XMP有効時のDXGI_ERROR_DEVICE_HUNGを徹底解説!ゲームクラッシュを引き起こすRAM故障の可能性と対策

PCでゲームを楽しんでいる最中に突然クラッシュが起きたり、エラーコードが表示されたりすると、とてもストレスを感じるものです。特に「DXGI_ERROR_DEVICE_HUNG」のようにGPU関連のエラーが表示される場合は、まずグラフィックカードを疑いがちですが、実はメモリ(RAM)のトラブルが原因となっているケースも見逃せません。そこで本記事では、Corsair製DDR4メモリを例に、XMPプロファイルが引き起こす可能性のある問題や、物理的なメモリ故障の診断方法・対処法について詳しく解説していきます。

目次

RAMが原因のゲームクラッシュとは?

ゲームをプレイしている最中に突然エラーが発生し、デスクトップに強制的に戻される「ゲームクラッシュ」は、多くの場合グラフィックドライバやゲームソフト側の不具合が疑われます。しかし、メインメモリ(RAM)に不安定な動作がある場合にも、GPUがメモリへの書き込みや読み込みに失敗し、結果として「DXGI_ERROR_DEVICE_REMOVED」や「DXGI_ERROR_DEVICE_HUNG」などのエラーメッセージが出力されることがあります。

エラー内容から見るメモリ不具合の可能性

Unityエンジンを使用したゲーム(Dead by DaylightやRemnant IIなど)で「DXGI_ERROR_DEVICE_HUNG」が多発している場合、グラフィックスカードだけでなくメインメモリの挙動に注目してみる価値があります。

  • GPUとメモリ間のやり取りに問題が発生している
  • ビデオRAMへの転送が何らかの原因で不安定になっている
  • メモリが定格外で動作している (XMP有効化時のOC状態 など)

上記のような原因が重なることで、GPUの処理待ちが溜まってしまい、結果的に「Hung(ハング)」を起こすパターンがあります。

XMPプロファイルとメモリ動作

近年のDDR4/DDR5メモリには、メーカー純正のオーバークロック設定とも言える「XMP(Extreme Memory Profile)」が搭載されている場合が多いです。XMPを有効化することで、メモリ本来の定格クロックより高い周波数や、低いレイテンシで動作させることができ、性能向上が期待できます。しかしマザーボードや個体差によっては、このXMP設定が安定動作しないことがあり、クラッシュやフリーズの原因となるケースがあります。

XMPを無効にして症状が改善する理由

XMPを無効にした状態でゲームクラッシュが収まる場合、それは「メモリが定格外の高負荷状態に耐え切れていなかった」「マザーボードとの相性により設定がうまく反映されていなかった」という可能性を示唆します。定格(標準設定)で安定動作しているのであれば、単にXMP値とマザーボードの組み合わせが合っていないだけかもしれません。

メモリモジュールとマザーボードの相性問題

  • マザーボードのQVL(Qualified Vendor List)に、該当メモリ製品が記載されているか
  • BIOSアップデートで安定性が向上していないか(更新情報の内容を確認)
  • 電圧設定(メモリ電圧やSoC電圧など)がXMPの要件を満たしているか

など、メモリとマザーボードにはさまざまな要因で互換性・安定性に差が生じます。組み合わせが良くないと、XMP有効化時にエラーを起こすことが珍しくありません。

USBデバイスの切断症状との関連

マウスやマイクが一時的に切断される現象が、タイミングとしてクラッシュと無関係であれば、USBコントローラ側の問題やドライバの不具合が疑われます。メモリ故障が直接の原因とは限りませんが、PC全体で不安定な挙動が発生している可能性も無視できません。
USBポートが不調だったり、電源プランの設定でUSBデバイスの省電力管理が働いたりすることもあります。メモリに不具合があるとシステム挙動に影響が波及する場合がありますが、USBの切断だけでメモリの物理故障を断定するのは時期尚早です。

メモリ故障かどうかを確かめる方法

クラッシュ原因をRAMと断定するには、テストツールを使った検証が有効です。無料で使えるMemTest86やMemTest86+などは、メモリブロックを徹底的に検査してエラーを検出してくれます。下記の手順を参考に、自分の環境でエラーが出るか試してみましょう。

MemTest86を使った検証手順

  1. MemTest86の公式サイトからISOイメージをダウンロードする
  2. USBメモリを1本用意し、Rufusなどのツールでブータブルメディアを作成する
  3. 作成したUSBから起動(UEFIモード)し、MemTest86の画面が表示されるのを確認する
  4. テストが自動的に開始されるので、全てのパスを完了させてエラーが発生するかを見る
  5. エラーが0件なら、とりあえず物理的な故障の可能性は低い(ただし完全には否定できない)

テストでエラーが検出された場合は、メモリ故障または設定不良(電圧不足など)の可能性が非常に高いです。その場合はメモリの差し替えやRMA(保証交換)を検討しましょう。

Windows標準のメモリ診断ツール

Windowsにも標準で「Windowsメモリ診断」というツールが搭載されています。精度はMemTest86ほどではありませんが、手軽に試してみるには便利です。使い方は以下のとおりです。

# Windowsメモリ診断ツールの起動例(PowerShellまたはコマンドプロンプトから)
mdsched.exe

上記コマンドを実行すると再起動して検査が開始します。エラーが報告されればメモリ故障の可能性が高いと判断できますが、エラーが出なくても疑いが完全に晴れるわけではありません。

メモリスロットや他PCでの検証

メモリテストツールでエラーが出なかったり、結果が曖昧だったりした場合でも、物理的な接触不良やスロット側の問題がある可能性もあります。そこで、以下の追加検証を行うとさらなるヒントが得られます。

スロットの入れ替え

通常、マザーボードには複数のメモリスロットがあります。今挿しているスロットが不調の可能性もあるので、別のスロットへ移し、同じテストを繰り返してみると、状況が改善する場合があります。

別のPCやメモリを使ってテスト

もし別の互換性のあるPCが手元にあるなら、そちらで同じメモリをテストするのも有力な方法です。逆に、他の正常なメモリを借りて現環境で試してみることで、マザーボード側に問題があるか、メモリ側に問題があるかを切り分けできます。

BIOSとドライバのアップデートで改善が期待できる理由

メモリ問題に限らず、ハードウェアの不安定要因はBIOSやドライバのバージョンによって緩和されることがあります。特にメモリクロック関連の安定性向上や、XMPプロファイル対応の最適化などは、BIOSアップデートのリリースノートに書かれている場合があるため、一度確認してみると良いでしょう。

BIOSアップデート時の注意点

BIOSの書き換えはPCの根幹に関わる作業なので、作業手順をよく読み、安全を確保した状態で行うことが重要です。万が一アップデートが途中で失敗すると、マザーボードが起動不能になるリスクがあります。

  • バッテリ駆動のノートPCの場合は必ずAC電源を接続
  • 停電リスクが低い時間帯を選ぶ
  • オフィシャルのBIOSイメージファイルを入手して、手順通りに進める

RAMの交換を検討するタイミング

購入して半年ほど経っていないメモリは、メーカー保証の対象内であることが多いです。Corsairを含む多くのメモリメーカーは、数年単位の長期保証や永久保証を提供しています。MemTest86などでエラーが明確に検出された場合は、迷わずサポートに連絡してみましょう。

RMA申請の流れ

  1. 購入証明(レシートや注文履歴など)を用意する
  2. メーカー公式サイトまたは販売店のサポートページを確認する
  3. 不具合状況を伝え、RMA番号や返送先を案内してもらう
  4. 指定の梱包方法でメモリを発送し、交換品や修理品が届くのを待つ

国内の販売店保証がある場合は、まずは販売店に相談するのも良い方法です。英語が苦手な場合でも、国内代理店であれば日本語でのやり取りが可能です。

【トラブルシューティング早見表】

以下のような手順で進めていくと、問題の切り分けがスムーズに行えます。

トラブルシューティング手順詳細内容実施優先度
1. XMPを無効にして起動ゲームやアプリがクラッシュしないか確認高
2. BIOS・ドライバのアップデートメーカーサイトから最新バージョンを入手し、安定性向上を狙う中
3. MemTest86などでメモリを検査物理的な故障や設定不良を発見高
4. メモリスロットの変更接触不良やスロット不調の切り分け中
5. 他のPCや別のメモリで比較テストマザーボードorメモリどちらに問題があるか、相性問題かどうかを確認中
6. 保証交換(RMA)の検討エラーが確定的であれば早めに交換を申請低

上記のフローを踏むことで、ゲームクラッシュの原因がメモリにあるかどうか、または別の要因が絡んでいるかが徐々に明らかになるでしょう。

まとめと最終的な判断

  • XMPプロファイルを無効にして安定動作するか確認
    XMPをオフにすると問題が解消されるケースは多く、それだけで常用に支障がなければ、無理にオーバークロックせず定格使用するのも立派な解決策となります。
  • メモリテストでエラーの有無を判断
    MemTest86やWindowsメモリ診断ツールを活用し、エラーが出るならばメモリ交換も視野に入れる必要があります。
  • マザーボードやBIOSのアップデート
    互換性や安定性が向上し、XMPプロファイルでの動作が改善される可能性があります。
  • 物理的な故障なら交換/RMAを検討
    保証期間内であれば、メーカーや販売店に相談して交換手続きを進めるのが早道です。

Corsair製DDR4メモリ(32GB, 3200MHz, CL16)でゲームがクラッシュしてしまう場合でも、必ずしも「物理的な故障」とは限りません。XMPプロファイルがマザーボードと上手くマッチせずに高負荷時の安定性を損なっている可能性も多分に考えられます。いずれにせよ、テストツールを活用しながら一つずつ対策を行い、最終的にクラッシュが解決したら、メモリ設定やパーツの相性を踏まえたうえで最適な構成を維持するようにしましょう。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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