この記事では、Excel VBAを利用して「商品カテゴリー別売上集計」の業務効率化について詳しく解説します。具体的なコード例、その詳細な解説、さらに実践的な応用例を通じて、VBAの力で日常の業務を効率化する方法を学びます。
VBAによる商品カテゴリー別売上集計の基本
業務で扱うデータの中には、多種多様な商品やサービスが含まれることが多いです。その中で「商品カテゴリー別」に売上を集計することで、どのカテゴリーが好調なのか、どこに注力すべきかという判断材料を得ることができます。VBAを活用することで、この集計作業を自動化・効率化することが可能です。
基本のコード
Sub 商品カテゴリー別売上集計()
Dim LastRow As Long
Dim ws As Worksheet
Set ws = ThisWorkbook.Worksheets("Sheet1") 'ワークシート指定
LastRow = ws.Cells(ws.Rows.Count, "A").End(xlUp).Row '最後の行を取得
'A列にカテゴリー、B列に売上と仮定
ws.Range("D1").Value = "カテゴリー"
ws.Range("E1").Value = "合計売上"
ws.Range("A1:B" & LastRow).Sort Key1:=ws.Range("A1"), Order1:=xlAscending, Header:=xlYes 'カテゴリーでソート
ws.Range("D2").FormulaR1C1 = "=R2C1"
ws.Range("E2").FormulaR1C1 = "=SUMIF(R2C1:R" & LastRow & "C1, R2C1, R2C2:R" & LastRow & "C2)"
ws.Range("D2:E2").AutoFill Destination:=ws.Range("D2:E" & LastRow), Type:=xlFillDefault
End Sub
このコードは、シート1のA列に商品カテゴリー、B列に売上が入力されていると仮定しています。D列とE列にカテゴリー別の売上合計を出力します。
コードの詳細解説
1. **ワークシートの指定**: `ThisWorkbook.Worksheets(“Sheet1”)` で、シート1を操作対象としています。
2. **最後の行の取得**: VBAでは最後の行を取得することで、データの範囲を特定します。
3. **ソート処理**: A列の商品カテゴリーで昇順にソートしています。
4. **集計処理**: `SUMIF`関数を使用して、同じカテゴリーの売上を合計しています。
応用例1: カテゴリー別売上のグラフ作成
VBAを使って、集計結果から自動的にグラフを作成することができます。
Sub カテゴリー別売上グラフ作成()
Dim LastRow As Long
Dim ws As Worksheet
Dim ChartRange As Range
Set ws = ThisWorkbook.Worksheets("Sheet1")
LastRow = ws.Cells(ws.Rows.Count, "D").End(xlUp).Row
Set ChartRange = ws.Range("D1:E" & LastRow)
ws.Shapes.AddChart2(251, xlColumnClustered).Select
ActiveChart.SetSourceData Source:=ChartRange
End Sub
応用例2: 売上トップ3のカテゴリーをハイライトする
集計結果から、売上の上位3つのカテゴリーを色付けすることで、目立たせることができます。
Sub 売上トップ3ハイライト()
Dim ws As Worksheet
Dim LastRow As Long
Dim i As Integer
Set ws = ThisWorkbook.Worksheets("Sheet1")
LastRow = ws.Cells(ws.Rows.Count, "E").End(xlUp).Row
'E列のデータを降順にソート
ws.Range("D1:E" & LastRow).Sort Key1:=ws.Range("E1"), Order1:=xlDescending, Header:=xlYes
'トップ3のセルに色を付ける
For i = 2 To 4
ws.Cells(i, 5).Interior.Color = RGB(255, 217, 102)
Next i
End Sub
応用例3: 売上が特定の値を超えたカテゴリーの一覧作成
例えば、売上が10万円を超えたカテゴリーだけを別のシートに一覧として出力することも可能です。
Sub 売上特定値超え一覧作成()
Dim ws As Worksheet, wsNew As Worksheet
Dim LastRow As Long, NewRow As Integer
Set ws = ThisWorkbook.Worksheets("Sheet1")
Set wsNew = ThisWorkbook.Worksheets.Add
LastRow = ws.Cells(ws.Rows.Count, "E").End(xlUp).Row
NewRow = 1
'新しいシートにヘッダーを設定
wsNew.Cells(1, 1).Value = "カテ
ゴリー"
wsNew.Cells(1, 2).Value = "売上"
For i = 2 To LastRow
If ws.Cells(i, 5).Value > 100000 Then
NewRow = NewRow + 1
wsNew.Cells(NewRow, 1).Value = ws.Cells(i, 4).Value
wsNew.Cells(NewRow, 2).Value = ws.Cells(i, 5).Value
End If
Next i
End Sub
これらの応用例を駆使することで、VBAを使用して業務の効率化を図ることができます。
まとめ
Excel VBAを利用することで、「商品カテゴリー別売上集計」などの業務プロセスを大幅に効率化することができます。基本的なコードから、さらに発展的な応用例までを駆使して、日常の業務をよりスムーズに進める手助けとしましょう。
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