ゲームサーバーを利用するなら、安定性やパフォーマンスはもちろん、管理のしやすさや運用面での自由度もしっかり考えたいものですよね。私も仲間とマルチプレイを始める際、最初はどのサービスがいいのか頭を悩ませたことがあります。そこで今回は、国内シェアNo.1レンタルサーバーのエックスサーバーが提供している「XServer GAMEs」と「XServer VPS for Game」の違いを、経験談を交えながらくわしくお伝えします。
XServer GAMEsとXServer VPS for Gameの概要
エックスサーバー株式会社が手掛けるゲーム専用サーバーには、大きく分けてふたつのサービスが用意されています。ひとつは「XServer GAMEs」、もうひとつは「XServer VPS for Game」です。どちらもマルチプレイ向けのゲームサーバーとして人気ですが、提供形態や対応ゲーム数、管理面の自由度などにいくつか違いがあります。はじめに、両サービスの特徴をざっくりと確認してみましょう。
サービス名 | 主な特徴 |
---|---|
XServer GAMEs | ゲームサーバーの専門知識がなくてもすぐに利用可能。操作はコントロールパネル上で完結。3日間の短期利用からOK。 |
XServer VPS for Game | root権限付きで、最大メモリ64GB・vCPU24コアの高性能VPSをカスタマイズ可能。サーバー管理の経験が活きる。 |
サービスの提供背景
エックスサーバーは、国内シェアNo.1の実績を誇るレンタルサーバー事業者として有名です。長年の運営ノウハウを活かし、ゲーム向け専用サーバーの需要にも応えられる高品質な環境を提供しています。近年はマルチプレイゲームを仲間同士で気軽に楽しむニーズが増え、とくに「Minecraft」や「ARK」など協力プレイが中心のゲーム人気が高まっています。そうした背景から「XServer GAMEs」は初心者〜中級者向けに、「XServer VPS for Game」は中上級者〜上級者向けに設計されているのです。
XServer GAMEsの特徴
「XServer GAMEs」は、ゲーム用に特化されたホスティングサービスで、扱いやすさに大きな強みがあります。専門知識が少なくても操作しやすいのが特徴で、私自身も知人にサーバー設定を任せようとしていたとき、このサービスのおかげで「もうこれなら自分でも管理できるかも?」と気軽に感じられました。
導入のしやすさ
XServer GAMEsはゲームサーバーを数分で構築できるため、初期設定の手間がほとんどありません。MinecraftやARK、7 Days To Dieなど幅広いタイトルに対応し、コントロールパネルからのGUI操作だけで動作するので、Linuxコマンドに慣れていなくても扱いやすいのが大きな魅力です。
設定管理がしやすい理由
コンソールを使わずにブラウザ上から変更ができるため、サーバー上で細かいファイルの編集を行う際も手間がかかりにくいです。簡単なプラグインやModの導入なら、ファイルマネージャー機能でサーバーにアップロードするだけ。慣れないSSH操作をしないでも比較的自由にカスタムできるので、管理コストを抑えられます。
私が初めてMinecraftサーバーを立ち上げたときは、とにかく「面倒なコマンド操作は避けたい」と思っていました。結局XServer GAMEsを選び、管理画面の直感的な操作にかなり助けられたことを覚えています。
短期利用プランの柔軟性
「友人と週末だけ遊ぶ」など、一時的にサーバーを立てたい場合にもXServer GAMEsはおすすめです。最短3日から契約可能で、必要のない期間は契約しなくて済むので、ランニングコストを抑えられます。特定イベントのために一時的にゲームサーバーを用意したいときでも、気軽に利用してみて、不要になったら契約を終了するだけでOKです。
対応タイトルの多さ
対応タイトル数は約27種類と広範囲。Minecraft(Java版・統合版)やARK: Survival Evolvedなどの定番はもちろん、7 Days To DieやRustなど、有名サバイバルゲームをはじめとした豊富なラインナップにアクティブ対応しています。
サーバースペック
サーバースペックとしてはAMD EPYCシリーズのCPUと、高速なNVMe SSDを全台搭載。オンラインゲームで重要な「低遅延での通信」と「安定動作」への配慮が行き届いているのがポイントです。特に大人数でのプレイにも負荷に強いと感じられる設計で、私も10人以上でMinecraftを遊んだ際はストレスなく楽しめました。
XServer VPS for Gameの特徴
一方、「XServer VPS for Game」は、VPS(仮想専用サーバー)をベースにゲーム向け環境を提供しているサービスです。こちらはroot権限付きなので、システムを自分の好きなようにカスタマイズしたい方におすすめです。強力なスペックを最大限活かし、ゲームサーバーをとことん自由に構築してみたい、という欲求に応えてくれます。
カスタマイズ性の高さ
VPSであるということは、OSレベルからいじれるということ。独自のセキュリティ設定やModの導入、さらにサーバー管理ツールを自分好みに拡張することも可能です。例えば、特定のゲームタイトルに合わせた最適化スクリプトを組んで運用したり、複数のゲームサーバーを一台のVPS上で運用したりといった高い自由度があります。
大規模運用への対応
XServer VPS for Gameは最大メモリ64GB、vCPU24コアという非常にパワフルな環境を選択できます。大勢のプレイヤーが同時に接続するような大規模マルチプレイも安定させやすく、コミュニティ主催のイベントサーバーなどを運営する場合にも心強いでしょう。負荷が高いModを複数導入する特殊なゲーム環境を構築したい際にも、VPS上で資源を十分確保できます。
注意すべきポイント
とはいえ、VPSの運用にはある程度の知識と時間を要します。OSのバージョン管理やセキュリティパッチの適用、サーバー障害の際のトラブルシュートなど、ほとんど自力で行うことになります。自信がないと「そもそも動かなくなってしまった…」という事態が起こりがちなので、余裕を持って構築していくのが大切です。
XServer GAMEsとXServer VPS for Gameの使い分け
では、具体的にどのようなケースでどちらを選ぶとよいのでしょうか。私自身は、最初にお試しで遊びたいときはXServer GAMEsを利用し、機能や自由度をとことん追求したくなったらXServer VPS for Gameに移行する、という流れで運用してきました。ここでは、いくつかの使い分けポイントをまとめます。
サーバー管理の経験度合い
サーバー管理に慣れていない場合は、XServer GAMEsが圧倒的におすすめ。コントロールパネルだけで管理が完結できるので、コンソール操作の独特なコマンドを覚える必要はほぼありません。一方で、ssh接続やLinuxコマンドに抵抗がない、あるいは慣れている方はXServer VPS for Gameを使うと高い自由度の構築が楽しめます。
私が初めてVPSに挑戦したときは、サーバーのOSにUbuntuを選び、ファイアウォールの設定やらアップデート管理やらに悪戦苦闘しました。結果的には学びが多かったですが、手軽さを求めるならXServer GAMEsで十分楽しめると実感しました。
運用規模とプレイヤー数
少人数~中人数で遊ぶ場合は、XServer GAMEsでも充分に高いパフォーマンスを発揮します。実際、私が10人ほどでプレイしたときはゲームに支障をきたすようなラグはほとんど感じませんでした。ただし、大規模コミュニティやイベントを主催する場合は、メモリやCPUコア数を大きく確保できるXServer VPS for Gameが理想的です。さらに、複数のゲームタイトルを同時運用したいなど、独自の構成を組む場合もVPSのほうが便利でしょう。
自由度とカスタマイズ性
XServer GAMEsでも、ある程度のファイル編集やMod導入は可能です。しかし、完全にroot権限を操りたいような「オリジナルのサーバー環境」を構築したいなら、XServer VPS for Gameが適しています。どこまでカスタマイズしたいかで決めるとよいでしょう。
コストと契約期間
XServer GAMEsは短期間利用に対応している点が魅力です。費用を抑えつつ「ちょっと試しにマルチプレイを立ててみたい」という場合は、GAMEsで必要な日数だけ契約するのが便利でしょう。VPSは月単位での契約がベースになることが多いため、3日間のような超短期の使い方は難しくなります。長期利用を前提とし、かつしっかりチューニングして使い込むならVPSが向いています。
XServer GAMEsとXServer VPS for Gameの詳しい比較
ここでは、それぞれのサービスがどういったシーンに最適かを、もう少し踏み込んでみていきましょう。具体的には「サーバー知識」「必要スペック」「契約期間」「対応ゲーム数」「サポート体制」の観点で比較してみます。
比較項目 | XServer GAMEs | XServer VPS for Game |
---|---|---|
サーバー知識 | 不要。ブラウザ上で設定完結 | 必要。root権限操作やSSHが前提 |
必要スペック | 初~中規模プレイに十分対応 | 大人数&高負荷ゲームも余裕 |
契約期間 | 最短3日~ | 月単位で契約 |
対応ゲーム数 | 27種類(主要ゲームは網羅) | 32種類(さらに幅広いタイトル) |
サポート体制 | 24時間365日。初心者向けの手厚いサポート | 24時間365日。ただし設定は自己責任部分が大きい |
以前、イベント用に40人規模の大人数でARKを楽しもうと思ったのですが、その時はXServer VPS for Gameに切り替えました。サーバーにかなり負荷がかかる場面もあったのですが、VPSの高スペックを活かして最後まで快適にプレイできました。
サーバー運用で気をつけたいこと
どちらのサービスを選んでも、ゲームサーバーを長く安定運用するためにはいくつか注意点があります。マルチプレイ特有の問題を未然に防ぐためにも、管理者として頭に入れておきたいポイントをまとめました。
セキュリティ管理
パスワードの使い回しをしないことはもちろん、管理画面のアクセス制限やMod導入時の安全性チェックなど、基本的な対策は必須です。VPSの場合はファイアウォールの設定やOSアップデートにも意識を配りましょう。XServer GAMEsでも、大きなトラブルは少ないと言われていますが、万が一のために予備のバックアップを取り、サーバーの設定情報などは安全な場所に保管しておくと安心です。
Modとプラグインの取り扱い
Modやプラグインを導入することでゲームが格段に面白くなる一方、バージョンの不一致や競合エラーで起動しなくなることもあります。XServer GAMEsであればファイルマネージャーを使って簡単にMod追加ができますし、VPSならSSHを利用してサクッとアップロードできますが、相性の悪いModを入れてしまうとサーバーが落ちやすくなる可能性があります。気になるModがあれば、まずテスト用に別サーバーで試してみるのが安全策です。
サポートの活用
XServer GAMEs、XServer VPS for Gameともに24時間365日のサポート窓口があります。とはいえ、VPSの運用における独自のOS設定やソフトウェアのインストール方法など、ユーザー責任となる部分も多いです。トラブルに直面した場合は、まず公式サイトのFAQやマニュアルをよく読み、自己解決が難しければサポートに問い合わせましょう。
私もサーバーが全然立ち上がらなくなったときに深夜だったので諦めかけましたが、24時間対応の問い合わせフォームを通じて何度かやり取りをしているうちに解決できたことがありました。サポートの手厚さは思った以上に頼りになります。
結局どちらを選ぶべき?
結論として、すぐに手軽にマルチプレイ環境を整えたい方は「XServer GAMEs」を選べば間違いありません。特に、短期でサクッと遊びたい、あるいは少人数で快適にプレイを楽しみたいという方におすすめできます。一方、ゲームサーバー構築の経験があり、大規模運用や高度なカスタマイズを行いたい方は「XServer VPS for Game」のほうが向いています。プレイヤー規模と自分のスキル、そして自由度とコストのバランスを見て最適なほうを選びましょう。
移行のハードル
私自身、最初はXServer GAMEsで十分楽しんでいましたが、後から「もっと性能を上げたい」「やっぱりOSレベルで設定したい」という気持ちが強くなり、XServer VPS for Gameに乗り換えた経験があります。移行自体は多少手間がかかるものの、バックアップをしっかり取っておけばスムーズに環境を移すことも可能です。「将来的にVPS化するかも」という方は、とりあえずGAMEsでお試し運用してみるのも手です。
まとめ
ゲームサーバーの快適さは、コミュニティの盛り上がりやゲーム体験の充実度に直結します。XServer GAMEsとXServer VPS for Gameはどちらも信頼性の高いサービスなので、自分のニーズに合わせて選択することが大切です。手軽さ重視ならGAMEs、自由度とパワフルな運用を求めるならVPSが合うでしょう。もし迷う場合は、一度短期プランでXServer GAMEsを試してみるとよいかもしれません。そこで物足りなさを感じたら、VPSへの移行を検討してみてください。仲間との快適なマルチプレイが、きっとより思い出深い時間を提供してくれるはずです。
私自身、初めてサーバーを建てたころは「難しそうだなあ」と尻込みしていましたが、思い切ってやってみたらゲーム仲間とより深く楽しめる世界が広がりました。運用に少し手間はかかりますが、そこも含めてサーバー構築の醍醐味だと思います。
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