討するしかありません。これらの決断は費用も絡むので、今のOfficeで十分なのか、今後の作業効率やリスクを天秤にかけて検討する必要があります。
私の父は古いiMacを使っており、Big Surまでしか対応していません。買い替えは大きな出費になるため、しばらく16.77のまま粘り、どうしても必要になったら新しいMacに乗り換えるというスタンスで落ち着きました。
バージョンとシステム要件の対応表
ここで、ざっとOfficeバージョンと対応するmacOSを整理した表を作ってみます。あくまで目安ですが、自分のMacとOfficeの相性を簡単に確認する手段として活用してみてください。
Officeバージョン | 対応OS | 備考 |
---|---|---|
2011 (32ビット) | macOS Mojave以前 | Big Sur以降は非対応 |
16.77 | macOS Big Sur | 現時点でBig Sur最終対応 |
16.78~最新 | macOS Monterey以上 | Big Surは対象外 |
この表を見るとわかるとおり、Big Surを使い続けるなら16.77で安定して運用するのがよさそうです。一方で、新しいOSにアップデートが可能ならば最新Officeも使えて、追加機能やセキュリティ対策を存分に受けられます。今後は各OSバージョンのサポートポリシーが動いていくので、定期的にMicrosoftの公式サイトを確認しておくと安心でしょう。
まとめ:Big SurでOfficeを活用するためのポイント
最後に、Big SurユーザーがOfficeを利用するときに押さえておきたいことを整理します。
インストール前
– お使いのmacOSがBig Surであることを確認しましょう。
– 16.78以上のOfficeは動かない可能性が高いので、16.77を選ぶのが無難です。
– 過去に32ビット版のOfficeを入れていた場合は、残骸ファイルがあると不具合の原因になる場合があります。
インストール中
– ダウンロードしたインストーラーが正しいバージョンか確認しましょう。
– インストール途中でエラーが出たときは、一度Officeを完全にアンインストールしてからやり直すと解決するケースが多いです。
インストール後
– アプリが見当たらない場合は、アプリケーションフォルダやLaunchpad、Spotlight検索で探すか、再インストールを試みましょう。
– WordやExcelが読み取り専用になる場合は、ライセンス認証が完了していない可能性があります。Microsoftアカウントでサインインを行い、ライセンスを有効化してください。
– 仕事でTeamsが必要ならTeams同梱版を活用すると利便性が高まります。
これから先を見据えて検討してみよう
Big Sur上でOfficeを安定的に使うには、どうしても16.77で止めざるを得ない状況が続きます。業務や学習の内容次第では、このバージョンで十分に対応できる場合が多いですが、新機能を使いたい方や最新のセキュリティを重視する方はOS自体のアップデートも視野に入れたほうがよいかもしれません。もしBig Surよりも上のバージョンに対応したMacをお持ちなら、OSのアップグレードが可能なのかを調べておくと安心です。
私自身、普段のメールチェックや資料作成には16.77で困ったことはありませんが、あるとき最新のOffice機能(特に共同編集機能のアップデート)を使いたいシーンがあり、結局Montereyが動く新しめのMacBook Airを購入しました。今はサクサク動いて快適ですね。
結論
macOS Big Sur環境でMicrosoft Officeを快適に使いたい場合、バージョン16.77がポイントになります。間違って新しすぎるバージョンを入れてしまった場合はアンインストールしてから正しいバージョンを再度インストールする手間がかかりますが、その作業をこなせばWordやExcelを不自由なく使えるようになるはずです。ただし、今後はサポートや機能が制限される可能性もあるので、作業効率やセキュリティ面を重視される方はOSのアップデートやMac本体の買い替えも検討してみてください。自分の使い方や予算、アップグレードへのハードルを見極めながら、最適な環境を整えていきましょう。
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