この記事では、Excel VBAを使用して、年齢層別の商品売上を集計する方法について詳しく説明します。実用的なコード例とその解説を通じて、具体的な実装方法を理解するとともに、応用例も取り上げています。
Excel VBAの基本
Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。
そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。
基本のコード
以下は、年齢層別に商品売上を集計する基本的なVBAコードです。
Sub SalesAnalysisByAgeGroup()
Dim LastRow As Long
Dim i As Long
Dim Age As Long
Dim AgeGroup As String
'データが入っている最後の行を取得
LastRow = ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
'見出しを作成
ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(1, 3).Value = "年齢層"
ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(1, 4).Value = "売上"
'年齢層別の売上を集計
For i = 2 To LastRow
Age = ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(i, 1).Value
If Age < 20 Then
AgeGroup = "10代"
ElseIf Age < 30 Then
AgeGroup = "20代"
ElseIf Age < 40 Then
AgeGroup = "30代"
ElseIf Age < 50 Then
AgeGroup = "40代"
Else
AgeGroup = "50代以上"
End If
ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(i, 3).Value = AgeGroup
ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(i, 4).Value = ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(i, 2).Value
Next i
End Sub
コードの詳細解説
このコードは、年齢データがA列に、売上データがB列に入力されている前提で作成されています。
- `Dim`を使用して、必要な変数を宣言しています。
- `LastRow`は、データが入っている最後の行を特定するための変数です。
- `AgeGroup`は、年齢層を格納するための変数です。
- `For i = 2 To LastRow`のループで、各行のデータを読み取り、年齢に応じて年齢層を決定しています。
- `If`文を使って年齢層を分けており、それぞれの年齢範囲に応じて、`AgeGroup`に値を設定しています。
- 最後に、C列に年齢層とD列に売上データを出力しています。
応用例1:年齢層別の合計売上を計算する
年齢層別の売上をさらに合計して、E列に出力する応用的なコードを紹介します。
Sub SumSalesByAgeGroup()
Dim AgeGroupRange As Range
Dim UniqueGroups As Collection
Dim Group As Variant
Dim SumSales As Double
Dim LastRow As Long
Dim i As Long
'売上データの最後の行を取得
LastRow = ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Rows.Count, 3).End(xlUp).Row
'C列の年齢層データを取得
Set AgeGroupRange = ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Range("C2:C" & LastRow)
'Uniqueな年齢層のリストを作成
Set UniqueGroups = New Collection
On Error Resume Next
For Each cell In AgeGroupRange
UniqueGroups.Add cell.Value, CStr(cell.Value)
Next cell
On Error GoTo 0
'E列に見出しを作成
ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(1, 5).Value = "年齢層の合計売上"
'Uniqueな年齢層ごとに売上を合計
For Each Group In UniqueGroups
SumSales = Application.WorksheetFunction.SumIf(AgeGroupRange, Group, ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Range("D2:D" & LastRow))
ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(UniqueGroups.Item(Group) + 1, 5).Value = SumSales
Next Group
End Sub
応用例2:年齢層別の平均売上を計算する
応用例3:年齢層別の売上の最大値と最小値を取得する
まとめ
Excel VBAを使用すれば、年齢層別の売上分析などのデータ分析作業を効率化することができます。この記事で紹介した基本的なコードと応用例を参考に、自身の業務に応じたカスタマイズを行うことができます。データ分析の幅を広げるために、VBAの学習を深めることをおすすめします。
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