Microsoft CopilotをEdge上で使おうとした際に、「This content is blocked. Contact the site owner to fix the issue」というエラーが表示されるケースが増えています。この問題はセキュリティソフトやブラウザ設定、OSのバージョンなど複数の要因で発生する可能性がありますが、対処法や回避策を知っておけばスムーズにCopilotを利用できるようになります。ここでは具体的な原因と解決策、回避策を分かりやすくご紹介します。
Microsoft Copilot利用時のエラーの概要
「This content is blocked. Contact the site owner to fix the issue」とは、Microsoft EdgeのCopilot機能(特に画面右側のサイドパネルから呼び出すCompose機能など)を使おうとした際に表示されるエラー文言です。突然Copilotが使えなくなるため、多くのユーザーが困惑しています。
エラーが発生する主な場面
- EdgeブラウザのサイドバーからCopilotの「Compose」を開いたとき
- Copilotに文章作成や要約を依頼しようとしたとき
- Windows 11の新機能として搭載されるCopilotをEdge上でテストしたとき
なぜCopilotだけがブロックされるのか
Copilotは文章生成やAIによる応答を行うため、外部のAIサービスとやり取りをします。その通信先がセキュリティソフトなどによって不審サイトとみなされたり、ブラウザの広告ブロック機能によってブロック対象と判断されたりすることが原因となりやすいのです。また、アカウント制御や企業のグループポリシー設定、ブラウザの拡張機能などによってもブロックされる事例が確認されています。
考えられる主な原因と対処法
Copilotが「This content is blocked. Contact the site owner to fix the issue」というエラーで止まってしまう背景には、さまざまな原因があります。下記では、代表的な原因と具体的な対処法を詳しく解説します。
1. Microsoftアカウントの切り替え
- 別のアカウントでサインインしてみる
同じ環境でも、Microsoftアカウントを変えてサインインするとエラーが発生しなくなる場合があります。これはアカウント自体の設定や権限状態によって、Copilotにアクセスできる条件が変わるためです。会社のアカウントや学校のアカウントでは制限がかかっている可能性もあるため、個人アカウントや別のプロファイルを試すのがおすすめです。 - Microsoftアカウントのプロファイル設定の確認
MicrosoftアカウントのWebダッシュボードやセキュリティ設定を確認し、二段階認証やプライバシー設定が問題なく行われているかチェックしましょう。場合によってはサインインの許可アプリでCopilot関連の権限が切れているケースも考えられます。
2. プライベートモードや別ブラウザでの試用
- EdgeのInPrivateモードを利用する
InPrivateモード(プライベートモード)では拡張機能や一部のキャッシュが無効になるため、通常モードで発生しているブロックが回避できることがあります。 - 他ブラウザ(Chrome, Firefox など)で試す
そもそもEdgeの設定や拡張機能が原因であれば、ChromeやFirefoxなどの他ブラウザでCopilotにアクセスできる可能性があります。特に企業端末の場合、Edgeのポリシーが厳格に設定されているケースも多く、一時的に他ブラウザを利用することでエラーを回避できます。
3. EdgeやWindows 11の最新バージョンを利用する
- Edgeのバージョン確認とアップデート
Copilot機能は常に進化しており、最新のEdgeでより安定的に動作するよう調整されています。古いバージョンのEdgeではCopilotが正しく呼び出せず、エラーが出る可能性が高いです。 - Windows 11のアップデート
Windows 11のアップデート(特に24H2以降)でCopilot関連の仕様が変わり、ブロックが解消される事例があります。Windows Updateで最新の状態に保ちましょう。
アップデート手順の例
- Windows Updateを開く
「設定」→「Windows Update」 - 更新プログラムの確認
最新の更新プログラムがある場合はインストール - Edgeの更新
Edgeを開き、設定メニューから「ヘルプとフィードバック」→「Microsoft Edgeについて」でバージョン確認とアップデート
セキュリティソフトや広告ブロッカーの影響
Copilotはテキストの生成や閲覧ページからのデータ取得などを行う場合があり、セキュリティ上の警戒対象になることがあります。特にカスペルスキー(Kaspersky)などのアンチウイルスソフト、あるいはAdblock系の拡張機能が原因となることが多いです。
4. 広告ブロック機能の無効化・許可リストへの追加
- Kasperskyの広告ブロックやバナーキャンセル機能をオフにする
仮にKasperskyの広告ブロックが有効化されている場合、Copilotの通信先「https://copilot.microsoft.com/」が広告サーバー扱いになることがあります。一時的に広告ブロックをオフにするか、CopilotのURLを「許可サイト」に追加しましょう。 - ブラウザ拡張機能の設定を確認する
AdblockやuBlock Originなどの拡張機能でも、同様にCopilot関連のURLがブロック対象になっている可能性があります。拡張機能のオプション設定で「許可サイト」や「Whitelist」に指定しておくとスムーズです。 - 企業のセキュリティポリシーとの兼ね合い
企業のネットワーク環境で利用している場合、会社側が運用しているセキュリティポリシーやプロキシ設定によってブロックされることも考えられます。この場合はシステム管理者やIT部門に問い合わせる必要があります。
許可リスト追加例の表
セキュリティソフト / 拡張機能 | 設定画面へのアクセス | 追加・解除の手順 |
---|---|---|
Kaspersky | メイン画面→「設定」→「保護」→「Webアンチウイルス」など | 「広告ブロック機能」をオフにする or 「詳細設定」でCopilotのURLを許可リストに追加 |
Adblock / uBlock Origin | ブラウザ拡張機能のアイコン→オプション設定 | 「Whitelist」にhttps://copilot.microsoft.com/ を追加 |
Norton | メイン画面→「設定」→「ウェブ保護」など | 似た機能名で「安全なサイト」「許可URL」を追加 |
企業向けプロキシ設定 | 社内ポータルやIT部門に問い合わせ | ネットワーク管理者側でのURL許可設定が必要 |
上記のように、セキュリティソフトや拡張機能の設定画面からCopilotのURLをホワイトリストに登録できる場合が多いので、エラーが出るときはまず最初に確認してみるのがおすすめです。
5. その他の対処・回避策
上記で解決しない場合に試してみたい方法をまとめました。
Windowsキー + CでCopilotを起動する
Edgeを介さずにWindows 11の機能としてCopilotを呼び出すショートカット「Windowsキー + C」を使うと、ブラウザ設定に左右されずにAIアシスタントを利用できる場合があります。ただし、これはOSレベルのCopilot機能が有効になっている環境が前提です。
ブラウザ以外での一時対応
Edge側の問題がどうしても解決しない場合、以下のような回避策を取ることも検討しましょう。
- Bingチャットやその他のAIサービスを活用
Microsoft Bingチャットも同様のAI技術を使っているため、比較的似たような機能を利用可能です。 - ChromeやFirefoxに対応したAI拡張機能を利用
必ずしもCopilotに固執せず、用途によっては他のブラウザで利用できるAI拡張機能を代替手段として利用する方法もあります。
Copilotにフィードバックを送る
Copilotの画面右上やヘルプメニューなどから、問題が発生している旨をフィードバックとして送信できます。Microsoftが状況を把握することで、将来的なアップデートやパッチに反映される可能性があるため、積極的に報告することをおすすめします。
トラブルシューティングのポイントまとめ
最後に、エラーを解決するためのチェックリストをまとめました。問題を再現する前後で設定変更を行い、どの操作でブロックが解除されたかを把握すると再発時の対策にも役立ちます。
チェックリスト
- Microsoftアカウントを変えてみる
- 別のアカウントで正常動作するか
- プライベートモードや別ブラウザで試す
- Edge InPrivate、Chrome、Firefoxなどで問題が発生するか
- ブラウザやOSを最新に保つ
- Windows 11とEdgeのバージョンアップを行う
- セキュリティソフト・広告ブロック機能の設定を確認する
- KasperskyやAdblock拡張などでCopilotがブロックされていないか
- Windowsキー + Cでの代替起動や他サービスの利用
- ショートカットや他のAIサービスで一時対応が可能か
まとめと今後の展望
Microsoft Copilotは非常に便利なツールですが、セキュリティやブラウザの設定が複雑になるほどエラーが起きやすい側面があります。特にエラー表示に「This content is blocked. Contact the site owner to fix the issue」と出る場合は、広告ブロッカーやウイルス対策ソフトなどが原因となっていることが多いです。
しかし、上記のように設定を見直すだけで驚くほど簡単に問題が解消するケースも少なくありません。Windows 11の進化に伴い、Copilotも安定性や機能が強化され続けることが期待されます。今後のアップデート情報を適宜チェックしながら、最適な環境でCopilotのパワフルなAIアシスタント機能を存分に活用していきましょう。
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