最近、友人や家族とのやり取りに欠かせないWhatsAppが、私のWindows 10環境でまったく動作せず困ったことがありました。アンインストールも再インストールも上手くいかず、思わずパソコンの前でため息をついた経験があります。同じ状況でお悩みの方に向けて、私が実際に試した方法や得られた情報をまとめました。
Windows 10でWhatsAppがインストール・アンインストールできない問題とは
Windows 10のMicrosoft StoreからWhatsAppをインストールしようとしても、なぜかエラーコードが表示され先に進めない。あるいは、既にインストールしているWhatsAppのアイコンがグレーアウトして「!」マーク付きになり、アンインストールすらままならない。こうした症状は、私自身も直面しましたが、ネット上を見渡すとかなり多くの方が同じ壁にぶつかっているようです。
特にエラーコードが「0x80073cfa」という場合は、ファイルの権限やレジストリ周りの不具合が原因とされるケースが多いように感じました。私の場合、ほかのアプリ(ソリティアやニュースアプリなど)は問題なくインストールや更新ができるのに、WhatsAppだけがスムーズに動かず、とても不思議でした。
よく報告される症状
・WhatsAppだけがアンインストールできない
・Microsoft Storeからの再インストールでエラーコード「0x80073cfa」が出る
・WhatsAppアイコンのグレーアウト
・起動しようとしてもすぐに落ちる、反応がない
症状が悪化した私の体験
私の環境では、何度かアンインストールを繰り返すうちに、ついにはWhatsAppのショートカットをクリックしても全く反応しない状態になってしまいました。しかも、コントロールパネルや設定画面のアプリ一覧にもWhatsAppが見当たらないのに、アイコンだけパソコン内に残るという不思議な状態でした。

最初はストアの不具合かなと思い、wsresetコマンドを試したりPCを再起動してみましたが、何をしても効果がなく、ついに手詰まりになりました。
主な原因の考察
過去のインストールやアップデートの残骸
アンインストールやアップデートが不完全なまま終わってしまうと、ファイルやフォルダ、レジストリエントリの一部が残ってしまうことがあります。こうした「残骸」が邪魔をして、次のアンインストールや再インストールを阻害するケースが意外と多いようです。エラーコード「0x80073cfa」も、不要なファイルや権限関連の問題を示唆しています。
Microsoft Storeアプリの不具合
Microsoft Storeが他のアプリでは正常に動作していても、特定のアプリだけうまくいかないことがあります。私のケースでも、ソリティアやOneNoteなどは問題なく更新できましたが、なぜかWhatsAppだけはエラーが出る状況でした。
WhatsAppファイルの署名やバージョンの整合性エラー
イベントログに「署名が無効」や「ページハッシュが無効」などのエラーが出ている場合、WhatsApp自体のファイルが破損している、もしくはバージョンが不正と認識されている可能性があります。この場合もアンインストールがうまくいかず、同じエラーループに陥りがちです。
Windows環境やセキュリティソフトとの競合
特にセキュリティソフトが厳格な設定になっていると、アプリのアップデートや再インストールをブロックしてしまうケースがあります。加えて、クリーンブート(不要なサービスやスタートアップをオフにした状態)をせずにインストールを繰り返すと、不明な競合が起きることもあるようです。
解決策の全ステップ
ここからは、私自身が試した、あるいは調べて効果があると報告されている解決策を順に紹介します。最初から大がかりな方法に飛びつくより、手軽なものから試してみるのが良いと思います。
ステップ1. WhatsApp Beta版を試す
「通常のWhatsAppがどうしても動かない」という方に意外と評判が良いのがBeta版の導入です。Microsoft Storeで「WhatsApp Beta」と検索し、インストールを行うと普通に動作するとの報告が多く見られます。
Beta版を使うメリット
Beta版を使うデメリット



私もBeta版を試したところ、通常版で出ていたエラーがピタッと止み、インストールから起動まですんなりいきました。正式版と比べてほぼ違和感なく使える印象です。
ステップ2. 残存ファイルとレジストリの削除
Beta版でもダメ、もしくは「どうしても通常版を使いたい」という方は、以下のように手作業で残骸をクリーンアップすると、問題が解決する場合があります。
残存ファイルの削除方法
1. ファイルエクスプローラーで「表示」タブから「隠しファイル」を有効にしておく
2. C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Packages からWhatsApp関連のフォルダを探す
3. C:\Program Files\WindowsApps からWhatsApp関連のフォルダを探す(管理者権限が必要)
4. 見つかったフォルダは所有権を変更してから削除する
うまく削除できない場合は、エクスプローラーのプロパティから「セキュリティ」タブを開き、所有権を自分(管理者アカウント)に切り替えてから再試行する必要があります。
レジストリのクリーンアップ方法
1. Windowsキー + R で「regedit」と入力し、レジストリエディタを起動
2. HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\Local Settings\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\AppModel\Repository\Packages に移動
3. WhatsApp関連のエントリがあれば慎重に確認の上削除
4. 万一のために、作業前にレジストリ全体のバックアップをとっておく



レジストリを触る作業は少しハードルが高く感じるかもしれませんが、不要エントリが残っていると延々とエラーが続くことがあります。焦らず丁寧に作業するのがポイントです。
ステップ3. Microsoft Storeの再登録とキャッシュリセット
ストアが見た目上は正常でも、キャッシュが破損していたり設定ファイルが壊れている場合があります。以下の手順で再登録とキャッシュクリアを行うと、問題が解決することがあります。
Microsoft Storeの再登録手順
1. 管理者権限のPowerShellを起動
2. 以下のコマンドを入力して実行
Get-AppxPackage -allusers Microsoft.WindowsStore | Foreach { Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register "$($_.InstallLocation)\AppXManifest.xml" }
3. 完了後、PCを再起動
4. Microsoft Storeを起動し、WhatsAppのインストールを再度試す
キャッシュリセット(wsreset)手順
1. Windowsキー + R で「wsreset」と入力
2. 黒いウインドウが数秒~数十秒表示されたあとにストアが自動的に開く
3. 再度インストール操作を行う
ステップ4. クリーンブートの実施
セキュリティソフトや不要なサービスが邪魔をしている可能性を排除するために、Windowsのクリーンブートを試してみる価値があります。
クリーンブート手順
1. Windowsキー + R で「msconfig」と入力しシステム構成を起動
2. 「サービス」タブを開き、「Microsoftのサービスを隠す」にチェックを入れてから「すべて無効」をクリック
3. 「スタートアップ」タブ(またはタスクマネージャ)のスタートアップを無効に設定
4. PCを再起動して、最小構成の状態にする
5. この状態でWhatsAppのインストールやアンインストールを試してみる
ステップ5. Windowsの上書きインストール(In-Place Upgrade)
どうしても解決できない場合には、Windows自体を修復するためにIn-Place Upgradeという方法があります。個人ファイルやアプリを保持しながらWindowsのシステムファイルを再構成できるため、時間はかかりますが再セットアップに比べると手間を大幅に省けます。



私も別の不具合があった際にIn-Place Upgradeを使った経験があります。アプリやデータを引き継げるので、フル再セットアップよりはずっと安心感がありました。
トラブル度合いに応じた対処法一覧
トラブルの深刻度によって、どの対応策が向いているのか整理した表を以下に示します。症状が軽い場合は簡単な対策から、どうしても治らない場合に重めの対策を検討する流れを意識すると、無駄に大きな作業をしなくて済むと思います。
トラブル度合い | 想定される症状 | おすすめ対処法 |
---|---|---|
軽度 | グレーアウト状態で起動不可、エラーコード表示 | キャッシュリセット(wsreset)、WhatsApp Betaの導入 |
中度 | アンインストールできず再インストールも不可 | 残存ファイルとレジストリの削除、Microsoft Store再登録 |
重度 | 複数回の試行でも失敗、エラーコード「0x80073cfa」連発 | クリーンブート、In-Place Upgrade |
WhatsApp Betaと通常版の比較
私はBeta版を導入してすんなり動作させることができたのですが、人によっては通常版をどうしても使いたいというシーンがあるかもしれません。ここでは、Beta版と通常版でよく言われる特徴をまとめました。
通常版WhatsApp | WhatsApp Beta | |
---|---|---|
安定性 | リリース済みの安定版 | 試験的な機能もあるため稀に不具合の可能性 |
機能の新しさ | 基本機能のみ | 新機能が先行実装される |
サポート | 公式が推奨しているメインバージョン | ユーザー数が限定的、場合によっては情報が少ない |
インストール時のエラー | 「0x80073cfa」などのエラーが起きる事例あり | 同じ環境でも比較的スムーズに動作した例が多い |
執筆者からの一言



私は最初に遭遇したとき、「ほかのアプリは何も問題ないのに、なぜWhatsAppだけ!」と疑問でいっぱいになりました。ですが、実際にはレジストリやキャッシュの微妙な不具合が積み重なると、特定のアプリだけ使えなくなることがあるんですね。もし同じような症状に悩まされている方がいたら、この記事が少しでもヒントになれば幸いです。
それでも解決しない場合の最終手段
ご紹介した方法をすべて試しても解決しない場合、システムそのものに深刻なトラブルが起きている可能性があります。その場合は、データのバックアップを十分に行ったうえでWindowsのクリーンインストールを検討するか、専門家のサポートを仰ぐのが良いと思います。
まとめ
Windows 10環境下でWhatsAppのインストール・アンインストールがうまくいかない問題は、思わぬファイルの残骸やレジストリエラー、Storeのキャッシュ不具合など、さまざまな要因が絡んで起こります。比較的簡単な対策で解決することもあれば、大規模な修復作業が必要になる場合もありますが、まずは軽度な対処から順に試すのが精神的にも負担が少なくおすすめです。
アンインストール不能やエラーコード「0x80073cfa」でお困りの方は、ぜひここで紹介した手順を参考に、一歩ずつ問題を解決に導いてみてください。



完全初期化や再セットアップは大変なので、できるだけ簡単な方法で問題を解消できると嬉しいですよね。私も最初は戸惑いましたが、Beta版を導入するだけであっさり不具合が改善して正直驚きました。
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