Word「個人情報削除が有効」の解除方法|作成者情報と保存時の注意

Wordの「個人情報削除が有効」は、文書を保存するときに作成者などの情報を除去する設定の確認から始めます。共同編集でコメントや変更履歴の投稿者名を残したい場合は、対象文書の保存時削除を解除します。社外配布で匿名化が必要なら、表示を消すことだけを目的に解除せず、編集用と配布用のコピーを分けてください。

目次

解除する前に:削除済みの作成者名は設定をオフにしても戻らない

この設定は、ウイルス検出や宛名データの送信を知らせる表示とは別です。Microsoftのプライバシーオプションでは、保存時のファイルプロパティからの個人情報削除を文書固有の設定として説明しています。WordのRemovePersonalInformationの公式仕様では、保存時のコメント、変更履歴、プロパティに含まれるユーザー情報が対象です。

既に削除された情報は、チェックを外すだけでは復元されません。元ファイルや保存前のコピーを確保し、変更履歴の投稿者名を残す必要がある文書はコピーで確認してください。

Windows版Wordで保存時の個人情報削除を解除する手順

  1. 対象文書を開き、別名で編集用のコピーを保存する。
  2. 「ファイル」→「オプション」→「トラスト センター」(版によっては「セキュリティ センター」)→その設定を開く。
  3. 「プライバシー オプション」の文書固有の設定で「保存時にファイルのプロパティから個人情報を削除する」に相当する項目を確認する。投稿者情報を保持する必要がある場合だけチェックを外す。
  4. OKで閉じ、対象文書を保存する。閉じて再度開き、設定と表示を確認する。
  5. 新しいコメントを一つ追加して保存・再表示し、投稿者情報が維持されるかコピー上で確認する。

項目がない、変更できない場合は、使っているWordの版・ファイル形式・組織の管理設定を確認します。Microsoftの案内には旧版でこの機能を使った文書に関する表示条件もあり、すべての文書に同じチェックボックスが出るとは限りません。診断データや接続エクスペリエンスなど、別のプライバシー設定を一括で変える必要はありません。

編集用文書で投稿者名を残すことと、配布用文書から個人情報を除去することは目的が異なります。配布前の確認は、解除後も別途行ってください。

別の文書・テンプレートで再び出る場合

同じPCのすべてのWord文書に対する設定と考えず、どの文書を開くと表示されるかを確認します。同じファイルの再表示、新しい白紙文書、特定のテンプレートから作った文書を比較してください。特定のテンプレートでのみ起きるなら、管理者と相談してそのテンプレートと生成された文書の設定を確認します。更新プログラムが勝手に有効化したと、表示だけで断定しないでください。

  1. テンプレート(dotx/dotm)のバックアップを作る。
  2. Wordの「ファイル」→「開く」から対象テンプレートを開いて編集する。テンプレートのダブルクリックによる新規文書作成と区別する。
  3. 用途を確認して対象ファイルの保存時削除設定を見直し、テンプレートを保存する。
  4. そのテンプレートから新規文書を作り、文書側の設定と保存後の投稿者情報を確認する。

テンプレートを開いて編集する方法はMicrosoftのテンプレート作成・変更の手順を参照できます。共用のdotmに含まれるマクロや配布手順を、設定確認のために削除しないでください。

社内の共同編集用テンプレートを変更する前に、投稿者名の保持と社外配布時の匿名化のどちらを求めるかを確認します。用途が違えばコピーを分けると運用しやすくなります。

上級者向け:VBAで対象文書の状態を読み取る

既存の開発環境で確認できる場合に限り、Visual Basic Editorのイミディエイトウィンドウ(Ctrl+G)で次を実行できます。読み取り用で、文書の設定は変更しません。確認のためだけにマクロの安全設定を下げる必要はありません。

Print ActiveDocument.RemovePersonalInformation

Trueは対象文書で保存時削除が有効、Falseは無効を示します。Word全体のプライバシー設定や、既に削除された情報の有無を示すものではありません。Falseでも表示が残る場合は、対象文書の名前・Wordの版・保存して開き直した結果を記録し、表示だけでバグと決めつけずサポートへ相談します。

配布前に個人情報を除去する場合はコピーでドキュメント検査

保存時の削除をオフにしていても、ドキュメント検査で情報を確認できます。「ファイル」→「情報」→「問題のチェック」→「ドキュメント検査」で項目を選び、検査結果を見て必要な項目だけ削除します。Microsoftのドキュメント検査の注意点では、削除した情報を元に戻せないことがあるため、原本のコピーで実施するよう案内しています。

名前だけを除きたい場合に、コメントや変更履歴の内容までまとめて削除しないよう、検査結果の分類を読んでください。編集原本と配布するコピーを取り違えないことも大切です。

本文や画像中に直接書かれた氏名、埋め込みファイルなども、配布目的に合わせて確認してください。保存時削除の解除やバナーの非表示だけで、文書全体の匿名化が完了したとは判断できません。

差し込み印刷の宛名が空欄なら別に切り分ける

バナーが出ていることだけでは、宛名の空欄の原因は分かりません。差し込み先のデータソース、使用する列、宛先の選択、差し込みフィールドを確認し、「差し込み文書」→「結果のプレビュー」で次のレコードも表示してください。Microsoftの結果のプレビュー手順で確認できます。

印刷前にプレビューやテスト印刷で確認するという基本は変わりません。作成者などの文書プロパティを参照するフィールドと、宛先一覧から読み込む差し込みフィールドは区別して調べます。「個人情報削除が有効」を解除しただけで宛名が復元されるとは限りません。

設定と表示が一致しない場合に記録する内容

確認点記録する内容
文書ごとの違い既存文書、新規白紙文書、テンプレート由来の文書のどれで出るか
保存後の状態解除前後のチェック、保存して再表示した結果、投稿者名が新しく追加したコメントで残るか
環境Windows版/Wordの製品名・バージョン、docx/docmなどの形式、組織による制限の有無

表示と設定が一致しないときは、Wordの版と再現条件を記録してからサポートへ相談します。表示だけを根拠に、Officeの再インストールを最初の対処にしないでください。

解除は今後の保存時に情報を保持するための操作です。過去の投稿者情報を取り戻したい場合は元ファイルやバックアップを確認し、配布先に渡す前には別途ドキュメント検査を行います。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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