Windowsコマンドプロンプトでイベント発生時のアラートを設定する方法

Windowsのコマンドプロンプトは、システム管理やデータの操作に非常に有効なツールとして知られています。今回の記事では、特定のイベントが発生した際にアラートを設定する方法を取り上げます。この技術をマスターすることで、システムのトラブルや異常な操作を即座に知ることができ、対応の迅速化を図ることができます。

目次

コマンドプロンプトとは?

コマンドプロンプトは、Windowsオペレーティングシステムにおいて、ユーザーがコンピュータにテキストベースの「コマンド」を入力して直接操作するためのインターフェースです。このコマンドは、特定の操作を行うための指示や命令をコンピュータに伝えるもので、ファイルの操作、システム設定の変更、ネットワークの管理など、様々なタスクを実行することが可能です。グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)の前身として、初期のコンピュータシステムで主に使用されていましたが、今日でも多くの専門家や上級ユーザーが高度なタスクを効率的に実行するためにコマンドプロンプトを使用しています。

イベントの監視とは?

イベントの監視は、システムやアプリケーションの動作中に発生するさまざまなイベント(ログイン、エラー発生、ファイルの変更など)を検知し、それに応じたアクションを取るための仕組みです。Windows環境では、イベントビューアを使用してこれらのイベントを確認することができますが、コマンドプロンプトを使っても同様の監視が可能です。

基本的なアラート設定の方法

イベントが発生した際にメッセージボックスで通知を受け取るための基本的なコードは以下の通りです。

@echo off
:loop
rem イベントログの中から特定のイベントを検索
wevtutil qe Application /q:"*[System[(EventID=1000)]]" /c:1 | find "Warning"
if %errorlevel%==0 (
    msg %username% "注意: 指定されたイベントが発生しました。"
)
timeout /t 60
goto loop

このコードは、アプリケーションのイベントログの中からEventID 1000(一般的なエラー)を検索し、該当するエントリが見つかった場合にメッセージボックスで通知を行います。通知間隔は60秒としています。

応用例

1. メールでの通知

特定のイベントが検出された際にメールでの通知を行いたい場合の例です。

@echo off
:loop
wevtutil qe System /q:"*[System[(EventID=6005)]]" /c:1 | find "Information"
if %errorlevel%==0 (
    powershell -command "$PSEmailServer = 'smtp.example.com'; Send-MailMessage -From 'alert@example.com' -To 'admin@example.com' -Subject 'システム警告' -Body '指定されたイベントが発生しました。'"
)
timeout /t 60
goto loop

2. ファイルの変更を監視

特定のファイルが変更された場合に通知を行う例です。

@echo off
fciv -md5 C:\path\to\your\file.txt > original.txt
:loop
fciv -md5 C:\path\to\your\file.txt > current.txt
fc original.txt current.txt > nul
if %errorlevel% NEQ 0 (
    msg %username% "ファイルが変更されました。"
)
timeout /t 60
goto loop

3. ネットワークの接続状態を監視

ネットワークが切断された場合に通知を行う例です。

@echo off
:loop
ping -n 1 example.com | find "TTL"
if %errorlevel% NEQ 0 (
    msg %username% "ネットワークが切断されました。"
)
timeout /t 60
goto loop

4. ディスクの使用率を監視

ディスクの使用率が一定の閾値を超えた場合に通知を行う例です。

@echo off
:loop
for /f "tokens=14" %%i in ('fsutil volume diskfree C:') do set free_space=%%i
if %free_space% LSS 5000000000 (
    msg %username% "ディスクの空き容量が5GB未満です。"
)
timeout /t 60
goto loop

まとめ

コマンドプロンプトを使用して特定のイベントの監視とアラート設定を行うことで、システムの健全性を維持するための迅速な対応が可能となります。上記の応用例を参考に、自分のニーズに合わせた監視システムを構築してみてください。

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