Valorant起動時のBSODを完全解決!メモリ整合性の無効化からVanguard再インストールまで徹底ガイド

Valorantは、Riot Gamesが提供する人気のFPSですが、一部の環境では起動時に突然のブルースクリーン(通称BSOD)が発生することがあります。ゲームを楽しみたい矢先の不具合は誰しもが避けたいもの。本記事では、その具体的な原因や対処法を徹底解説します。

突然のBSODが起こる理由とは?

Valorantを起動した瞬間やプレイ開始後すぐにブルースクリーンが発生する原因としては、OSやドライバーの不整合、アンチチートシステム(Vanguard)と一部のセキュリティ機能の競合などが挙げられます。とくにWindows 10/11では「メモリ整合性(Core Isolation)」やTPM(セキュリティチップ)、仮想化関連の機能など多岐にわたる保護機能が組み込まれており、ゲーム側で使用するドライバーやソフトウェアとの間に不具合が起きやすい傾向があるのです。

PCの環境依存が大きい

ハードウェア構成やBIOSのバージョン、使用している周辺機器や常駐ソフトなど、さまざまな要因が複雑にからみ合います。そのため、同じゲームでも他のPC環境では問題なく動くのに、自分のPCだけBSODが発生するケースも珍しくありません。これはValorantに限らず、多くのオンラインゲームに共通する課題といえます。

BSOD時にチェックすべきポイント

  • 停止コード: 画面に表示されるエラーコードを確認し、メモしておく(例: MEMORY_MANAGEMENTDRIVER_IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL など)。
  • ミニダンプファイル: C:\Windows\Minidump などに保存されるファイルを調べると、ドライバー名やエラー原因のヒントを得られることがある。
  • 直前の操作: どのタイミングでBSODが起きたか(ゲーム起動直後なのか、ロゴ画面なのかなど)を把握し、問題の切り分けに役立てる。

BSODを引き起こす主な要因

ここでは、Valorant特有のアンチチート「Vanguard」をはじめ、Windowsのセキュリティ機能やドライバー関連の代表的な原因を整理します。

Vanguard(アンチチートシステム)の影響

Valorantには不正対策としてVanguardが組み込まれていますが、ドライバーに近いレベルで常駐する性質上、システムや他ソフトウェアとの相性問題が起きやすいのが実情です。インストールの状態が中途半端になっていたり、Windowsアップデート直後に再起動を怠ったりすると、BSODが発生しやすくなります。

Windowsのメモリ整合性(コア分離機能)

Windows 10/11にはセキュリティを高めるための「コア分離」と呼ばれる機能があり、その中でも「メモリ整合性」はカーネルへの侵入を防ぐ強力な仕組みです。一方、ゲームの動作やカスタムドライバーを必要とするソフトウェアがこの機能と競合すると、BSODが生じる場合があります。

ドライバーの老朽化・互換性不具合

グラフィックカードやネットワークアダプタ、チップセットなどのドライバーが古いバージョンのままだと、セキュリティホールが発生したり、ゲームの要求に十分対応できずシステムエラーを引き起こす可能性があります。
また、一部の古いドライバーはWindowsの新機能(メモリ整合性や仮想化)と互換性がなく、BSODを誘発することも珍しくありません。

Valorant起動時のBSODを防ぐ具体的な対策

ここからは実際に多くのユーザーで効果が報告されている主な対処法を紹介します。

1. メモリ整合性の無効化(コア分離機能をOFFにする)

Windowsが提供するコア分離機能はセキュリティにとって非常に有用ですが、競合が疑われる場合は一時的に無効化し、Valorantの動作を検証する価値があります。

手順

  1. Windowsの検索バーに「Core Isolation」または「コア分離」と入力して設定画面を開く。
  2. 「メモリ整合性 (Memory Integrity)」のトグルをオフにする。
  3. PCを再起動し、Valorantを再度起動してBSODが発生しないか確認する。

注意: メモリ整合性を無効にすると、システムを保護する機能が一部停止します。ウイルス対策ソフトやWindowsの更新を怠らないなど、セキュリティリスクに十分注意しましょう。

2. 管理者権限でValorantを実行する

ゲームを始めとする高負荷アプリケーションは、通常以上の権限が必要になるケースもあります。

  • Valorantのショートカットを右クリックし、「管理者として実行」を選択。
  • 毎回手動で実行するのが面倒な場合は、プロパティ > 互換性 > 「常に管理者として実行する」をチェック。

これにより、ファイルへのアクセスや設定変更がスムーズに行われ、BSODやクラッシュを回避する可能性が高まります。

3. Vanguardの再インストールや修復

Vanguardに問題がある場合、アンインストールと再インストール、あるいは修復を行うだけで劇的に改善されることがあります。

手順

  1. Windowsの「アプリと機能」から「Riot Vanguard」をアンインストール。
  2. PCを再起動し、Valorantを起動すると、Vanguardの再インストールが自動的に促される。
  3. インストール完了後、もう一度システムを再起動してからValorantを起動し、状態を確認する。

4. ドライバーやBIOSの更新

BSODは古いドライバーやBIOS設定に起因することも少なくありません。特に以下のドライバーは要チェックです。

  • グラフィックスドライバー(NVIDIA/AMD/Intel)
  • チップセットドライバー(マザーボード)
  • ネットワークドライバー(Wi-Fi/有線LAN)

アップデートの方法

  1. 公式サイト(例: NVIDIA/AMD/Intel)から最新のドライバーをダウンロード。
  2. マザーボードメーカーのサイトでBIOS更新が公開されていないかチェック。
  3. インストール後は必ず再起動を実施し、設定が確実に反映されるようにする。

ポイント: ドライバー更新前に、バックアップまたはシステムの復元ポイントを作成しておくと安全です。

5. 公式サポートへの問い合わせ

上記の対策を行っても問題が解決しない場合は、Valorant公式サポート( support-valorant.riotgames.com )に問い合わせるのも手です。過去の事例をもとにした解決策や、新たに見つかった不具合情報が提供されることもあります。

対策まとめ: 表で確認

以下の表はBSOD対策を一覧にし、それぞれの主な狙いや注意点をまとめたものです。

対策狙い実施手順の例注意点
メモリ整合性無効化ゲームとWindowsセキュリティ機能の競合回避1. Core Isolation設定画面を開く
2. メモリ整合性をオフ
3. 再起動
セキュリティ機能が低下するため、他の保護手段をしっかり運用する必要がある
管理者として実行権限不足によるエラーやクラッシュの回避1. Valorantのショートカットを右クリック
2. 「管理者として実行」を選択
常に管理者権限で実行する場合は設定をオンにしておくと便利
Vanguardの再インストールアンチチートシステムの破損や不整合の解消1. 「Riot Vanguard」をアンインストール
2. 再起動後にValorant起動で再インストール
3. さらに再起動して状態確認
削除時にValorantも一緒にアンインストールされる場合があるため、再インストール手順を間違えないよう注意
ドライバーとBIOSの更新古いドライバーやBIOSが原因のBSODを回避1. グラフィックやチップセットの最新ドライバーを公式サイトから入手
2. マザーボードのBIOS更新
3. 再起動
更新前にシステムの復元ポイントを作成しておくと安全
公式サポートへの問い合わせ上記対策で解決しない場合の最終手段として専門家からの情報を得る1. サポートサイト( support-valorant.riotgames.com )にアクセス
2. 過去のFAQやトラブルシュート手順を確認
3. 必要に応じて問い合わせを行う
サポート対応に時間がかかる場合がある。ログや環境情報の提供が必要になることも

追加のポイント: システムファイルの整合性チェック

Windows自身のファイルが破損しているケースも考えられます。以下のコマンドでシステムファイルを確認・修復してみましょう。

# PowerShellまたはコマンドプロンプトを管理者として起動
sfc /scannow

# 破損が修復できない場合、以下のDISMコマンドも試す
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth

これにより、Windowsのシステムファイルが正常な状態に戻るため、BSODリスクを低減できます。ただし、この処理は一定の時間がかかる場合があるため、ゲームプレイ前に余裕をもって実施してください。

動作確認後のリスクと再設定

メモリ整合性などを無効化したことでBSODが止まった場合、再度ONに戻しても問題が再発しないケースもあります。Windowsの更新やドライバーの最新化により不具合が解消されることがあるため、以下のような流れで検証すると良いでしょう。

  1. メモリ整合性を一時的にOFFにしてValorantが安定して動くか確認する。
  2. すべてのドライバーをアップデートし、Windows Updateを適用する。
  3. 再度メモリ整合性をONに戻してBSODが再発しないかテスト。

もし再発しなくなったなら、セキュリティも維持しつつゲームを楽しめるようになります。再発した場合は、引き続きBSODの詳細コードやエラーログをもとに対策を進めましょう。

トラブルを未然に防ぐためのベストプラクティス

  • OS・ドライバーは常に最新に: 安定性とセキュリティを高めるための基本です。定期的に更新をチェックしましょう。
  • 不要な常駐ソフトを停止: ゲーム中に使わないアプリケーションは終了させ、競合を減らす。
  • PCの温度管理: 過度な発熱はシステムエラーの原因となるため、冷却環境やファンの動作チェックも大切。
  • バックアップや復元ポイントの作成: 大きな変更(ドライバー更新やBIOSアップデートなど)を行う前に、必ずバックアップを取り、トラブル時にすぐ復元できるようにしておく。

まとめと今後の展望

Valorant起動時に起こるBSODは、Windowsの強化されたセキュリティ機能とVanguardの競合が大きな要因となっています。幸い、メモリ整合性機能を一時的に無効化する、Vanguardを再インストールする、ドライバーを更新するといった手順を踏むことで多くの場合は解消されるでしょう。
ただし、セキュリティ機能を無効化する場合は慎重に行い、可能な限り最新のドライバーとOSバージョンでテストをすることが大切です。それでも解決しない場合は公式サポートに問い合わせたり、専門家のアドバイスを求めることで、さらなる解決策を得られるはずです。快適にValorantをプレイするためにも、環境を整えつつ定期的なメンテナンスを心がけましょう。

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