ある日突然、Microsoft Edgeで新しいタブを開いたときに表示されるはずのショートカットがすべて消えてしまい、代わりにスポンサーリンクや「Following」という項目ばかりが目立つようになることがあります。この状況に陥ると、ショートカットを追加しようとしても設定が反映されないなど、思わぬトラブルに悩まされがちです。ここでは、その原因や具体的な対処方法を解説し、再び使いやすいスタートページを取り戻すためのポイントを詳しくご紹介します。
Microsoft Edgeのスタートページでショートカットが消える原因
Microsoft Edgeのスタートページ、つまり新しいタブページに表示されるショートカット（クイックリンク）が突然消えたり、追加しても反映されないといった現象は、主に次のような要因が考えられます。以下ではそれぞれの原因を掘り下げながら説明し、解決策を合わせて見ていきましょう。
スポンサーリンク（Show sponsored links）の影響
「スポンサーリンク（Show sponsored links）」または「Show promoted links」が有効になっている場合、Edge側で優先的にスポンサーの広告を表示しようとするため、ユーザーが意図的に設定したショートカットが置き換えられることがあります。あるいはクイックリンクにおける表示枠がスポンサーリンクで埋め尽くされ、ユーザーが追加したリンクが表示されない現象が起きることもあります。
スポンサーリンクが勝手に表示される仕組み
Microsoft Edgeはデフォルト設定でスポンサーリンクを表示するように作られているケースがあります。これはEdge本体のバージョンや地域設定によって変わることがあり、アップデート後に突然スポンサーリンクが追加される場合も珍しくありません。
クイックリンクの表示設定がオフになっている
Edgeの新しいタブページに「クイックリンクを表示しない」設定がオンになっていると、そもそもユーザーの登録したショートカットが可視化されません。あるいはクイックリンクの行数が1行のみになっていると、スポンサーリンクに押し出されてユーザー設定が目に見えなくなることがあります。
行数設定の影響
クイックリンクの行数を1行だけに設定していると、画面サイズによっては表示される枠自体が限られてしまい、スポンサー枠や「Following」などが先に優先表示され、ユーザーが意図しているサイトアイコンが見られなくなる可能性があります。
Edgeのアップデートや一時的なバグ
Microsoft Edgeがバージョンアップした際、一時的な不具合によって設定内容が初期化されてしまうケースもあります。新機能のリリースやスポンサー表示の仕様変更が挟まったアップデート時期には、特にこうした不具合が報告される傾向にあります。
トラブルを解決するための基本的な対処法
ここからは、スタートページのショートカット表示トラブルを解消するための具体的な方法を順に解説していきます。初歩的な確認事項から、少し踏み込んだ操作までをまとめましたので、一つひとつ試してみることをおすすめします。
1. スポンサーリンクをオフにする
Edgeのスタートページに余計な広告や「Following」ばかりが目立つ場合は、まずスポンサーリンクの設定をオフにしてみましょう。設定操作は以下のように行います。
| 手順 | 操作 |
|---|---|
| 1 | Microsoft Edgeを起動し、新しいタブ（スタートページ）を開く |
| 2 | 右上の歯車アイコン（ページレイアウト）をクリック |
| 3 | 表示されるメニューを下へスクロールし、「Show sponsored links（またはShow promoted links）」を探す |
| 4 | 該当項目をオフに切り替える（スイッチやチェックを外す） |
| 5 | 設定を保存し、タブを再読み込み、必要に応じてEdgeを再起動する |
上記の手順でスポンサーリンクがオフになると、多くの場合、ユーザーが意図したクイックリンクが表示されるようになります。合わせて「コンテンツオフ（Content off）」を試してみると、さらに余計な情報が表示されにくくなり、シンプルで扱いやすいスタートページになるでしょう。
2. クイックリンク（Quick links）の表示をオンにする
スポンサーリンクをオフにしてもショートカットが見当たらない場合は、クイックリンク自体が非表示になっている可能性があります。以下の設定項目を見直してみてください。
クイックリンク表示のオン/オフ確認
- 新しいタブページの右上にある歯車アイコンを再度クリック
- 表示されるメニューから「クイックリンクの表示（Show quick links）」がオンになっているか確認
- オフになっていれば、オンに切り替える
クイックリンクの行数を変更する
クイックリンクは、表示行数が少ないと隠れてしまう場合があります。特に一番上の行がスポンサーリンクやマイクロソフトが提供する枠で埋まっていると、ユーザーのショートカットがその下に潜り込んでいる可能性があるのです。
1行になっている場合は2行、あるいは3行へ増やしてみて、再読み込みすると表示されるかもしれません。
3. ショートカットの追加・削除手順を改めて確認
クイックリンクの項目を手動で追加したり削除したりする基本的な方法を、あらためておさらいしておきましょう。意外とシンプルな操作ミスが原因で「追加できない」「削除しても復活する」ように見えている可能性もあります。
| 操作 | 手順 |
|---|---|
| ショートカットの追加 | 新しいタブページのクイックリンク部分にある「＋アイコン」をクリック サイト名とURLを入力して保存ボタンを押す 保存後にページを再読み込みし、きちんとアイコンが表示されているか確認 |
| ショートカットの削除 | 不要なショートカットのアイコンにマウスを重ねる 表示された「×」ボタンをクリック 確認のダイアログが出れば「削除」を選択 再度Edgeを開き直して、削除が反映されているか確かめる |
| ショートカットの編集 | 既存ショートカットにマウスを乗せると現れる鉛筆アイコンをクリック サイト名やURLを変更して保存 |
もし削除したはずのショートカットが再起動後に復活する場合や、追加したリンクが表示されないといった現象が続く場合は、Edge自体の設定や同期設定に原因があるかもしれません。
4. Edgeの設定や同期を見直す
複数の端末でMicrosoftアカウントを使って同期している場合、特定の端末でスポンサーリンクをオフにしても、別の端末でオンになっていれば、同期によって再びスポンサーリンクが有効化されてしまうことがあります。あるいは、ショートカットの状態が異なる環境同士を同期させていると、意図しない形で設定が上書きされることも。
同期設定の確認手順
- Edgeの右上の「・・・」（メニュー）をクリックし、「設定」を選択
- 左メニューから「プロファイル」を選び、同期の項目を開く
- お気に入り、設定、拡張機能、履歴などのどれを同期するか選択できるので、必要に応じて「設定の同期」をオフにしてみる
- 再起動後、ショートカットが消えていないか、スポンサーリンクが再度オンになっていないか確認
同期を停止すると、複数環境での設定は揃わなくなるものの、とりあえず一つの端末で問題が再発しないか検証するためには有効な方法です。
それでも直らないときの追加対処法
上述の設定変更やリセット操作を行っても不具合が解消しない場合、より踏み込んだ手順が必要になることがあります。最終手段としては、Edgeのリセットや再インストールを試す方法、さらにはWindows自体の更新を確認する方法があります。
Microsoft Edgeのリセットを試す
- Edgeを起動し、メニューボタン（・・・）から「設定」を開く
- 左のメニューから「リセットとクリーンアップ」または「Microsoft Edgeをリセットする」等の項目を探す
- ブラウザデータを保持したままリセットするか、すべてのデータを削除してリセットするか選択
- リセット後に再度新しいタブを開いてショートカットの挙動を確認
Edgeのリセットを行うと、カスタマイズしていた設定や拡張機能などが初期状態に戻ることがあるため、実施する際は注意が必要です。
Microsoft Edgeの再インストール
場合によっては、Edgeを完全にアンインストールして再インストールすることで問題が解消することもあります。ただしWindows 10やWindows 11の場合、Microsoft EdgeはOSに深く統合されているため、コマンドラインからの操作が必要になることがあります。
コマンドプロンプトからの再インストール例
- 管理者権限でコマンドプロンプトを起動
- 以下のコマンドを順に実行
cd %ProgramFiles(x86)%\Microsoft\Edge\Application\[Edgeのバージョン番号]\Installer
setup --uninstall --force-uninstall --system-level- アンインストールが完了したら、再度公式サイトから最新のEdgeをダウンロードし、インストールする
この操作は上級者向けであり、正しく行わないと他のWindows機能に悪影響を及ぼす可能性があります。慣れていない方は無理に行わず、他の解決策を優先するのがおすすめです。
Windows Updateの確認
Edgeの不具合がOSの不具合と関連している場合、Windows Updateを実施することで問題が解決することがあります。特に大きなアップデートが保留になっている状態でEdgeを使っていると、バグが修正されずに残っているケースがあるため、更新プログラムを定期的に確認するのが望ましいでしょう。
トラブルシューティングでよくある質問と対処のヒント
実際にEdgeのショートカットが消える、追加できないといった問題に直面した際に寄せられるよくある質問やヒントをまとめました。
Q1. ショートカットが消える前に行った操作やアップデートは？
何らかの操作やアップデート後に問題が発生した場合、その直前の設定変更やインストールしたアプリが原因になっているかもしれません。Edge拡張機能を追加した直後に異常が起きたなら、その拡張機能を一度無効化してみるのも有効です。
Q2. 広告リンクを何度削除しても復活するのはなぜ？
スポンサーリンクの設定がオンのままであったり、同期機能によって他の端末から再びスポンサーリンクが復活するケースが考えられます。まずは「Show sponsored links」をオフにして同期設定も確認しましょう。
Q3. 仕事用と個人用のアカウントを切り替えて使用しているが、設定が反映されない
複数のアカウントを同一ブラウザで切り替えている場合、アカウントごとに設定が異なり、上書きされることがあります。プロファイルごとにスポンサーリンクの設定やクイックリンク表示を確認することが大切です。
安定したMicrosoft Edge体験のために知っておきたいポイント
Edgeの新しいタブページのショートカット機能は非常に便利ですが、スポンサーリンク設定や同期など、複数の要因が絡んでトラブルが起きることもあります。以下のポイントを押さえておくと、より安定したブラウジング環境を維持しやすくなるでしょう。
定期的に設定をバックアップする
Edgeの「お気に入り」や「クイックリンク（ショートカット）」は、アカウントの同期だけでなく、HTMLファイルとしてエクスポートして保存する方法もあります。万が一のトラブル時に素早く復元できるよう、バックアップを意識的に行っておくと安心です。
不要な拡張機能やプラグインを削除する
拡張機能が増えすぎると、ブラウザの動作が不安定になる場合があります。特に、タブのカスタマイズ系の拡張機能がクイックリンクの表示に干渉する事例もあるため、必要最小限の拡張機能で運用するのがおすすめです。
複数のブラウザを併用して比較検証する
Edgeでの動作がおかしいときは、他のブラウザ（ChromeやFirefoxなど）と比較してみるのも1つの方法です。他ブラウザでは問題なく使えるのに、Edgeでだけ問題が発生する場合、Edge特有の不具合である可能性が高まります。そうした際は、Microsoftのサポート情報やフォーラムを参照してみると有益です。
まとめ：一番のポイントはスポンサーリンクオフと表示設定の見直し
Microsoft Edgeのスタートページに表示されるショートカットが消えてしまう、追加しても反映されないといった問題の解決策として、最も重要なのは「Show sponsored links（スポンサーリンク）」をオフにし、「クイックリンク（Quick links）」を正しくオンにして行数を増やしておくことです。多くのケースではこの操作だけで元通りに使いやすいショートカットが表示されるようになります。
もしそれでも直らない場合には、同期設定の見直しやEdgeのリセット、最終的には再インストールやWindows Updateの適用などを検討しましょう。環境やアカウントの状況によっては解決に手間取るかもしれませんが、ブラウザを便利に活用するためにも、これらの対処法を一つひとつ試してみる価値は十分にあります。安定したEdge環境で快適なウェブブラウジングをお楽しみください。
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