この記事では、Windowsのコマンドプロンプトでのcall
コマンドに関して詳しく解説します。call
コマンドは、他のバッチファイルやラベルを呼び出す時に使用されます。具体的な使用例やその解説、さらに応用例を2つを通じて、このコマンドの多様性と便利さを理解していただきます。
コマンドプロンプトとは?
コマンドプロンプトは、Windowsオペレーティングシステムにおいて、ユーザーがコンピュータにテキストベースの「コマンド」を入力して直接操作するためのインターフェースです。このコマンドは、特定の操作を行うための指示や命令をコンピュータに伝えるもので、ファイルの操作、システム設定の変更、ネットワークの管理など、様々なタスクを実行することが可能です。グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)の前身として、初期のコンピュータシステムで主に使用されていましたが、今日でも多くの専門家や上級ユーザーが高度なタスクを効率的に実行するためにコマンドプロンプトを使用しています。
callコマンドとは
call
コマンドは、バッチファイルの中で別のバッチファイルやラベルを呼び出すためのコマンドです。これにより、一連の手順や操作をまとめたバッチファイルを再利用することが容易になります。
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call [ドライブ:][パス]ファイル名 [パラメータ] |
基本的な使用方法
例えば、あるバッチファイル(main.bat
)から別のバッチファイル(sub.bat
)を呼び出す場合のコードは以下のようになります。
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REM main.bat echo これはメインのバッチファイルです call sub.bat echo メインのバッチファイルを再開しました |
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REM sub.bat echo これはサブのバッチファイルです |
この場合、main.bat
を実行すると、まず”これはメインのバッチファイルです”と表示され、次にsub.bat
が実行され”これはサブのバッチファイルです”と表示された後、再びmain.bat
に戻り、”メインのバッチファイルを再開しました”と表示されます。
応用例1: パラメータを持つバッチファイルの呼び出し
call
コマンドを使って、パラメータを渡してバッチファイルを呼び出すこともできます。
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REM mainWithParam.bat echo メインのバッチファイルからサブバッチファイルを呼び出します call subWithParam.bat こんにちは echo メインのバッチファイルを再開しました |
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REM subWithParam.bat echo 渡されたメッセージ: %1 |
上記の例では、mainWithParam.bat
からsubWithParam.bat
を呼び出す際に”こんにちは”というパラメータを渡しています。
応用例2: ラベルを呼び出してループ処理
ラベルを使用して、特定の部分にジャンプし、繰り返し処理を実装することもできます。
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@echo off setlocal enabledelayedexpansion set count=0 :loopStart if !count! lss 5 ( echo カウント: !count! set /a count+=1 call :loopStart ) exit /b |
このコードは0から4までの数字を表示するシンプルなループ処理を示しています。:loopStart
がラベルであり、call :loopStart
によりこのラベルを呼び出しています。
まとめ
call
コマンドは、Windowsのコマンドプロンプトにおいて、別のバッチファイルやラベルを呼び出す時に非常に便利なコマンドです。再利用性や構造的なプログラムを書くために役立つコマンドとして、様々な場面での活用が期待されます。
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