Baldur’s Gate 3のXboxホーム機で切断される原因と対策を徹底解説

家庭内で2台のXboxを使ってBaldur’s Gate 3のマルチプレイを楽しもうとしたとき、ホーム機側が頻繁に切断されるケースが報告されています。ゲーム内カットシーンのタイミングなど、原因の特定が難しく、ネットワーク環境を再確認しても症状が続く場合があります。

マルチプレイ環境で発生する問題の概要

Baldur’s Gate 3は、マルチプレイ対応のRPGとして人気を集めていますが、Xboxのファミリー共有機能を利用した同時プレイの環境下で「ホーム機側が数分で切断される」という問題がいくつかのコミュニティで取り上げられています。特にムービーやカットシーンといったタイミングで切断されることが多く、パーティチャットは生きているのにゲームだけが落とされる現象が起きているという報告があります。

同じ家のネットワークを使い、1台が購入元(非ホーム機)で、もう1台がファミリー共有を利用している場合に限って再現性が高いのが特徴です。他のオンラインゲームでは問題なく動作するのに、Baldur’s Gate 3だけが頻繁に落とされるとなると、ゲーム固有のサーバー負荷やライセンス認証まわりに原因がある可能性も考えられます。

また、DNSの設定をGoogle Public DNSに変更したところ、一時的に症状が治まったという声もあるため、ネットワークまわり(DNSやルーター、ポート開放など)とゲーム自体の不具合が複合的に絡んでいる可能性があり、原因をひとつに絞りにくい面もあります。

なぜBaldur’s Gate 3でのみ発生するのか

オンライン要素があるゲームでは、メーカーごとに接続時の認証方式やサーバーの構築環境が異なることがあります。Baldur’s Gate 3を開発したLarian Studiosのオンライン認証やサーバー構成が、Xboxのホーム機と非ホーム機によるファミリー共有機能と相性が悪いケースが考えられます。

さらに、Baldur’s Gate 3はカットシーン再生時などにサーバーと特別なデータのやり取りを行う可能性があります。映像と音声データの同期をオンライン認証と絡めている場合、一時的に大きな帯域や特定のポートのやり取りが生じ、それが切断のトリガーになっている可能性もあります。

通信切断の原因になりうる要素

通信切断が起きやすい要因としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 同時プレイによる帯域の圧迫
  • ファミリー共有時のライセンス認証の不整合
  • DNS設定やルーターのUPnP、ポート開放の問題
  • サーバー負荷による一時的な接続不良
  • ゲームクライアント(Baldur’s Gate 3)のバグや不具合

DNS設定の不具合

DNSの設定によっては、特定のサーバーへの名前解決が遅れたり、タイムアウトを起こしやすくなることがあります。Google Public DNSやCloudflareの1.1.1.1を使うことで解決した事例もあるため、DNSが原因となることは充分あり得ます。

サーバーサイドの問題

ゲームのサーバー側、あるいはLarian Studiosの認証サーバーに一時的な不調がある可能性も否定できません。特にリリース直後やアップデート直後はアクセスが集中するため、余計な負荷がかかり、接続維持が難しくなるケースがあります。

DNS設定を変更してみる

DNSを変更することで、一部の接続不良が解消されることがあります。実際にGoogle Public DNSへ切り替え、一時的に問題が収まったという体験談もあるように、DNSは最初に見直すべきポイントと言えます。

おすすめDNSリスト

以下のように、代表的なパブリックDNSがあります。現在利用しているDNSから、別のDNSに切り替えることで、Baldur’s Gate 3のサーバーへの名前解決がスムーズになる可能性があります。

DNSプロバイダプライマリセカンダリ
Google Public DNS8.8.8.88.8.4.4
Cloudflare DNS1.1.1.11.0.0.1
Quad9 DNS9.9.9.9149.112.112.112

DNS変更手順

Xbox本体のDNSを変更するには、以下のようなステップを踏みます。

  1. Xboxの「設定」から「ネットワーク」→「詳細設定」を開く
  2. 「DNS設定」を選択して「手動」を選び、上記いずれかのパブリックDNSサーバーを入力
  3. 再起動して反映を確認

変更後、安定性に変化が見られるかどうかをテストします。もし改善が見られなかった場合は、ISPが提供するデフォルトDNSに戻してみたり、他のパブリックDNSを試してみましょう。

もしネットワーク診断を行いたい場合は、PCからルーター経由で以下のようなコマンドで接続状況をチェックするのも有効です。

ping google.com
tracert google.com

上記コマンド結果でタイムアウトが発生しやすい場合は、回線やルーター設定を疑う余地もあります。

ネットワーク機器の調整

DNS設定以外にも、ルーターやモデムの設定はオンラインゲームの安定性に大きく影響します。特にファミリー共有で同時に通信が発生するため、ふたつのXboxが同時に高負荷の通信を行うことを想定し、ルーターが最適化されているか確認することが大切です。

ルーター・モデム再起動の効果

ルーターやモデムを長時間連続で使用していると、内部メモリが不足したり、一時的に不安定になったりします。再起動することでキャッシュがクリアされ、接続が安定する可能性があります。

また、ファームウェアの更新状況も重要です。古いファームウェアだと最新ゲームのパケットを正しく処理できず、切断を誘発することがあります。ルーターの管理画面からファームウェア更新を実施してみましょう。

ポート開放やUPnPの確認

Xboxのオンラインマルチプレイでは、特定のポートが開放されていないと通信が不安定になることがあります。通常はUPnPを有効にしておけば自動的にポートが割り当てられますが、環境によっては正しく動作しない場合があります。以下はXbox Liveで推奨されるポートの一例です。

  • UDP: 88, 3544, 500, 3074
  • TCP: 3074

ルーターの設定画面でUPnPが有効かどうか確認したり、手動でポートを開放してみることで、安定性が向上するか試してみるとよいでしょう。

Xboxのファミリー共有とライセンス設定

Xboxには「ホーム機」の概念があり、ホーム機に設定された本体では、購入アカウント以外のユーザーが追加料金なしでゲームをプレイできます。今回のケースではファミリー共有を利用して2台同時にBaldur’s Gate 3を遊んでいるため、このライセンス周りの不整合が切断を引き起こしている可能性も考えられます。

ホーム機の再設定方法

もし切断が頻繁に起こる場合は、以下のような手順でホーム機の設定を見直してみましょう。

  1. Xboxの「設定」から「一般」→「パーソナル化」→「自分のホームXbox」を選択
  2. いったんホーム機の設定をオフにする
  3. Xbox本体を再起動後、再度ホーム機に設定する

これにより、ライセンスキャッシュの不具合やファミリー共有の認証が更新されることがあります。

注意点とアカウント管理

ホーム機に設定している本体で、ファミリー以外の友人アカウントを利用している場合など、アカウントごとの権限が混在するとライセンス認証がうまくいかなくなる場合があります。常にメインアカウントでログインしているか、他のアカウントでも問題なく共有設定が機能しているかチェックしてみてください。

また、メインアカウントがログアウト状態になったり、別のXboxで同時に使われていると、ライセンス切れのような扱いになり、ゲーム自体が切断されるリスクがあります。

ゲーム側の不具合切り分け

Baldur’s Gate 3だけ切断されるという点から、ゲーム自体の不具合やサーバー側の仕様変更が影響している可能性も高いです。カットシーン再生時に高い負荷がかかったり、サーバーとの通信が特殊なプロトコルを介して行われている場合、従来のゲームでは起こらない挙動が発生することがあります。

Larian Studiosへの問い合わせ方法

公式サポートに問い合わせる際は、以下の情報をまとめるとスムーズです。

  • Xbox本体の型番とOSバージョン
  • 購入アカウント(Gamertag)とファミリーアカウント(Gamertag)
  • 切断が発生する具体的なタイミング(カットシーン開始後〇秒など)
  • ネットワークの詳細(使用しているDNS、ルーター機種、回線速度)
  • 切断後に表示されるエラーコードやメッセージ

問い合わせフォームや公式フォーラムが充実しているため、同様の報告がないか検索してみて、同じ状況のユーザーが存在するか確認すると良いでしょう。もし既に類似のスレッドがある場合は、そこに追加情報として書き込むことで、開発元の目に留まりやすくなります。

公式フォーラムの活用

ゲームコミュニティが活発な場合、公式フォーラムには多くのユーザーの体験談や解決策が蓄積されています。「切断」「disconnection」「family share」「Xbox」などのキーワードで検索し、同じ問題が起きている人がいないか探してみましょう。

もしフォーラムでまったく同じ症状のスレッドが見当たらない場合でも、新規トピックとして詳細を投稿しておくことで、後から同じトラブルに直面したプレイヤーが情報を共有してくれる可能性があります。

その他の設定やトラブルシューティング

DNSとネットワーク機器、ファミリー共有のライセンス確認を行った後も問題が解決しない場合は、より一般的なトラブルシューティングを行うことを検討しましょう。

ゲームのキャッシュクリアと再インストール

Baldur’s Gate 3自体のキャッシュデータやインストールデータが破損していると、特定のシーンで通信エラーが発生する場合があります。大きなゲームほどインストールデータが膨大で、断片化などの問題が起きることもあり得ます。

キャッシュクリアの手順は、Xbox本体の電源を落とし、コンセントから外して数十秒待ってから再度起動する方法が代表的です。これにより、本体内部の一時的なキャッシュがリセットされます。さらに、ゲームをアンインストールしてから再度ダウンロード・インストールすることで、破損ファイルが修復される可能性もあります。

ネットワーク速度測定と帯域管理

家庭内で複数の端末が同時に動画ストリーミングや大容量ダウンロードを行っていると、Xboxの通信帯域が不足し、切断が起きやすくなります。特に光回線ではない場合、帯域に余裕が少なく、マルチプレイの要求に耐えられないシーンが出てくるかもしれません。

Speedtestなどのサイトで回線速度を測定し、上り下りの速度が十分か確認しましょう。もし速度が低下しているようであれば、他の端末の利用を控えたり、QoS(Quality of Service)機能を利用して優先度を変更すると、オンラインゲームの通信を確保できる可能性があります。

まとめ

Baldur’s Gate 3のマルチプレイ環境で、家庭内にある2台のXboxを使ってファミリー共有プレイをしている場合に限り、ホーム機側が切断される問題は、ネットワークやライセンス管理、ゲーム固有の不具合などが複雑に絡み合っている可能性があります。まずはDNS設定やルーターの再起動、ポート開放の確認といったネットワークまわりを調整し、その後Xboxのホーム機再設定やライセンス周りの見直しを行うことで改善が見られるか試してみるとよいでしょう。

もし依然として切断が頻発するようであれば、開発元であるLarian Studiosへ詳細情報を提供してサポートを受けるのがおすすめです。公式フォーラムや問い合わせ窓口を活用して、同様の症状を抱えるユーザーがいないか探し、解決策の共有や情報交換を行うことでトラブル解決への糸口を見つけられる可能性があります。

最終的には、ネットワーク環境とゲーム側の両面で原因を追求し、継続的にアップデート情報をチェックしていくことが、問題解決への近道になるでしょう。

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