仲間とのオンライン冒険をもっと自由に楽しむなら、自分専用のパルワールド(Palworld)サーバーを持つ選択肢は外せません。本記事では国内の人気レンタルサーバーであるXServer VPS for Gameを使い、Ubuntu環境上で快適かつ安定したパルワールド専用サーバーを構築する方法を、契約手順から運用に至るまで詳しく解説します。
XServer VPS for Gameを契約する前に知っておきたいポイント
まず、パルワールド専用サーバーを動かすために必要なスペックやプラン選びのポイントを押さえましょう。XServer VPS for Gameでは2GBプランはパルワールド用テンプレートを選択できず、最低でも4GBメモリ以上のプランが必要です。公式推奨は16GB以上で、特別な理由がなければ16GBプランから始めるのが安心です。
プランごとの大まかな目安
プラン | メモリ | CPUコア | 想定プレイヤー数 |
---|---|---|---|
4GBプラン | 4GB | 4コア | 5~10人 |
8GBプラン | 8GB | 6コア | 11~20人 |
16GBプラン | 16GB | 8コア | 20人以上 |
契約と初期設定の流れ
XServer VPS for Gameの公式サイトからアカウントを作成し、「ゲーム用VPS」を申し込みます。プラン選択時にパルワールドテンプレートを使うと、OSやゲームサーバープログラムのセットアップが自動化されるので手間を大幅に省けます。
契約時の要点
- サーバー名は任意でOK
- 2GBプランではパルワールド用テンプレートは選べない
- rootパスワードを必ずメモする
支払い手続きが完了すると、数分でVPSが起動します。管理画面からサーバーのステータスと割り当てられたIPアドレスを確認し、SSH接続を試して初期設定は完了です。次に、サーバーOSや必要パッケージのインストールを行います。
OS選択と必要パッケージの導入
Ubuntu 20.04 LTSや22.04 LTSなどの安定版を選ぶと情報も多く安心です。既にパルワールドテンプレートを適用している場合は内部でUbuntu系OSが設定済みなので、自身でOSを選択・インストールする手間は不要です。
OSにログイン後、基本的なパッケージを導入します。
sudo apt update && sudo apt upgrade -y
sudo apt install -y steamcmd ufw screen
– SteamCMD:ゲームサーバーインストール用ツール
– UFW:ファイアウォール管理ツール
– screen:サーバー常駐起動用ツール
さらに、ゲームサーバー専用の非rootユーザー(例:palworld
)を作成するとセキュリティ向上になります。
パルワールド専用サーバーのセットアップ
ここからが本番です。SteamCMDを使ってPalworld Dedicated Serverをダウンロードし、起動できる状態にします。
ディレクトリ作成とインストール
非rootユーザーでログインし、サーバーファイルを格納するフォルダを用意します。
mkdir -p ~/palworld_server
cd ~/palworld_server
続いてSteamCMDでパルワールド専用サーバープログラムをダウンロードします。AppIDは「2394010」です。
steamcmd +force_install_dir ~/palworld_server \
+login anonymous +app_update 2394010 validate +quit
完了後、PalServer.sh
などの実行ファイルが展開されます。必要に応じて所有権や実行権限を整え、steamclient.so
が見つからないエラーが出る場合はSteamCMDからSDKを追加ダウンロードして配置してください。
ファイアウォールとポート開放
パルワールドサーバーのデフォルト通信ポートはUDP 8211番とSteam関連でUDP 27015番を利用します。UFW
で以下のコマンドを実行してポートを解放します。
sudo ufw allow 22/tcp
sudo ufw allow 8211/udp
sudo ufw allow 27015/udp
sudo ufw enable
ステータスを確認し、8211/udpと27015/udpがALLOWになっていればOKです。
サーバーの起動とバックグラウンド実行
~/palworld_server
ディレクトリに入り、PalServer.sh
を起動します。
./PalServer.sh -port=8211 -players=32 \
-useperfthreads -NoAsyncLoadingThread -UseMultithreadForDS
コンソールログが表示されれば起動成功です。ターミナルを閉じても動かし続けたい場合はscreen
を利用しましょう。
screen -S palworld_server
(新しい画面に入ってからサーバー起動コマンド実行)
Ctrl + A, D (バックグラウンド化)
再度コンソールを見たいときはscreen -r palworld_server
で復帰します。また、systemd
にサービス登録して自動起動させる手段も便利です。
サーバー設定のカスタマイズ
パルワールドでは、コマンドライン引数や設定ファイルを編集して自由にカスタマイズできます。
基本設定
– 最大プレイヤー数:-players=32
など
– ポート番号:-port=8211
など
– パブリック公開:-publiclobby
を付加
– パスワード設定:設定ファイルPalWorldSettings.ini
でServerPassword
を指定
PvP/PvEモード切替や細かい設定
ゲーム内のPvP有無や卵の孵化時間などは、Pal/Saved/Config/LinuxServer
内のPalWorldSettings.ini
を編集します。Xserver for Gameの管理パネル「Palworldマネージャー」からGUI操作で変更できる場合もありますので、そちらを活用するのも手軽です。

私自身、PvEに特化した設定で友人同士でまったり暮らすサーバー運用をしてみましたが、協力して拠点を作るのがとても楽しく、時間があっという間に過ぎました。
MOD導入について
パルワールドはMODにも対応が進んでおり、.pak形式のファイルをサーバーに配置することでゲームを拡張できます。UE4SSなどのMODローダーを用いる場合もありますが、不具合やセーブデータの破損リスクがあるため、導入前にはバックアップを取るのがおすすめです。
トラブルシューティングと運用のコツ
接続できない場合
- ファイアウォールのポート(UDP 8211と27015)が閉じていないか要確認
- クライアントとサーバーのバージョン不一致に注意(サーバー側も定期アップデート)
- IPアドレスやドメインの入力ミスがないか再チェック
サーバークラッシュとメモリ不足
スワップ領域拡張などで応急処置も可能ですが、根本解決にはプランアップグレードが一番確実です。クラッシュログはPal/Saved/Logs
やPal/Saved/Crashes
フォルダを確認します。
セーブデータのバックアップ
Pal/Saved
フォルダをまとめて定期的に保存しておきましょう。万一のトラブルやMODの導入失敗時にも復旧が容易です。Xserverのスナップショット機能を使うのも手軽でおすすめです。
まとめ:XServer VPS for Gameで快適なパルワールドライフを
XServer VPS for Gameなら、国内データセンターによる低遅延と管理パネルの充実で、初心者でもカンタンにパルワールド専用サーバーを作れます。契約やインストール手順、ポート開放からカスタマイズまでを一通り押さえれば、あとは仲間と好きなだけ冒険を楽しむだけ。快適かつ安定したマルチプレイ環境を手に入れて、思う存分パルワールドの世界に没頭してみてくださいね。
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