家で落ち着いてMinecraft Bedrockを遊んでいるときに、突然のクラッシュや赤い画面に遭遇すると、つい焦ってしまいますよね。特にWindows 10のノートPCを使っていると、メモリ不足に陥りやすい場面も多いようです。この記事では、その原因と具体的な解決策をわかりやすく紹介していきます。
Minecraft Bedrockのメモリ負荷の特徴とは?
Minecraft BedrockはWindows 10をはじめ、さまざまなプラットフォームで動作する統合版Minecraftです。Java版と比べて動作が軽めとされることが多い一方、大規模ワールドや多数のプレイヤーが参加するオンライン接続時には、意外とメモリを消費しやすい側面があります。さらにノートPCで内蔵グラフィックスを利用している場合、OSやアプリケーション、そしてグラフィックス機能でメモリを共有しているため、物理的なRAM容量が8GB程度だと余裕が少なくなりがちです。
また、Bedrock版は公式サーバー(HiveやLifeboatなど)に接続する際には、比較的安定してプレイできるケースが多いです。これはサーバー側が最適化されていることと、クライアントに負担のかかる処理がある程度制限されていることが要因だと考えられます。しかし、フレンドのワールドに参加する場合は、ワールドの設定や拡張要素(リソースパック、アドオンなど)によってRAM消費量が増加し、クラッシュを誘発しやすくなることがあります。
Java版とBedrock版のメモリ消費の違い
Java版のMinecraftは起動時に割り当てるメモリ(Xmx, Xmsなど)をカスタマイズすることができます。一方、Bedrock版はストアアプリやUWPアプリとしての仕様上、ユーザーが直接メモリ割り当てを設定できません。そのため、OSや他のアプリケーションとの兼ね合いでメモリ不足が起きると、強制終了してしまうリスクがあるのです。
Java版のほうが一般的には「重い」と言われていますが、明確にメモリ割り当てをコントロールできることで、ある程度はユーザーが対応できます。Bedrock版はシンプル操作で遊べる反面、負荷が高まったときのメモリ管理がブラックボックス化されているので、突然のクラッシュにつながる可能性があるのです。
統合版特有のメリットとデメリット
Bedrock版はクロスプラットフォームでプレイできることや、スムーズなマルチプレイ接続がしやすい点など、多くの利点があります。しかし、Windows 10のノートPC環境では、メモリが8GB程度の場合、内蔵GPUに割り当てられる分も考慮しなければならず、最終的にゲームに使えるメモリが不足しやすくなるのがデメリットです。
- メリット
- 同じMicrosoftアカウントで複数デバイスにインストール可能
- クロスプレイ対応が充実
- マーケットプレイスからの購入やアドオンの導入が容易
- デメリット
- メモリ管理の自由度が低い
- ワールド規模が大きくなるほどクラッシュリスクが高まる場合がある
- PCスペックとグラフィックス設定のバランスを取りにくい
こうした特徴を踏まえると、クラッシュが起こる主な要因は「メモリ不足」である可能性が高いと考えられます。
クラッシュ症状の詳細と原因の推測
ノートPCでMinecraft Bedrockをプレイしていると、15~20分後に突然画面が真っ赤になる、あるいは赤みがかった画面を経て強制終了するといった報告があります。タスクマネージャーで確認すると、メモリ使用率が急激に上昇しているケースが見られます。また、クラッシュコードの表示も出ず、一見すると原因がわからない状態です。
これは、ゲームがどんどんRAMを消費し続け、ついにはOSレベルでメモリリソースが枯渇して強制終了に至っている可能性があります。特にマルチプレイでフレンドのワールドに参加している場合、ワールド情報の読み込みや追加のスクリプトなどが頻繁に行われるため、HiveやLifeboatなどの公式サーバーよりもメモリ使用量が多くなりやすいのです。
タスクマネージャーでのメモリ使用量の目安
クラッシュの前兆として、タスクマネージャーのパフォーマンスタブや詳細タブでMinecraftが使っているメモリ量をチェックするとよいでしょう。例えば、以下のような状況になっている場合は要注意です。
状態 | メモリ使用量 | 主な対処方法 |
---|---|---|
通常プレイ直後 | 1GB前後 | 特に問題なし |
ワールド参加後10分経過 | 2GB~3GB | ゲーム画質設定を下げる、常駐ソフト終了 |
15分以上連続プレイ | 4GB以上 | クラッシュの可能性大、要再起動や対策 |
このように、最初は1GB程度のメモリ使用量でも、ワールドに長時間滞在することで2GB、3GB、さらには4GBを超えてくるケースもあります。特に8GB RAM環境でWindows自体の動作や他のプロセスを考えると、上限まで到達するのも時間の問題となります。
注意すべき常駐プログラム
ゲームプレイ中にブラウザや動画視聴サービス(YouTube、Netflixなど)が起動していると、メモリの消費がさらに増大します。また、セキュリティソフトやクラウド同期ソフト(OneDrive、Dropboxなど)もバックグラウンドでRAMを消費し続けるため、Minecraftのメモリ確保がより厳しくなることがあります。ノートPCでは、ファンの回転数や熱処理の関係でCPUやGPUのパフォーマンスが下がり、さらにトラブルを誘発する場合も少なくありません。
対策1:Minecraft Bedrockの再インストール
クラッシュに悩んだ際、最も簡単で効果がある方法が「Minecraft Bedrockの再インストール」です。データに問題が生じていたり、アップデート時にファイルが不完全になっている可能性をリセットできる点が大きいでしょう。
Microsoft Storeからの再インストール手順
- アンインストール
- Windowsの「設定」→「アプリ」→「Minecraft」を選択し、「アンインストール」を実行します。
- Microsoft Storeで検索
- Microsoft Storeを開き、検索バーから「Minecraft Bedrock」あるいは「Minecraft」を探します。
- インストール
- 「入手」または「インストール」ボタンをクリックし、ダウンロードとインストールを行います。
- サインイン
- 必要に応じてMicrosoftアカウントにサインインし、ライセンスを確認します。
これにより、ゲームのデータやファイルが一新され、破損ファイルによるクラッシュリスクを低減できます。
再インストール後の設定ポイント
再インストールを行ったら、まずはグラフィック設定の最適化を改めて確認しましょう。特に「描画距離」や「レイトレーシングオプション」(対応GPUのみ)、「パーティクルの量」などを最低限に設定すると、メモリ使用量を効果的に減らせます。あわせて、コントロールパネルやWindowsの電源設定で「高パフォーマンス」に切り替えておくと、ノートPCのリソースを最大限に活用できます。
# 参考: PowerShellで電源プランを確認・変更する例
Get-WmiObject -Class Win32_PowerPlan -Namespace root\CIMV2\power
# 上記コマンドを実行後、GUIDを確認して
powercfg -setactive <GUID>
上記のようにPowerShellで電源プランを「高パフォーマンス」に切り替えるのも一つの方法です。ただし、バッテリー駆動時間が短くなる可能性があるため注意してください。
対策2:メモリ増設・アップグレード
内蔵グラフィックスを搭載しているノートPCにおいて、搭載メモリが8GBの場合、実質的にシステムが使用可能な容量はそれ以下となります。例えばGPUに2GB相当が割り当てられ、さらにOSが2GB使用した場合、残り4GB程度しかMinecraftに回せない可能性があります。
メモリを16GBや32GBに増設しておけば、内蔵グラフィックスとシステムが使用する分を差し引いてもゲームに割り当てられる領域が増えるため、メモリ不足によるクラッシュを回避しやすくなります。もちろん、ノートPCによってはメモリスロットが1つしかなかったり、オンボードメモリの増設ができない設計の場合もあるため、事前の確認が必要です。
メモリスロットの確認方法
ノートPCのマニュアルやメーカーサイトで確認するのが確実ですが、以下のようにPowerShellコマンドを使っても、メモリスロット数や現在のメモリ構成を確認できます。
Get-WmiObject Win32_PhysicalMemory | Format-Table Manufacturer, PartNumber, Capacity
Get-WmiObject Win32_PhysicalMemoryArray | Format-Table MemoryDevices, MaxCapacity
- MemoryDevices:メモリスロットの数
- MaxCapacity:最大サポート容量(KB単位の場合があるので注意)
もし空きスロットがあり、最大サポート容量に余裕があるなら、メモリを増設するのが最も効果的な解決策となります。とりわけMinecraft Bedrockを頻繁にプレイするのであれば、16GBへアップグレードすると安心感が増すでしょう。
シングルチャネルとデュアルチャネル
ノートPCにメモリを増設する場合、シングルチャネルからデュアルチャネルへ移行できるかどうかも重要です。デュアルチャネルにすることでメモリ帯域幅が広がり、内蔵GPUのパフォーマンスも向上しやすくなります。結果としてMinecraftの動作がより安定・スムーズになることが期待できます。
対策3:その他のトラブルシューティング
再インストールやメモリ増設以外にも、いくつか試しておきたい対策があります。どれも基本的なメンテナンスとなりますが、総合的に負荷を下げることで、クラッシュの発生を抑える効果が期待できます。
公式サポートの活用
Minecraft公式のサポートページには、クラッシュや不具合が発生した場合の一般的な解決策がまとめられています。再インストールやドライバ更新といった基本的なアプローチに加え、バグレポートやフォーラムで似たような症状のユーザーがいるか確認してみるのも手です。
グラフィックドライバの更新
ノートPCの製造元が提供する最新のグラフィックドライバに更新することで、クラッシュやパフォーマンス低下が改善する場合があります。AMD Ryzen搭載の内蔵GPUの場合でも、AMD公式サイトやノートPCメーカーが配布しているドライバをチェックし、最新バージョンにアップデートしておきましょう。Windows Updateだけでなく、メーカー独自のツール(例:Lenovo Vantage、HP Support Assistant、Dell Updateなど)を併用するとドライバ更新漏れを防止できます。
まとめ
Minecraft Bedrockが高いメモリ使用率でクラッシュしてしまう原因の多くは、実質的なメモリ不足にあると考えられます。特にノートPCで内蔵グラフィックスを使っていると、システムが使うメモリとGPUが使うメモリを合わせて管理しなければならないため、RAM容量に余裕がないとクラッシュリスクが高まります。プレイ中は他の常駐ソフトを終了して負荷を抑えるのも有効ですが、それでも問題が続く場合は下記のような解決策を検討してみてください。
- Minecraft Bedrockの再インストール
破損データやアップデート時の不具合をリセットするために、最初に試す価値があります。実際に再インストールだけで劇的に改善した例も多く報告されています。 - メモリ増設・アップグレード
8GBから16GB以上に増設すると、クラッシュ率を大幅に下げることができます。デュアルチャネル化にも注目し、内蔵GPUのパフォーマンス向上を図るのもおすすめです。 - グラフィック設定やドライバの見直し
描画距離などの負荷の高い設定を最低限にし、ドライバやWindowsを最新の状態に保ちましょう。 - 公式サポートやコミュニティの活用
他のユーザーが同様の症状を報告しているか確認し、フォーラムの情報を参考にするのも効果的です。
これらの対策を行うことで、赤い画面の突然のクラッシュから解放され、快適なMinecraftライフを取り戻すことができるでしょう。ノートPCでも十分に楽しめるMinecraft Bedrockですが、ハードウェアリソースの限られた環境では少しの工夫が大きな違いを生み出します。ぜひ今回の対策を試してみてください。
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