FATクライアントを運用していると間違いなく面倒となるのがプリンター関係です。FATクライアント毎にインストールして設定しているので障害があると個別対応が必要となります。それを解消する目的でプリントサーバーでプリンタ―を一元管理する方法があります。本記事では、プリントサーバー運用のメリットとデメリットを解説します。
プリントサーバーの前提知識
プリントサーバーについて実は良く理解していないという人は以下の記事で前提知識を習得してください。難しくはありません。
【Windows Server】プリントサーバーの構築と利用方法|実例を用いて図解解説
プリントサーバー運用のメリット
プリンターの新規追加が鬼楽
プリントサーバー運用では、プリンターの追加が楽です。ある部署がプリンターを1台調達しましたと情シスに言ってきたとしましょう。プリントサーバーがなければ対象PC全てにプリンタードライバーをインストールする必要がありますが、プリントサーバー運用ではサーバー上に1回インストールをするだけです。
プリンターの設定が一元管理できる
例えば、プリンターの設定でデフォルトがカラー印刷となっている職場で、経費削減のお達しでデフォルトを白黒にする必要がある場合を考えてみましょう。プリントサーバーが無い場合は、全てのFATクライアントの設定変更をする必要がありますが、プリントサーバーがあれば、プリントサーバー上の共有プリンタ―の設定を変更するだけです。
FATクライアントが壊れて入替た場合楽
プリントサーバー運用であれば、以下記事のようにGPOでユーザー毎にプリンタ―の環境を設定することが可能です。ユーザー単位でプリンターの設定が可能なので、FATクライアントが壊れて入替を行った時にプリンタ―の設定をする必要がありません。ログインするとプリンターが最適な状態でアサインされています。
GPOで共有プリンターをユーザー毎に割り当てる方法(ドライバのインストール祭りから卒業)
プリントサーバー運用のデメリット
プリントサーバーがダウンした時
プリントサーバーがダウンした場合、プリントサーバー運用だと全FATクライアントで印刷ができない悲劇が生れます。
通信帯域を圧迫する可能性がある
プリントサーバー運用だと、印刷時に以下のようにプリントサーバー経由の印刷となります。そのためプリントサーバーの設置場所や環境によっては無駄な通信が発生することによりネットワーク帯域を消費する可能性があります。
FATクライアント ⇒ プリントサーバー ⇒ プリンタ―
ちなみにプリントサーバー運用でないと以下のようにダイレクトに印刷が可能です。
FATクライアント ⇒ プリンタ―
システム管理者にITスキルが必要
「印刷できません」と言われたときに、FATクライアント毎にインストールする場合だとITスキルがなくてもググればなんとなく分かります。プリントサーバー運用だと、ネットワーク、GPO、サーバー等々とシステム管理者に総合的なITスキルが必要となってきます。
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