Windows 10で「Endpoint Protection Service SDK」のCPU負荷を解消する具体的な対処法

いつものようにWindows 10で作業やゲームを楽しんでいたら、突然パソコンが重くなってしまった経験はありませんか。私も、オンラインで友人とボイスチャットをしながらゲームをしていたら、動作が急にカクカクになり、タスクマネージャーを見ると「Endpoint Protection Service SDK」がCPUをほぼ100%占有していて驚いたことがあります。この記事では、同じような現象で困っている方に向けて、問題の背景から具体的な解決方法までをわかりやすくご案内します。

「Endpoint Protection Service SDK」とは何か

「Endpoint Protection Service SDK」は、Avira社が提供するウイルススキャンエンジンやセキュリティ関連のSDKを組み込んだソフトウェアコンポーネントです。実は、アンチウイルスやPC最適化ソフトなどの一部アプリケーションに内部的に組み込まれていることがあり、利用者がその存在を知らないケースも少なくありません。例えばFortectなど、名前からは直接アンチウイルスの印象を受けないソフトでもこのSDKが含まれていることがあるのです。

突然CPUを占有する現象の背景

「Endpoint Protection Service SDK」が急激にCPUを使い切ってしまうケースは、多くの場合以下のようなシチュエーションで起こります。

アンチウイルスや最適化ソフトの競合

複数のセキュリティソフトウェアが競合し、システム内で重複してスキャンを実施している可能性があります。例えば、Bitdefender・Malwarebytes・ioloなどを同時に利用している場合、タイミングによっては同じファイルに対して複数のエンジンが同時に検査を行い、高い負荷がかかることがあります。

アプリケーションの不具合または設定の問題

本来はバックグラウンドで動作し、必要なときにのみスキャンを実行するはずが、何かしらの不具合や設定ミスで常にフルスキャンのような状態になってしまい、CPUを占有しているケースが考えられます。

複数のアンチウイルスが同時稼働すると、検出ルールや保護方法が干渉し合い、パフォーマンス低下だけでなく誤検出などのリスクも上がります。

実際に体験したトラブル例

私の場合、友人に勧められて無料のマルウェア検出ソフトを追加インストールしたところ、翌日からCPU使用率が異常に高い状態が続きました。常駐ソフトをひとつずつ停止してみた結果、謎の「Endpoint Protection Service SDK」が犯人だったのです。サービス管理画面から停止を試みても勝手に復活してしまい、最初は非常に戸惑いました。

そのときは「これ、いったいどこから来たんだろう?」と調べたら、思わぬソフトにAviraエンジンが内蔵されていたんですよね。何も知らずに使っていたので、本当にびっくりしました。

原因と解決策を整理して理解する

「Endpoint Protection Service SDK」がCPUを占有してしまう原因は、多くの場合競合または誤作動によるものです。解決策としては以下の方向性が考えられますが、今回はさらに深掘りして詳しく解説します。

大まかな対処の流れ

1. どのソフトが「Endpoint Protection Service SDK」を抱え込んでいるか特定する

いきなりサービスを止めるだけでは不十分なことがあります。まずは、アンインストール可能なソフト(例えばFortectなど)があるのかを確認することが第一歩です。

2. 不要なセキュリティソフトやPC最適化ソフトの整理

複数のウイルス対策ソフトを同時利用していると競合のリスクが上がるため、本当に必要なものだけに絞りましょう。

3. Windows回復環境やセーフモードを利用してファイルやレジストリを修正

通常のWindows起動時にはロックされていて削除や変更ができないファイル・フォルダを、回復環境やセーフモードであれば操作できる場合があります。

4. Farbar Recovery Scan Tool(FRST)の活用

FRSTを使うことで、通常では削除しきれないサービスやレジストリエントリをまとめて修正できます。

最低限のセキュリティソフトに絞ることで、システムリソースの無駄を省きつつ、競合リスクを下げられます。

具体的な解決策をステップごとに解説

ここでは代表的な手法として、1)Windows回復環境からフォルダ名を変更する方法、2)FRSTでのアンインストール・削除方法、3)不要なセキュリティソフトの整理について詳しく紹介します。

1) Windows回復環境からフォルダ名を変更する

「Endpoint Protection Service SDK」が起動元となるフォルダを無効化する方法です。普通にエクスプローラーやタスクマネージャーからは削除や名前変更ができない状況でも、Windows回復環境(Windows RE)ならば実行できる場合があります。

1.1 Windows回復環境に入る

Windowsを再起動する際にShiftキーを押しながら「再起動」を選択すると、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「コマンドプロンプト」という流れで起動できます。

1.2 対象ドライブを確認

回復環境のコマンドプロンプトで
bcdedit | find “osdevice”
を実行し、OSがインストールされているドライブ文字(例:C:)を確認します。

1.3 「Endpoint Protection Service SDK」フォルダの名前を変更

例えば「C:\Program Files\Endpoint Protection SDK」というフォルダがあれば
ren “C:\Program Files\Endpoint Protection SDK” “Endpoint Protection SDK.bak”
のようにリネームを行います。

1.4 再起動して動作確認

通常のWindows起動に戻ったら、CPU使用率がどう変化するかを確認します。サービスがエラーを起こすかもしれませんが、少なくとも実行はされなくなるため、高負荷状態は解消される可能性が高いです。

私の環境ではフォルダ名を変えただけで一気にCPU使用率が落ち着きました。復活することもなかったので、この方法が一番手軽に感じましたね。

2) Farbar Recovery Scan Tool(FRST)を使用する

FRSTはシステム全体をスキャンして、その結果に基づいた「Fixlist.txt」を使うことでレジストリやファイルを一括修正できる便利なツールです。通常のアンインストール手順では消えない残留ファイルやサービス項目も、FRSTなら削除できる可能性があります。

2.1 FRSTのダウンロードと実行

公式サイトからFRSTをダウンロードし、デスクトップなどに置いて実行します。初回起動時にライセンスや注意事項を確認したら、「Scan」をクリックしてシステムを解析しましょう。

2.2 ログファイルの確認

スキャンが完了すると、FRST.txtやAddition.txtなどが生成されます。これらの中から「Endpoint Protection Service SDK」に関連するレジストリキーやファイルパスを探します。

2.3 Fixlist.txtの作成

ログを参考にして、不要なサービスのレジストリエントリやフォルダパスを「DeleteKey」などのコマンドで指定したFixlist.txtを作成します。内容例としては以下のようになります。

Registry: HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Endpoint Protection Service SDK
DeleteKey: HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Endpoint Protection Service SDK
C:\Program Files\Endpoint Protection SDK

2.4 「Fix」を実行

FRSTと同じフォルダにFixlist.txtを保存し、FRSTの「Fix」を実行すると、自動的にレジストリやファイルが削除される仕組みです。作業完了後は再起動を行い、CPU使用率に変化があるかをチェックします。

より理解を深めるための対策一覧表

以下に代表的な対策方法を簡単な表でまとめました。自身の状況に合った方法を見つける参考にしてください。

対策名 メリット 注意点
フォルダ名変更 (回復環境) 単純な操作で実施可能。サービス自体を起動不可にできる。 フォルダを誤って消すと他のソフトに影響が出るかもしれない。事前にバックアップ推奨。
FRST (Farbar Recovery Scan Tool) 残留サービスやレジストリエントリもまとめて削除可能。 Fixlist.txtの記述を誤るとシステムに不具合が生じるリスクがあるので要注意。
不要ソフトのアンインストール システム負荷を根本的に減らせる。競合も減少。 誤って必要なセキュリティソフトを消すと、逆にセキュリティ面で脆弱になることも。

3) 不要なセキュリティソフトウェアの整理

複数のアンチウイルスソフトや最適化ソフトを同時に利用すると、どうしても競合リスクは上がります。典型的なのは、ウイルスのスキャンルーチンが重複して走るケースです。アンチウイルス側で「怪しい挙動を検出した」と判断すると、別のソフトもそれをスキャンし、結果としてCPUを消費し続けてしまいます。

3.1 最低限のセキュリティを見極める

Windows 10には標準のWindows Defenderがあり、多くの場合これは十分なセキュリティを提供します。サブで何か導入するなら、必要な機能を考慮してから選びましょう。

3.2 インストール履歴のチェック

自分がいつの間にかインストールしてしまったソフトがないか確認し、「Fortect」や「ioloシステムメカニック」など、不要または同種の機能を持つソフトがあればアンインストールを検討してください。

3.3 再発防止の観点で考える

新しいソフトを導入する際は、公式サイトやレビューなどで内部にセキュリティエンジンが組み込まれていないかもチェックすると良いでしょう。

「あれ、いつの間にかこんなソフト入れてたんだっけ?」という経験は意外と多いと思います。いったんインストール履歴を総点検するのは大事ですね。

誤操作を避けるための注意点

バックアップや復元ポイントの作成

システムファイルやレジストリに手を加える前には、万が一に備えてバックアップや復元ポイントの作成をおすすめします。何か問題が発生しても簡単に元に戻せる安心感が大きいです。

公式のアンインストールツールがあるか確認

メーカーによっては公式のアンインストールツールを提供している場合があります。AviraやBitdefenderなど大手セキュリティベンダーでは専用の削除ツールが用意されていることもあるので、まずはその存在を調べてみましょう。

怪しげな「最適化ツール」に注意

「○○システム最適化」「PCを高速化します」といった広告で配布されているツールの中には、実際はセキュリティ機能を含んでいてトラブルを引き起こすものもあります。導入前に評判や口コミを調べることが大切です。

インターネット上の広告を安易に信用し、多数の最適化ソフトを入れると、スパイウェアや無駄な常駐サービスを増やす結果になることがあります。

まとめ:安定したパソコン環境を取り戻すために

「Endpoint Protection Service SDK」によるCPU高負荷は、競合や不要ソフトの混在が原因となることがほとんどです。何度もサービスを停止しても勝手に復活する場合には、回復環境でのフォルダリネームやFRSTの使用が効果的です。
また、今回の問題解決をきっかけに、PCに入っているソフトの整理やセキュリティ製品の見直しを行うと、さらなるトラブル予防にもつながります。私自身も、この作業をやったことでPCが軽くなり、ゲームや動画視聴が快適になりました。ぜひ、一度じっくりと取り組んでみてください。

問題の根本原因を知ると、意外なソフトが影響していることに気づくかもしれません。私自身、調べるのに時間はかかりましたが、終わってしまえばとてもスッキリしました。

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