macOS Sequoiaアップデート後にOfficeが起動しない時の解消法

パソコンのOSを最新にすると、なんだか気持ちまで新鮮になり、作業効率も上がりそうな気がしますよね。しかし時には、わくわくしながらアップデートしてみたものの「Officeが立ち上がらない…どうして?」と焦ってしまう瞬間もあるのではないでしょうか。特にmacOS Sequoia 15系に移行した直後にExcelやWordなどが動かなくなった、という声が少なくありません。実は私も最初は途方に暮れたのですが、いろいろ試すうちに解消策は意外と多いことに気づきました。ここでは、現時点で報告されている原因や対処方法をわかりやすくまとめていきます。

macOS SequoiaへのアップグレードでOfficeアプリが起動しない背景

macOS Sequoia 15.0(あるいは15.1や15.2 Betaなど)へ移行後に、ExcelやWord、Outlook、OneDriveなどのMicrosoft Officeアプリを起動しようとすると、アプリがハングしてしまい応答しないという報告を多く見かけます。Officeのアイコンや拡張子表示が崩れたり、PDFの保存時に拡張子が変わってしまう事例もあり、なかなか厄介に感じられるかもしれません。私自身、作業中に急にExcelが固まってしまったときは冷や汗が止まらず、アップグレードなんてするんじゃなかった、と一瞬後悔したほどです。

互換性問題への認識

Appleサポートに問い合わせても「Office側との互換性の問題の可能性があります」、あるいはMicrosoft側に問い合わせても「macOS Sequoiaとの互換性課題が原因かもしれません」と言われてしまい、結局たらい回しになってしまうパターンを耳にします。ただし、どちらの企業も完全に解決策を把握していないわけではないようで、最新版へアップデートすることで状況が改善したユーザーも多いようです。

私の場合、最初はOffice 2011を使っていたところ、Sequoiaに更新した瞬間にWordもExcelもクラッシュするようになりました。一度は諦めかけたのですが、Office 2016へ切り替えてからは比較的安定して動作してくれました。

Officeバージョンの確認とアップデートによる解決

Officeアプリが動かない・挙動がおかしい場合、まずは自分のOfficeのバージョンがmacOS Sequoiaとどの程度互換性があるかをチェックしてみてください。特にOffice 2011などの古いバージョンを利用していると、Sequoia上でまともに動かない可能性が高いです。

Office 2016以前のケース

Office 2011や14.xなどの古いバージョンを使っていると、Sequoiaでは起動直後にフリーズやクラッシュを起こすことが多々あります。手元に当該バージョンのシリアルやディスクしかない場合、互換性の問題で修正が期待できないため、アップグレードやMicrosoft 365の導入を検討するのが現実的な解決方法になります。

旧バージョンではサポートが既に終了している場合もあるため、セキュリティリスクが高まる点にも注意が必要です。

Office 2016以降の場合

Office 2016(バージョン15.x~)やOffice 2019、Office 2021、Microsoft 365(旧Office 365)は比較的新しく、Sequoiaでも起動できる可能性が高いですが、それでも起動に不具合が生じる報告があります。下記のポイントをチェックしてみるのがおすすめです。

Microsoft AutoUpdateを利用する

MicrosoftのAutoUpdate機能を用いて、Officeを最新の状態に保ちましょう。ある程度古いバージョンではSequoiaに対応しきれておらず、思わぬハングが発生することがあります。Finderの「アプリケーション」フォルダにあるExcelやWordを右クリックし「情報を見る」からバージョンを確認した後、AutoUpdateまたは公式サイトからアップデートを実行すると改善するケースがあります。

私自身も最新バージョンにしたら、Excelの起動がグッと安定しました。最初は面倒でもやってみる価値があります。

ファイル関連付け(拡張子)の再設定

Officeファイルに限らず、macOSをメジャーアップデートするとファイルの関連付けがおかしくなる例があります。ExcelファイルをダブルクリックしてもNumbersが開く、あるいはWordファイルなのにPagesが開く、といった現象が起こることがあります。

ファイル関連付けを正す手順

Excelファイルを右クリックし「情報を見る」を選択し、「このアプリケーションで開く」をMicrosoft Excelに指定したうえで「すべてを変更」をクリックすると、同種のファイルはExcelで開くようになります。WordやPowerPointの拡張子も同様に再設定してください。誤ってファイル名の拡張子だけ変えてしまうと、読み込みエラーが出たりファイルが破損したとみなされる恐れがあるため注意しましょう。

例:
①対象のExcelファイル(~.xlsx)を右クリック
②「情報を見る」を選択
③「このアプリケーションで開く」をExcelに指定
④「すべてを変更」ボタンを押下

通知関連ファイルの削除による改善例

macOS Sequoia 15.1以降で、通知システムの動作が原因となり、一部アプリがハングするという報告があります。Officeだけでなく、Adobe Creative Cloudなど他社製アプリでも同様の症例が確認されており、一度通知関連ファイルを削除すると動作が安定するとの情報があるようです。

フォルダ内のファイル削除

下記のフォルダに保存されている通知関連のファイルが邪魔をしているケースがあります。あくまで中身のファイルだけを削除し、フォルダ自体は残すようにしてください。

/Users/(ユーザー名)/Library/Group Containers/group.com.apple.UserNotifications/Library/UserNotifications/Remote/default

削除後はMacを再起動し、ExcelやWordを再度立ち上げてみます。もし上記手順で改善が見られたら、通知ファイルの不具合が引き金だった可能性が高いです。

通知関連ファイルのリフレッシュだけで劇的に改善する例もあります。実際に、「長らく原因不明のフリーズに悩んでいたが、一瞬で元通りになった」というユーザーも見られました。

ディスクユーティリティでの修復やmacOS再インストール

それでもOfficeアプリがまともに起動しない場合は、ディスクユーティリティを利用して起動ディスクのエラーを修復してみてください。場合によってはmacOS自体のファイルが壊れている可能性があります。私もセーフモードで起動してからディスクユーティリティの修復を行い、その後再起動したところ、Excelが復活した経験があります。

セーフモードでの修復プロセス

セーフモードで起動すると、不要なキャッシュや拡張機能が抑制されるため、システムがよりクリーンな状態になります。そこでディスクの修復を行うと、Officeアプリの起動に影響を及ぼすようなファイルシステムのエラーを修正できる可能性があります。

① Macの電源を切る
② 電源を入れた直後にShiftキーを押しっぱなしにして起動
③ ログイン画面で「セーフブート」と表示されるのを確認
④ ディスクユーティリティを起動し、起動ディスクを修復
⑤ 再起動して通常モードに戻す

もしこの方法でも解決しない場合は、macOS Sequoiaを再インストールする手段もあります。再インストールでクリーンな状態に戻すと、Officeアプリがスムーズに起動するようになった例も数多く報告されています。ただし再インストールや初期化はバックアップ(Time Machineなど)をしっかり取ったうえで実行するようにしてください。

Finderからファイルを直接開く回避策

Officeアプリがうまく立ち上がらない場合でも、Finder上でファイルをダブルクリックすると何とか開けることがあるという報告があります。アプリを先に起動するよりも、ファイルを開くことでOfficeが持つ内部の処理が変わり、エラーを回避できる場合があるようです。

完全な対処法ではない

ただしこの方法は根本的な解決策ではありません。常にファイルをダブルクリックして開くのも煩わしいですし、異なるファイル形式ではまた別の不具合が起きるかもしれません。やはり上記で紹介したアップデートや修復作業を試すことをおすすめします。

「起動はできるけど、重すぎてまともに操作できない」など、別のトラブルに直面する可能性もあります。

Adobe Creative Cloudや他社製アプリにおける類似症状

Adobe Creative Cloudなどの大手サードパーティ製アプリでも、macOS Sequoiaにアップデート後に動作が不安定になったという声が出ています。たとえばPhotoshopを起動したら突然落ちる、Illustratorが保存時にクラッシュする、といった事例です。これらもOfficeアプリ同様に、システムアップデート後の互換性や通知ファイルの問題、あるいはプラグインの非対応が原因である場合があります。

最新バージョンへのアップデートやプラグインの整理で解消したケースも報告されています。

互換性が問題になる理由

macOSのメジャーアップデートは、内部的に大きく仕様が変わる部分があります。Apple独自のセキュリティ強化や新機能追加に伴って、従来のライブラリやフレームワークと食い違いが生じやすいのです。開発元が問題を早期に認識し、すぐにパッチを提供してくれればいいのですが、時にはユーザーの報告を受けてから改修に着手するケースもあるため、アップデート直後はどうしても不安定になりがちです。

macOS SequoiaとOfficeアプリを共存させるポイント

ここでは、Officeアプリを中心に、実際に困った場合に試してみる価値のあるポイントをまとめます。状況に応じて複数の方法を組み合わせることで、症状が改善する可能性があります。

バージョンの新しさは必須条件

Office 2011やそれ以前のバージョンをいまだに使っている場合は、Sequoiaとの相性がほぼ期待できません。サポートが切れている状態だと、セキュリティや安定性の面でもリスクが大きいため、思い切って新バージョンへアップグレードするのをおすすめします。

Microsoft 365の利用

買い切り型のOfficeではなく、Microsoft 365(旧Office 365)に移行すると常に最新のOfficeアプリを入手できます。月額や年額での支払いが発生するものの、バージョンアップやサポートが手厚くなるのは大きなメリットです。

Microsoft 365は常にアップデートが提供されるため、OSのアップデートにも比較的対応が早いです。

Time Machineなどでのバックアップを怠らない

最悪の場合、システムそのものを再インストールする必要が生じることがあります。その際に大切なデータを失わないためにも、Time Machineなどのバックアップ手段はこまめに設定しておきましょう。私自身、安易にmacOSを再インストールしたらデータを誤って消しかけたことがあり、その時ほどバックアップの重要性を痛感したことはありません。

Office以外の代替手段を活用するという考え方

緊急の業務や大学のレポート提出などでExcelやWordをどうしても使わないといけない場合、Officeアプリが開けないととても困ってしまいますよね。しかし、一時的な回避策として以下のような代替ツールを利用するのも選択肢です。

LibreOfficeを試す

LibreOfficeは無料で使えるオフィススイートとして有名です。ExcelやWordのファイルをある程度読み込めるので、完全な代替とはいかなくても、急場しのぎには使えるケースが多いです。ただし、複雑なマクロやレイアウトは正しく反映されないことがあります。

OneDrive経由でのオンライン版Office

Microsoftアカウントを持っていれば、ブラウザ上でWordやExcel、PowerPointを編集できるオンライン版Officeが利用できます。macOSのOfficeアプリが起動しなくても、ウェブブラウザさえ動けば作業が可能です。リアルタイムでの共同編集など、オンライン版独自の利点もあります。

Web版はインストール不要なので、OS環境をあまり選ばない利点があります。いざという時に大変助かります。

表で見るmacOS SequoiaとOfficeバージョンの対応状況

ここでは、一般的に言われているmacOS Sequoiaと主要なOfficeバージョンの対応状況を簡単な表にまとめてみました。ご自身の環境と照らし合わせて参考にしてみてください。

macOS Sequoia バージョン Office バージョン 動作報告・注意点
Sequoia 15.0 Office 2011 起動不可が多発。サポート終了のため修正は見込めない
Sequoia 15.0 Office 2016 動く例が多いが、ハング報告あり。最新アップデート必須
Sequoia 15.1 / 15.2 Beta Office 2016~2021 / Microsoft 365 通知関連ファイル削除で改善報告多数。AutoUpdateを忘れずに
Sequoia 15.1 / 15.2 Beta Office 2011など ほぼ動作しない。アップデート推奨

最終的なまとめと私自身の経験

macOS Sequoiaへのアップデート後にMicrosoft Officeアプリが起動しない問題は、システムの不具合や通知ファイルのバグ、Officeバージョンの古さなど、いくつかの要因が重なっているようです。まずはOfficeのバージョンをチェックし、最新の状態にアップデートしてみてください。それでも改善しない場合は、通知関連ファイルの削除やディスクユーティリティによる修復、最悪はmacOS自体の再インストールを視野に入れる必要があります。

私自身、最初はOfficeアプリが突然ハングして焦りまくりましたが、通知関連ファイルを削除して再起動したら難なく起動したので拍子抜けしたことがあります。原因が複数考えられるだけに試行錯誤が大事ですが、一つ一つ確認してみると意外に解決へ近づけるものです。

古いOfficeを捨てる勇気

メジャーアップデートを機に、新しいOfficeへ乗り換える決断をしてみるのも良いかもしれません。特にOffice 2011のようにサポートが切れているバージョンに固執していると、セキュリティや将来的な安定性の面でデメリットしかありません。アップデートは確かにコストがかかりますが、時間とストレスを節約するための投資だと思うと案外納得できるかもしれません。

急ぎならオンライン版OfficeやLibreOfficeも選択肢

学校や仕事で至急ExcelやWordを使う必要がある場合は、オンライン版OfficeやLibreOfficeを使ってしのぐのが一つの手です。とりわけ、同期機能を使えば複数のデバイスでの共有も簡単に行えます。どうしてもMac上でOfficeが動かない状況に直面した時には、慌てずに代替手段を模索してみてください。

結論

macOS Sequoiaへのアップデート後にOfficeアプリが起動しない問題は、複数の原因が組み合わさっていることが多く、一筋縄では解決しないケースがあります。しかし、以下のステップで対処すれば解消する可能性が高いです。

対処の流れ

1. Officeバージョンの確認とアップデート

2. ファイル関連付けの再設定

3. 通知関連ファイルの削除

4. ディスクユーティリティでの修復

5. macOS再インストール(最終手段)

そして、時間がない場合はオンライン版Officeを活用するなど、緊急的な手段もあることを覚えておくとよいでしょう。私自身、何度かアップデートのタイミングでOfficeが動かなくなった経験がありましたが、最終的には通知ファイルの削除やOfficeのバージョンアップで解決できています。トラブルを解消し、最新のOSとOfficeを快適に使いこなして、作業効率を高めていきましょう。

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