新しいMicrosoft Teamsで連絡先とグループを徹底活用:Peopleアプリへの移行と管理のポイント

Microsoft Teamsがこれまで以上に使いやすくなった一方で、新しいUIへの移行に伴い、従来の「連絡先」やグループ機能の場所が分からず困っている方も少なくありません。グループの作成方法や、消えてしまったかのように見えるお気に入り連絡先の管理方法を詳しく知りたい方も多いでしょう。本記事では、新しいTeamsにおける連絡先・グループの管理方法を整理し、そのメリットや活用法を分かりやすく解説します。

新しいTeamsで連絡先が消えた?

新しいMicrosoft Teamsにアップデートした際、「チャット」画面から選択できたドロップダウンメニューの「連絡先(Contacts)」が見当たらなくなったという声が多く上がっています。長年Teamsを利用し、そこでグループ分けやお気に入り連絡先を管理してきた方にとっては、「これまでのデータは一体どこへ行ったの?」と不安になるでしょう。実は、この機能は「People」アプリとして統合され、これまでの連絡先はそちらに移行されています。

Teamsが刷新された背景には、ユーザーが必要とする機能をよりシンプルにまとめ、直感的な操作を実現するという目的があります。しかし、慣れ親しんだUIが大幅に変わると戸惑うことも多いものです。まずは従来の「連絡先(Contacts)」と新UIがどのように違うのか、そして「People」アプリへ統合されたことでどのようなメリット・デメリットがあるのかを確認してみましょう。

従来の「連絡先(Contacts)」と新UIの関係

従来のTeamsでは、チャット欄のプルダウンメニューから「連絡先」を選び、そこにユーザー独自のグループを作成したり、お気に入りの連絡先を一括管理したりすることが可能でした。たとえば、プロジェクトチームごとにグループを作成し、そこに関連するメンバーを追加しておくことで、必要なときにすぐ連絡を取りやすくしていたわけです。

一方、新しいTeamsでは、チャット画面のUIが整理され、ひと目で会話やチーム、チャンネルを把握しやすくなりました。その反面、「連絡先」はどこかへ消えてしまったように見えます。これは、ユーザーが混乱する要因の一つですが、実際にはより機能が拡張されて「People」というアプリに統合された形です。

「People」アプリへの統合

新しいTeamsで「連絡先」に相当する機能は「People」アプリに移行しています。ここでは具体的に「People」アプリとは何か、そしてどのようにアクセスすれば従来の連絡先やグループが確認できるのかを詳しく見ていきます。

Peopleアプリとは

「People」アプリは、従来の連絡先(Contacts)機能を発展させた新しいコンタクト管理の場所です。Teamsの内部でやり取りするユーザーだけでなく、外部の連絡先(Outlookと連動している相手や、組織外のゲストなど)も見やすく整理されています。加えて、新しいUIではTeams内の通話タブ(Calls)からこれらを一括して閲覧・管理できる仕組みになっています。

従来の「連絡先(Contacts)」が廃止されたわけではなく、より拡張された形で「People」にまとめられた、というイメージを持つと分かりやすいでしょう。UIの刷新によって、チャットやチャンネル、通話などの操作が一元化され、ユーザーが画面を行ったり来たりする手間を減らすのが狙いとされています。

アクセス方法

新しいTeamsでは、「通話(Calls)」タブを開きます。すると右上に「View contacts(連絡先の表示)」といったボタンが見つかるはずです。これをクリックすると「All Contacts(すべての連絡先)」や「People」といったメニューが表示され、そこから従来の連絡先やグループを確認できるようになっています。

もし「People」アプリが見当たらない場合は、Teams自体を一度アップデートするか、再起動してみると表示される可能性が高まります。まだプレビュー版のUIを利用している場合は、正式版と異なる配置になっていることもあるため、設定画面を見直してみるとよいでしょう。さらに、「People」を右クリックして「ピン留め(Pin)」を選択すれば、左側のサイドバーに常時表示させられ、アクセスしやすくなります。

グループ機能はどこへ?

ここからは、従来のTeamsで活用されていた連絡先グループについて見ていきます。新しいTeamsに移行した際に、「作っておいたグループが見当たらない」「お気に入りに入れていたメンバーが消えた」などの声が聞かれますが、実際には多くの場合「People」アプリ内に引き継がれているはずです。万が一、見当たらない場合でも復旧できるケースがありますので、順を追って確認していきましょう。

従来のグループと新機能の違い

従来は、ユーザーが任意にグループを作成し、そこへチームメンバーや外部の担当者を追加して管理していました。新しいTeamsでは、このグループ管理が「People」アプリ内で統合されています。グループ名やグループに所属するメンバー情報は、移行時に自動的に引き継がれることが多いですが、UIや操作フローが変わっているため、最初は戸惑うかもしれません。

たとえば、従来のグループ機能では、チャット画面を開いてグループ名を確認し、その中からメンバーにすぐ連絡できました。新UIでは、最初に「通話(Calls)」→「View contacts」→「People」に進み、そこでグループ名を確認してから同じ操作を行います。若干のステップ数の違いはありますが、慣れてしまえば同等の操作感で利用できるようになるでしょう。

お気に入り連絡先の活用法

お気に入り連絡先も、グループに含めたり、個別にピン留めしておくことが可能です。新UIでは通話画面から「People」にアクセスし、該当の連絡先名を右クリックすると「ピン留め」「お気に入りに追加」といったオプションが出てきます。そこから簡単にお気に入りリストに登録し、よく連絡する相手へのショートカットを作成できます。

お気に入りに登録すると、Teamsを再起動してもそのリストは保持されますが、設定が一時的に同期されない場合もあるため、反映されないときは少し時間をおいて再確認してみましょう。大半の同期エラーは一時的なもので、数分後に改善されることが多いです。

スムーズに管理するためのテクニック

新しいTeamsのUIは洗練されている一方で、従来の操作手順に慣れていたユーザーにとっては、最初は少し探り探りの作業になるかもしれません。ここでは、連絡先やグループをスムーズに管理するための実践的なテクニックをいくつかご紹介します。

ナビゲーションへのピン留め

Teams画面の左側にあるナビゲーションはカスタマイズが可能です。よく使うアプリや機能はピン留めしておくと、ワンクリックでアクセスできるため非常に便利です。具体的には、左側の「…(その他)」ボタンをクリックすると、使用できるアプリの一覧が表示されます。その中に「People」がある場合は右クリックし、「ピン留め」を選択しましょう。

また、ドキュメントの編集やTeams会議の利用が多い方は、WordやExcel、PowerPointなどの関連機能もピン留めしておくと業務効率が高まります。Teamsはアップデートによって対応できるアプリが増えつつあるので、定期的に「…(その他)」ボタンの中身を確認すると新しい発見があるかもしれません。

検索機能で迅速に探す

Teams上部にある検索バーは、連絡先やグループ名、メッセージ内容などを一括で検索できる強力なツールです。もし「People」アプリから探すのが手間だと感じる場合は、上部の検索バーに相手の名前やグループ名を直接入力してみてください。ヒットすればすぐに該当の相手とのチャット履歴や連絡先情報にアクセスできます。

検索バーは英字でも日本語でも対応しており、一部のキーワードだけでも候補が表示される柔軟性があります。最近では検索演算子が追加され、特定の期間のメッセージやファイルを探すのも容易になっているため、活用しない手はありません。

コマンドバーを活用

検索バーは単なる検索欄ではなく「コマンドバー」としても機能します。たとえば「/calls」と入力すると通話画面を瞬時に開いたり、「/chat」で新規チャットを開始したりと、ショートカットコマンドを利用できます。コマンド一覧を表示したいときは、スラッシュ「/」を入力した段階でサジェストが出てくるので、気になるコマンドを試してみてください。

以下のように、よく使うコマンドをまとめておくと便利です。

コマンド機能
/chat新規チャットを開始する
/calls通話画面(Calls)を開く
/goto特定のチームやチャネルに移動する
/filesファイル画面を開く

これらのコマンドを覚えておくだけで、Teams内の移動が格段にスムーズになります。連絡先やグループを探す時間を短縮し、仕事の効率を上げるのに役立つでしょう。

よくあるトラブルと解決策

新しいUIに慣れるまでの間、連絡先が表示されなかったり、グループがどこにあるのか分からなかったりと、さまざまなトラブルに遭遇する可能性があります。ここでは、よくある問題とその対処法を整理してみましょう。

連絡先が表示されない

「People」アプリを開いても、一覧に連絡先が表示されないというケースがあります。この場合、以下の点をチェックしてください。

  • Teamsのバージョンを確認する
    プレビュー版を使用している場合は正式リリース版とUIが異なる可能性があります。一度設定からプレビューをオフにし、最新の正式版にアップデートすると改善されることがあります。
  • 同期の問題を疑う
    時間をおいて再同期されるのを待つのも一つの手です。Office 365アカウントのサインアウトと再サインインを行うと同期がリセットされ、表示される場合もあります。
  • キャッシュのクリア
    一部のトラブルはTeamsのキャッシュ破損が原因のことがあります。アプリを一度終了し、Teamsのキャッシュフォルダーを削除して再起動してみると解決することがあります。

グループが引き継がれない

グループが表示されない場合は、まずは「People」アプリの中で「All Contacts」「People」などのフィルターを切り替えてみてください。意外と単純にフィルターがかかっているだけというケースも多いです。また、TeamsをインストールしているデバイスやOSが複数ある場合、同期のタイミングがずれて表示に差が出ることがあります。

もしどうしてもグループが見当たらない場合は、古いTeamsアプリをアンインストールせずに残してあるならそちらを立ち上げ、グループの情報をエクスポートできないか確認してみるとよいでしょう。Microsoft公式ドキュメントで公開されているPowerShellスクリプトなどを使うと、連絡先の一覧を抽出して再登録できる場合もあります。

アップデート情報のチェック方法

Teamsはクラウドベースのサービスであり、頻繁にアップデートが行われています。機能が追加されたり、UIが変わったりすると、今回のように「何がどこに行ったのか分からない」といった混乱が起こりやすくなります。そこで、日頃から最新情報を追うクセをつけると、いざというときに素早く対応できるでしょう。

Microsoft公式ドキュメントの活用

MicrosoftはTeamsを含むMicrosoft 365の主要サービスに関して、公式ドキュメントやコミュニティフォーラムを非常に充実させています。新機能がリリースされる際には、リリースノートやブログ記事で概要が発表されることが多いため、定期的にこれらをチェックすることで「いつどんな変更があるのか」を把握できます。

以下のような情報源をブックマークしておくと便利です。

  • Microsoft 365 Roadmap
    これから実装される機能のリストや予定時期が掲載されています。
  • Teamsの公式ブログ
    新機能の紹介やベストプラクティスなどが日々更新されます。
  • Microsoft DocsのTeamsセクション
    具体的な使い方やトラブルシューティングの詳細がまとまっています。

プレビュー機能に関する注意点

Teamsには、一般ユーザー向けに正式リリースされる前の「プレビュー機能」を先行して利用できるオプションがあります。企業によっては、IT管理者がプレビュー版を使って新機能の検証を行っている場合もあるでしょう。しかしプレビュー版は機能やUIが安定していないことが多く、バージョンアップによって頻繁に仕様が変わるリスクもあります。

新UIが公開された直後は、プレビュー版ユーザーの環境だけ先に変更が適用され、本番リリースが遅れてくることもあります。チーム内で「仕様が違う」「画面が違う」と混乱するケースも少なくないため、もしプレビュー版を使用しているなら、その点を周囲に周知しておきましょう。

まとめ

新しいMicrosoft Teamsでは、従来チャットのドロップダウンからアクセスしていた「連絡先(Contacts)」が「People」アプリとして統合され、通話(Calls)画面から一括管理できるようになっています。グループ機能やお気に入り連絡先もこの「People」アプリに移行されているため、まずは通話タブ→View contacts(連絡先の表示)→Peopleという手順を押さえておきましょう。

UIが変わったばかりの頃は、どこになにが移ったか分からず戸惑うこともあるかもしれません。しかし、ナビゲーションバーへのピン留めや、検索バー(コマンドバー)を活用することで、従来にも増して効率的に連絡先やグループを管理できます。万が一表示されない場合は、プレビュー版の影響や同期のタイミングなどを疑い、アプリの再起動や同期の確認を行ってみるとよいでしょう。

アップデートごとに機能が拡張され、操作感が最適化されていくのがクラウドサービスの魅力ですが、その分使いこなすには最新情報をキャッチする姿勢が重要になります。Microsoftの公式ドキュメントやブログなどで最新の変更点をチェックしながら、Teamsを最大限に活用していきましょう。

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