UCSI PPMResetのタイムアウトやコード43は、USB Type-Cの制御に問題がある手がかりですが、メッセージだけでポートの物理故障とは断定できません。
まずエラー全文と、充電・データ転送・映像出力のどの機能に症状があるかを記録します。ケーブルと接続条件を確認し、再起動、型番に合う更新、メーカー指定のECリセットへ進めます。Windowsの初期化を最初の対処にする必要はありません。
UCSIとPPMの意味
UCSIはUSB Type-C Connector System Software Interfaceの略で、Windows側とType-Cの制御を連携する仕組みです。PPMはPlatform Policy Managerで、Microsoftの資料ではWindowsのUCSIドライバーとPPMファームウェアの間でコマンドや通知をやり取りする構成が説明されています。
ACPIを使う構成にはWindowsに含まれるUcmUcsiCx.sys/UcmUcsiAcpiClient.sysが使われます。デバイスマネージャーの「UCM-UCSI ACPI Device」等に警告がある場合でも、汎用の「UCSI修復ドライバー」を非公式サイトから入手するのではなく、PCメーカーの型番別案内とWindowsの状態を確認してください。
PPMReset・SetNotificationEnable・GetConnectorCapabilityを読み分ける
検索やログで見かけるエラーには、例えば次のCommand名が含まれます。実際の表示の表記は環境によって異なるため、検索用に一部を切り出す場合も、サポートへ伝えるための全文は保存します。
UCSI PPM failed to complete UCSI command in a timely manner.
Command: PPMReset
Command: SetNotificationEnable
Command: GetConnectorCapability
| 表示 | 整理するポイント |
|---|---|
| failed to complete … in a timely manner | コマンドが時間内に完了しなかったという表示。ケーブル・電源・ファームウェア等のどれが原因かは別途確認 |
| PPMReset | PPMのリセット処理に関係するコマンド名。ユーザーがWindowsを初期化すべきという指示ではない |
| SetNotificationEnable | 通知の有効化に関係するコマンド名。どの起動・復帰操作で発生するか記録 |
| GetConnectorCapability | コネクターの能力の取得に関係するコマンド名。接続構成とポート仕様を記録 |
| コード43 | デバイスを制御するドライバーが問題をOSへ通知し、Windowsが停止した状態。コードだけで物理破損や交換必須とは判断できない |

同じCommand名でも原因が同じとは限りません。「更新直後」「スリープ復帰後」「特定のドック接続時」など、起こる条件を分けると相談に必要な情報を整理できます。
1. 接続条件と症状を確認する
- PCの仕様書で、そのポートが目的の機能をサポートしているか確認します。Type-Cの形が同じでも、映像出力や充電に対応しないポートがあります。
- 充電ではメーカー指定の充電器・ケーブル・充電対応ポートを使います。充電できるケーブルだから映像も出せる、という判断はできません。
- 外部ストレージへの書き込みなどを終えてから、不要な周辺機器を外します。ドック経由なら対応するケーブルでPCへ直接接続し、比較します。
- 別の対応ケーブル・接続機器・対応ポートで、条件を一つずつ変えます。比較結果を記録し、全く異なる構成の結果を混ぜません。
2. エラーとバージョンを記録して再起動する
スタートからデバイスマネージャーを開き、警告があるデバイスの「プロパティ」→「全般」の状態を保存します。「ドライバー」で提供元・日付・バージョンも記録します。イベントビューアーを確認する場合は、該当時間のCommandとStatusを含めて記録してください。
| 記録する項目 | 確認内容 |
|---|---|
| PCの正確な型番 | シリーズ名だけでなく製品型番、Windowsの版、BIOS版 |
| デバイス状態 | 警告があるデバイスの名前、コード、ドライバー提供元・版 |
| イベント詳細 | PPMReset等のCommand、Status、発生時刻と再現操作 |
| 接続構成 | ケーブル、ドック、充電器、モニター、使用ポート |
| 影響する機能 | 充電・データ・映像のどれが使えないか、復帰時だけか |
開いているファイルを保存してWindowsを「再起動」し、まず最小限の接続で確認します。その後、通常接続やスリープ復帰時でも症状が再現するかを比較します。再起動で一度使えただけなら「修理完了」と決めつけず、再発条件を記録します。
3. 型番に合うWindows・BIOS・ドライバー更新を確認する
Windows Updateの状態と、PCメーカーの製品別サポートページを確認します。チップセット、USB/Thunderbolt関連、ドックのファームウェア等は、該当製品向けに案内されたものを使います。隣接するモデルや別シリーズ向けのBIOSを流用しないでください。
BIOS更新はリリースノートとメーカーの手順を読み、データのバックアップとBitLocker回復キーの確認を先に行います。指定されたAC電源を接続し、更新中に電源を切らないでください。更新手順や必要ファイルは機種ごとに違います。すべてのUCSIエラーがBIOS更新で直るとは保証できません。

ネットワークや入力機器への影響も考え、更新・再検出に必要なメーカーの手順と入手先を先に確認します。警告を消すためだけにUSB関連デバイスを全部削除しないでください。
コード43についてMicrosoftは、基本的な確認後にも問題があればハードウェア資料やメーカーへ相談し、デバイスの再検出・ドライバーの再インストールを案内しています。行う場合は該当デバイスを特定し、メーカーの診断手順に従います。ドライバーパッケージの削除は別の操作で、安易に追加しません。
4. ECリセットはメーカー指定の手順で行う
ECリセットはPCの組み込みコントローラーの状態をリセットする操作です。Windowsのクリーンインストールとは違います。電源ボタンの長押し時間やACアダプターの扱いはメーカー・機種で異なるため、「どのPCでも電源を抜いて40秒」と一般化しないでください。
例えばASUSの公式FAQでは、ファイルを保存して電源を切り、外部機器を取り外し、ACアダプターを接続して操作します。40秒設計の機種と20秒設計の機種があり、20秒設計では約15秒後の電源ランプ点滅が止まってからボタンを離す案内です。実施前に自分の型番に適用できるか、リンク先の最新手順を確認してください。

他社PCや別の製品種類には、そのメーカーのリセット手順を使います。ECリセットがうまくいかないことだけで、基板故障と断定することはできません。
スリープ復帰後だけ起きるとき
通常起動では使え、スリープ復帰後だけ使えない場合は、接続した機器、電源状態、復帰操作、関連更新の版を記録します。ドックを外した状態や別の対応機器でも同じかを比べ、メーカーの電源管理・ファームウェアの案内を確認してください。
USBセレクティブサスペンドは省電力のための仕組みで、Microsoftは無効化しないことを強く推奨しています。UCSIの文字列が出たという理由だけで、省電力機能を一律に解除する方法を標準の対処にしません。メーカーが特定症状の診断で一時変更を指示した場合は、元の値と比較結果を記録します。
改善しない場合にメーカーへ伝える内容
- 正確な型番、Windowsの版と更新、BIOS版、該当デバイスのドライバー版
- コード43等のデバイス状態と、PPMReset/SetNotificationEnable/GetConnectorCapabilityを含むエラー全文
- 充電・データ・映像のどれが使えないか、使用機器とケーブル、発生する操作
- 直接接続、別ケーブル、再起動、適用した更新、指定のECリセットの結果
OSの再インストールは、データやアプリの再設定が必要になる大きな操作です。接続仕様・周辺機器・ファームウェア・物理問題は再インストールだけで解消するとは限りません。上記の情報を整理して診断を受け、必要性が確認されてからバックアップや回復方法を準備してください。

「この操作で必ず直る」より、エラー全文と機能別の確認結果をそろえることが次の判断に役立ちます。部品交換や初期化の前に、比較結果をサポートへ伝えましょう。

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