Excel VBAで特定の関数結果に基づくフィルタリングを自動化する方法

この記事では、Excel VBAを使用して特定の関数(SUM, AVERAGEなど)の結果に基づいてデータをフィルタリングする方法について解説します。具体的なVBAコードとその詳細な解説、さらに応用例を3つ以上挙げています。この記事は、業務効率化を目指す方々や、VBAのスキルをさらに高めたい方に特に有用です。

目次

Excel VBAの基本

Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。

そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。

基本的なフィルタリングコード

まず、Excel VBAを使用した基本的なフィルタリングのコードを見てみましょう。


' 基本的なフィルタリングコード
Sub BasicFilter()
    ' フィルタリングをかける範囲を指定
    Range("A1:D10").AutoFilter Field:=1, Criteria1:=">10"
End Sub

コードの解説

このコードでは、A1からD10までのセル範囲に対してフィルタリングをかけています。具体的には、1列目(A列)で値が10より大きいデータだけが表示されます。

特定の関数結果に基づくフィルタリング

次に、特定の関数の結果(SUM, AVERAGEなど)に基づいてフィルタリングを行うVBAコードを見てみましょう。


' 特定の関数結果に基づくフィルタリング
Sub FunctionBasedFilter()
    Dim total As Double
    ' SUM関数で計算
    total = WorksheetFunction.Sum(Range("A1:A10"))
    ' 計算結果に基づいてフィルタリング
    Range("A1:D10").AutoFilter Field:=1, Criteria1:=">" & total / 10
End Sub

コードの解説

このコードでは、まず`WorksheetFunction.Sum`関数を使ってA1からA10までの合計値(`total`)を計算しています。その後、その合計値を10で割った値より大きいデータだけを1列目(A列)でフィルタリングしています。

応用例

応用例1: AVERAGE関数に基づくフィルタリング


' AVERAGE関数に基づくフィルタリング
Sub AverageBasedFilter()
    Dim avg As Double
    ' AVERAGE関数で平均値を計算
    avg = WorksheetFunction.Average(Range("A1:A10"))
    ' 平均値に基づいてフィルタリング
    Range("A1:D10").AutoFilter Field:=1, Criteria1:=">" & avg
End Sub

応用例2: MAX関数とMIN関数に基づくフィルタリング


' MAX関数とMIN関数に基づくフィルタリング
Sub MaxMinBasedFilter()
    Dim maxVal As Double, minVal As Double
    ' MAX関数とMIN関数で値を取得
    maxVal = WorksheetFunction.Max(Range("A1:A10"))
    minVal = WorksheetFunction.Min(Range("A1:A10"))
    ' 条件に基づいてフィルタリング
    Range("A1:D10").AutoFilter Field:=1, Criteria1:=">" & minVal, Operator:=xlAnd, Criteria2:="<" & maxVal
End Sub

応用例3: 複数条件のフィルタリング


' 複数条件のフィルタリング
Sub MultiCriteriaFilter()
    ' SUMとAVERAGEで計算
    Dim total As Double, avg As Double
    total = WorksheetFunction.Sum(Range("A1:A10"))
    avg = WorksheetFunction.Average(Range("A1:A10"))
    ' 計算結果に基づいてフィルタリング
    Range("A1:D10").AutoFilter Field:=1, Criteria1:=">" & total / 10
    Range("A1:D10").AutoFilter Field:=2, Criteria1:=">" & avg
End Sub

まとめ

Excel VBAを使用して特定の関数(SUM, AVERAGEなど)の結果に基づくフィルタリングを自動化する方法について、基本的なコードから複数の応用例まで詳細に解説しました。これらのコードは業務効率化に直接貢献する可能性がありますので、ぜひ活用してみてください。

VBAも良いけどパワークエリも良い

VBAの解説をしてきましたが、VBAは正直煩雑でメンテナンス性が悪いです。最近はモダンExcelと呼ばれるパワークエリやパワーピボットへのシフトが進んできています。本サイトでもパワークエリの特集をしており、サンプルデータを含む全11回の学習コンテンツでパワークエリを習得することができます。

クリックするとパワークエリの全11講座が表示されます。

パワーピボットの記事はありません。興味がある場合は、書籍で学んでみてください

コメント

コメントする

目次