DirectX 12をオフにできる?DX11への切り替え方法とゲームの起動エラー確認

DirectX 12をゲーム単位で使わない設定にできるのは、そのゲームがDirectX 11など別の描画方式に対応している場合です。Windows全体のDX12を削除する必要はありません。-dx11や-d3d11は全タイトル共通の解決コマンドではなく、DX12必須のゲームでは起動できないことがあります。エラー全文とゲームの公式要件を確認してから変更しましょう。

目次

DirectX 12が求められる背景

DirectXは、ゲームがWindowsの映像・音声ハードウェアを利用するための仕組みです。OSに入っているDirectXの版、GPUが実装する機能、ゲームが必要とする描画方式は別々に確認します。「DirectX12」という表示だけで、すべてのDX12ゲームが動作するとは判断できません。

Marvel RivalsにおけるDX12エラーの背景

Marvel Rivalsの公式FAQは、最低要件にDirectX12を挙げ、非対応エラーにはWindows・グラフィックドライバーの更新とGPU要件の確認を案内しています。このFAQは、DX11への切り替えを解決手順として案内していません。エラー文に起動引数を外すよう書かれていても、ゲームにDX11対応が追加されるわけではありません。

公式要件とオンボードGPUの問題

必要なOS・GPU・メモリはタイトルごとに異なります。Marvel RivalsのFAQにあるWindows10 64bit・1909以後やGTX1060/RX580等は、このゲームの掲載要件であり、全ゲームの基準ではありません。内蔵GPUか専用GPUかだけで判断せず、正確なGPU型番と必要な機能を比べてください。

DirectX 12を無効化するための基本的なアプローチ

先に公式の設定画面・起動方法で別の描画方式に対応するか確認します。対応がない場合は、存在しないini項目や起動オプションを追加せず、OS・GPU・ドライバー・エラー情報の確認へ進みます。

1. ゲーム側の対応を確認する

ゲーム内のグラフィック設定で「DirectX11」「DirectX12」などを選べる場合は、現在の設定を記録してから変更・再起動します。起動できない場合の設定ファイル編集は、対象タイトルの公式案内にあるファイル・項目に限ります。r.EnableDX12=Falseやm_enableDX12を全ゲームに通用する設定として作成しないでください。

2. 対応するタイトルだけ起動オプションを使う

例えばPredecessorの公式手順では、Epic Games Launcherの設定でPredecessorの「Additional Command Line Arguments」へ-d3d11を指定します。元へ戻すときはこの引数を削除します。これはPredecessor用の案内で、Marvel Rivalsなどへそのまま流用する手順ではありません。

Steamで起動オプションを変更する場合

  1. 変更前の引数をメモします。
  2. ライブラリで対象ゲームを右クリック→「プロパティ」→「一般」→「起動オプション」を開きます。
  3. ゲーム公式が案内する引数だけを指定して起動を確認します。
  4. 改善しない場合は、今回追加した引数を除き、変更前の状態へ戻します。

Steamの起動オプション案内も、掲載される一般的な引数が多くの他社ゲームへ適用されるわけではないと注意しています。-dx12を削除しただけで、必ずDX11に切り替わるとは限りません。

DirectX 12をオフにしてもエラーが続く場合

別の描画方式に変更できるタイトルでも、起動しない・エラーが残る場合は次の順で確認します。エラーが残っただけでGPUの故障や性能不足とは断定しません。

1. グラフィックドライバとOSバージョン

Microsoftの手順に従い、Windowsでdxdiagを起動します。「システム」のDirectXバージョンに加えて、「ディスプレイ」でGPU名とドライバーを確認し、ゲーム要件と比べます。機能レベルはGPUが提供する機能の区分で、性能の高さそのものを示しません。OS内のDirectX更新はWindows Updateを使い、出所不明のDLLを入れ替えないでください。

2. ゲーム自体の互換モード

過去にWindowsの互換モードや管理者としての実行を手動設定した場合は、その内容も控えます。ゲーム公式の案内がある設定を利用し、原因が不明なままWindows7/8互換モードなどを追加しないでください。互換モードの指定はGPUの対応機能を増やす方法ではありません。

3. ハードウェアが要件をそもそも満たしていない

公式最低要件を満たさない場合、API切り替えだけでは必要な機能やメモリが増えるわけではありません。複数GPUのノートPCでは、ゲームがどのGPUを使っているかも確認します。購入や交換を決める前に、GPU型番・エラー全文・dxdiag情報をゲームのサポートへ伝えてください。

要件と実際の端末を照合する

確認対象確認する内容
OSゲームが指定するバージョン・64bit等の条件
GPU正確な型番、必要な機能、利用中のドライバー
メモリ・ストレージゲームの最低要件と空き容量
描画方式DX11など別の方式を公式に選べるか

ベンチマークの単一スコアだけで起動や快適さは保証できません。Windows PCとGameHubなど別の実行環境は手順が異なるため、Windowsのdxdiagや起動引数を別のOSへそのまま当てはめず、その製品の対応情報も確認してください。

DirectX 12無効化によるメリット・デメリット

DX12を無効にすることでゲームのエラーを回避できる場合もあれば、パフォーマンス上の問題が生じることもあります。ここではその代表的なメリットとデメリットを整理します。

メリット

  • 起動エラーの回避: ゲームがDX12にのみ対応する場合を除き、公式に対応するDX11モードがある場合に、同じ症状が出るか比較できる。
  • 互換性の向上: 対応タイトルで利用する描画方式を選び直せる。GPUの必要機能は別途満たす必要がある。
  • トラブルシューティング: 何が原因かを切り分ける際に、DX12を無効化することは有効な手段。

デメリット

  • パフォーマンスの低下: DX12の機能を活かせないため、フレームレートや描画品質が落ちる可能性がある。
  • 機能制限: 一部のエンジン機能(レイトレーシングなどの最新技術)が利用できなくなる場合がある。
  • サポート外のリスク: ゲームによってはDX11モードのサポートが正式ではなく、予期しないバグや不具合が起こる可能性もある。

DX12を無効化しても起動できないときの追加対策

対応する描画方式を選び直しても起動しない場合は、設定変更を増やす前にゲームファイルと発生記録を確認します。

1. 変更した設定を戻して確認

今回追加した引数や設定を変更前へ戻し、ゲーム公式の案内に沿って通常起動を試します。DX12エラーだけを理由に管理者権限を常時付与する必要はありません。

2. ゲームのファイル検証

Steamの場合は、対象ゲームの「プロパティ」→「インストール済みファイル」→「ゲームファイルの整合性を確認」を使います。Steamの公式手順で破損・欠落を調べられますが、検証でGPUに未対応の描画機能が追加されるわけではありません。

3. 互換性トラブルをテストする

Windowsのイベントビューアを確認すると、ゲームがクラッシュした理由や関連するログが残っていることがあります。「アプリケーション」ログや「システム」ログにエラーが出ていないかを確認してみましょう。DX12だけが問題ではないケースも多々あります。

イベントビューアの簡単な使い方

  1. スタートメニューで「イベントビューア」と入力し起動。
  2. 左ペインで「Windowsログ」の「アプリケーション」または「システム」を選択。
  3. エラーや警告のイベントをチェックし、日時・ソースを確認する。

ここでDirectX関連、グラフィックス関連のエラーがあるかどうかを探ると、問題解決のヒントが得られます。

DirectX 12が本当に必要か再考する

DX11やVulkanを公式に選択できるゲームでは、同じ場面・同じ画質設定で安定性とフレームレートを比較します。別方式が常に速い、安定するという共通の結論はありません。DX12が最低要件のタイトルでは、非対応の方式を強制するより公式要件とエラー案内を優先してください。

ハードウェアの変更を考える前に

要件を満たすGPUが必要なことを確認できた場合に、端末の対応する増設・交換方法をメーカーへ確認します。ノートPCでは内蔵GPUを交換できない場合があり、USB端子があるだけで外付けGPUが使えるわけではありません。エラー文だけで高価な機器の購入を決めないでください。

まとめ: DX12を無効化しても根本的解決にならない可能性

DX12を使わない設定は、別の描画方式に対応するゲームでの切り分け方法です。公式が案内していない設定ファイル編集や引数追加で、DX12必須という要件を回避できるとは限りません。まずタイトルの対応方式と、OS・GPU・ドライバーを確認してください。

チェックリストで最終確認

下記のチェックリストを活用し、DX12が原因のエラーかどうかを切り分けてください。

  1. 公式推奨要件を満たしているか
  • OSの版・構成が対象ゲームの公式要件に合うか
  • GPUはDirectX 12対応か
  • メモリやストレージ容量は十分か
  1. 最新のグラフィックドライバとWindows Updateを適用しているか
  • Intel、NVIDIA、AMD公式サイトからドライバを手動更新
  • Windows Updateでセキュリティパッチやサービススタック更新
  1. ゲーム起動オプションの確認
  • 既定で「-dx12」や「-d3d12」が付与されていないか
  • 公式に対応する描画方式と引数だけを試し、変更前の値を残す
  1. 設定ファイルの編集
  • 対象ゲームの公式が示す設定ファイル・項目だけを確認する
  • 公式指定がない項目の追加・削除は行わない
  1. ランチャーのファイル整合性チェック
  • Steam/Epic等でファイルの整合性を検証
  • ファイル破損があれば修復を行う
  1. 手動変更した設定の確認
  • 手動で追加した引数や設定を記録し、変更前と比較する
  • 互換モードが原因になっていないか確認

改善しない場合は、エラー全文、ゲームとランチャーの版、GPUとドライバー、OS、試した変更をまとめて公式サポートへ確認します。ログのファイル名だけで原因を確定せず、対応環境かどうかと個別の不具合を分けて判断してください。

最終的にたどり着く選択

APIの切り替えはタイトルが用意した範囲で行い、成功した場合も必要な機能や安定性を確かめます。DX12必須のゲームでは、未確認のini編集を重ねるより公式要件とメーカーの案内に沿って対応することが重要です。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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