この記事では、Excel VBAを使用して請求書をクライアント別に整理する方法について詳しく解説します。具体的なコード、その詳細な解説、そして応用例を含め、日本市場向けに最適化された情報を提供します。初心者でも理解しやすいように、一般論を避けた実践的な内容となっています。
目次
基本コード
Sub SortInvoicesByClient()
Dim LastRow As Long
' シートの指定
ThisWorkbook.Sheets("請求書").Activate
' 最終行の取得
LastRow = Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
' A列を基準に昇順ソート
Range("A1:Z" & LastRow).Sort Key1:=Range("A1:A" & LastRow), Order1:=xlAscending, Header:=xlYes
End Sub
コードの解説
上記のVBAコードでは、Excelの「請求書」という名前のシート内のデータをクライアント名(A列)を基準に昇順にソートする機能を提供します。
– `Dim LastRow As Long`: 最終行の番号を格納するための変数を宣言します。
– `ThisWorkbook.Sheets(“請求書”).Activate`: 「請求書」という名前のシートをアクティブにします。
– `LastRow = Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row`: A列の最終行の番号を取得します。
– `Range(“A1:Z” & LastRow).Sort …`: A列を基準にして、データ領域全体を昇順にソートします。
応用例
1. 請求額が10万円以上の請求書のみを別シートにコピー
Sub FilterAndCopyInvoices()
Dim LastRow As Long, i As Long
ThisWorkbook.Sheets("請求書").Activate
LastRow = Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
For i = 2 To LastRow
If Cells(i, 3).Value >= 100000 Then
Rows(i).Copy Destination:=ThisWorkbook.Sheets("10万以上").Range("A" & Rows.Count).End(xlUp).Offset(1, 0)
End If
Next i
End Sub
解説
上記のコードでは、請求額が10万円以上の請求書のみを「10万以上」という名前の別のシートにコピーします。B列に請求額が格納されていると仮定しています。
2. クライアント別に新しいシートを作成し、請求書を整理
Sub OrganizeInvoicesPerClient()
Dim LastRow As Long, i As Long, ClientName As String
ThisWorkbook.Sheets("請求書").Activate
LastRow = Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
For i = 2 To LastRow
ClientName = Cells(i, 1).Value
If Not Evaluate("ISREF('" & ClientName & "'!A1)") Then
Sheets.Add(After:=Sheets(Sheets.Count)).Name = ClientName
End If
Rows(i).Copy Destination:=ThisWorkbook.Sheets(ClientName).Range("A" & Rows.Count).End(xlUp).Offset(1, 0)
Next i
End Sub
解説
このコードは、クライアント別に新しいシートを作成し、それぞれのクライアントの請求書を対応するシートにコピーします。
3. 合計請求額を計算してメッセージボックスに表示
Sub CalculateTotalInvoice()
Dim LastRow As Long, i As Long, TotalInvoice As Double
ThisWorkbook.Sheets("請求書").Activate
LastRow = Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
For i = 2 To LastRow
TotalInvoice = TotalInvoice + Cells(i, 3).Value
Next i
MsgBox "合計請求額は " & TotalInvoice & " 円です。"
End Sub
解説
このコードは、「請求書」シート内の全ての請求額を合計し、その結果をメッセージボックスで表示します。
まとめ
Excel VBAを利用することで、請求書の管理や整理作業を効率的に行うことができます。初めてVBAを学ぶ方も、上記の基本的なコードや応用例を参考にして、日々の作業を自動化してみてください。
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