この記事では、Linux環境でディスクの使用状況を確認する方法について解説します。具体的には`df`コマンドに焦点を当て、その使用法からオプション、さらには応用例まで詳しく見ていきます。
なぜディスクの使用状況を確認するのか
ディスクの使用状況を確認することは、システム管理において非常に重要です。特に、ディスクがいっぱいになってしまうと、新しいファイルを保存できなくなるだけでなく、システムが不安定になる可能性もあります。このようなトラブルを未然に防ぐためには、定期的なディスク使用状況のモニタリングが必要です。
`df` コマンドの基本的な使い方
Linuxには`df`(disk filesystem)というコマンドが用意されています。このコマンドを使うと、マウントされているファイルシステムのディスク使用状況を確認することができます。
df # 基本的な使用法
コマンドの出力内容
`df`コマンドを実行すると、以下のような情報が表示されます。
– ファイルシステム:どのディスクがマウントされているか
– 1K-ブロック:ディスクの容量
– 使用中:使用されている容量
– 使用可:残りの使用可能な容量
– 使用%:使用率
– マウント先:どのディレクトリにマウントされているか
オプションでできること
`df`コマンドには多くのオプションが用意されています。以下にいくつかの例を挙げてみましょう。
`-h` オプション
人が読みやすいように、容量をKBやMB、GBといった単位で表示します。
df -h # 容量を人が読みやすい形で表示
応用例
`df`コマンドは単体で使用するだけでなく、他のコマンドと組み合わせて応用することも多いです。以下、そのような応用例をいくつかご紹介します。
特定のディレクトリの使用状況のみを表示
`–output`オプションと`grep`コマンドを組み合わせることで、特定のディレクトリの使用状況だけを取得できます。
df --output=target,pcent /dev/sda1 | grep '/home' # /homeディレクトリの使用状況を確認
スクリプトで使用状況を定期的に確認
cronジョブと組み合わせて、定期的にディスク使用状況をチェックするスクリプトを作成することもできます。
# 定期的にdfコマンドを実行して結果を保存
* * * * * df -h > /var/log/df_status.log
警告メールを送る
使用率が一定以上になった場合に警告メールを送るスクリプトを作成することも可能です。
# 使用率が90%以上の場合、メールを送信
if [ $(df /dev/sda1 | awk '{print $5}' | sed -n 2p | tr -d '%') -ge 90 ]; then
echo "Disk usage is over 90%" | mail -s "Warning: Disk Usage" admin@example.com
fi
他の監視ツールとの連携
`df`コマンドの結果をPrometheusやZabbixといった監視ツールに送信することも考えられます。
# Prometheusにディスク使用状況を送信
echo "disk_usage{filesystem='/dev/sda1'} $(df --output=pcent /dev/sda1 | tail -n 1 | tr -d ' %')" | curl --data-binary @- http://localhost:9091/metrics/job/disk_usage
まとめ
Linuxでディスクの使用状況を確認するには、`df`コマンドが一般的に用いられます。オプションや他のコマンド、スクリプトと組み合わせることで、より高度な監視も可能です。この機能を活かして、システム運用をより効率的に行いましょう。
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