パソコンを家族や友人と共用していると、「Windowsにサインインしている別のアカウントとは違うMicrosoftアカウントでMinecraftをプレイできるのか?」という疑問を抱くことがあります。MinecraftはMicrosoftアカウントと連携されているため、実はWindowsアカウントの所有者とは異なるMicrosoftアカウントでもログインさえすれば問題なくプレイが可能です。この記事では、その具体的な手順や注意点、そしてスムーズにプレイを楽しむためのコツを、さまざまな観点から詳しく解説していきます。
WindowsアカウントとMicrosoftアカウントの関係を理解する
WindowsでPCを利用していると、まず目にするのが「Windowsにサインインしているアカウント」です。これは、パソコンを起動した際にログインするアカウントであり、いわばOSを使うための入り口として機能します。一方、Microsoftアカウントは、Windowsのログインにも使えるものの、ほかにもMicrosoftストアやOffice、さらにはMinecraftなど、幅広いサービスを利用する際に必要となるアカウントです。
WindowsローカルアカウントとMicrosoftアカウント
かつてのWindowsでは、オンラインとの連携が薄かった時代もありました。そのため、従来からの「ローカルアカウント」でWindowsにログインしている方もいるかもしれません。この場合、Microsoftストア経由でアプリやゲームを購入する際には、別途Microsoftアカウントへのサインインが求められます。
一方で、最近のWindows10やWindows11では、最初のセットアップ時にMicrosoftアカウントでのログインを促されることも多く、PC起動時からMicrosoftアカウントを使用している方も増えています。いずれにせよ、Minecraftを購入・プレイするには「Microsoftアカウントでのサインイン」が必須となるため、アカウント管理の仕組みを把握しておくと便利です。
複数のMicrosoftアカウントを使い分ける利点
- プライバシー保護
家族や友人と共用しているPCの場合でも、自分専用のMicrosoftアカウントを使うことでゲームの購入履歴や課金情報などを分けて管理できます。 - データの引き継ぎが容易
Minecraftの進捗やスキン、マーケットプレイスで購入したアイテムは、Microsoftアカウントにひも付けられます。よって別のPCに移っても、同じMicrosoftアカウントでログインすれば自分のデータを引き継げます。
家族や友人のPCで別のMicrosoftアカウントを使うときの手順
ここからは、具体的に「Windowsにサインインしているアカウントとは異なる自分のMicrosoftアカウントでMinecraftを購入・プレイする」方法を解説します。
ステップ1:Microsoftストアでサインアウトし、自分のアカウントでサインイン
PCを立ち上げたときに、すでに別のユーザー(例:家族)のMicrosoftアカウントでWindowsにログインしている場合でも、Microsoftストアだけ自分のMicrosoftアカウントに切り替えが可能です。
- Windowsのスタートメニューから「Microsoftストア」を開きます。
- 右上に表示されているユーザーアイコンをクリックし、サインアウトします。
- 再度、ユーザーアイコンをクリックして「サインイン」を選択します。
- 表示される画面で、自分のMicrosoftアカウント情報(メールアドレスとパスワード)を入力してサインインします。
これでMicrosoftストアがあなた自身のアカウント状態となり、Minecraftの購入やダウンロードができるようになります。
ステップ2:Minecraftランチャーを入手・起動
Minecraftを起動するには、Minecraftランチャーが必要です。Windows11の場合は、標準で「Minecraft Launcher」がインストールされているケースもありますが、まだインストールされていない場合は、以下の手順で入手してください。
- Microsoftストアで「Minecraft Launcher」を検索します。
- 該当アプリが表示されたら「入手」または「インストール」ボタンをクリック。
- インストールが完了したら、「起動」ボタンを押してMinecraftランチャーを起動します。
なお、既に他人のアカウントでMinecraftランチャーが導入されているPCでも、自分のMicrosoftアカウントでログインし直せばOKです。
ステップ3:Minecraftランチャーで自分のMicrosoftアカウントにログイン
Minecraftランチャーを起動すると、サインインを求められる画面が表示されます。ここで必ず、自分がゲームを購入しているMicrosoftアカウントを使用してください。
- 「Microsoftログイン」などのボタンをクリックして、メールアドレスおよびパスワードを入力します。
- 多要素認証(MFA)を有効にしている場合は、認証アプリやメール、SMSなどで送られてきたコードを入力し、セキュリティを確認します。
この手順を行うと、Minecraftランチャーの右下などに自分のゲーマータグ(またはユーザーネーム)が表示され、ゲームの準備が完了となります。
ランチャーのバージョンについて
PC版Minecraftには「Java Edition」と「Bedrock Edition」がありますが、現在のMinecraftランチャーは両方を一元的に管理できるようになっているため、どちらを購入していても基本的な操作に大きな違いはありません。ただし、古いランチャーを使っている場合やMod開発者が提供するカスタムランチャーなどを利用する際は、サインインの方法が異なる場合があります。その場合も、基本的にはMicrosoftアカウントを使ってログインするようになっているため、画面の指示に従って操作すれば問題なく進行できます。
トラブルシューティング:サインインできない、ゲームが起動しない場合
別のPC・別のWindowsアカウントで自分のMicrosoftアカウントを使おうとしても、場合によってはうまくサインインできなかったり、ゲームが起動しなかったりすることもあります。以下の対処法を試してみましょう。
よくある原因と対策
- メールアドレスの入力ミス
MicrosoftアカウントはメールアドレスをIDとしているため、@の前後を間違えているとログインできません。大文字・小文字はメールアドレスでは区別されませんが、余計なスペースやドットに気を付けましょう。 - パスワードの失念
久しぶりに別のPCで自分のMicrosoftアカウントを使うと、パスワードを忘れてしまいがちです。リセット方法を把握しておきましょう。Microsoftの公式サイトにアクセスして、「パスワードをお忘れの場合」のフローを進めれば再設定が可能です。 - 多要素認証がオフになっている(または情報が古い)
セキュリティ強化のためにMFAをオンにしている場合、スマホを機種変更したり、認証アプリを入れ替えたりすると、認証コードが受け取れなくなるケースがあります。その場合は、Microsoftアカウントのセキュリティ設定ページで認証手段を確認・更新しましょう。 - インターネット接続の不具合
ランチャーやMicrosoftストアはオンラインサービスと連携して動作するため、オフラインやネットワーク回線の問題があるとサインインできません。Wi-Fiの状態やLANケーブルの接続状況、VPN使用時の設定などを確認すると改善する場合があります。
クリーンな環境で再インストールする場合
どうしても動作が不安定な場合は、Minecraftランチャーをいったんアンインストールして、再度Microsoftストアからダウンロードし直す方法があります。
- Windowsの設定から「アプリと機能」を開き、Minecraftランチャーをアンインストール。
- Microsoftストアで、Minecraftランチャーを再度検索して「入手」または「インストール」を選択。
- 起動後に自分のMicrosoftアカウントでサインイン。
この再インストールで多くのトラブルが解決することがあります。
複数ユーザーの利用におけるライセンスの考え方
Minecraftは1アカウントにつき1ライセンスとなっています。つまり、購入したMicrosoftアカウント本人のみがそのライセンスを利用できます。家族全員が同時にMinecraftをプレイしたい場合、プレイヤーの人数分のライセンス(アカウント)が必要になる点には注意してください。
Xbox版やNintendo Switch版など、他プラットフォームとの違い
- Xbox版Minecraft
Xbox本体でMinecraftをプレイする場合は、Xboxアカウント(実質的にはMicrosoftアカウント)でサインインします。そのため、PC版で使用しているMicrosoftアカウントと同じものを使えば、実績や購入データを共有できますが、エディションが異なる場合は別途ライセンスが必要です。 - Nintendo Switch版やPlayStation版
これらのプラットフォームでは、各ハードのオンラインサービス(例:ニンテンドーアカウント、PlayStation Networkアカウント)と連携する形でMinecraftをプレイします。ただし、クロスプレイを利用するために、追加でMicrosoftアカウントへのログインが必要となる場合もあります。
他人のPCで自分のアカウントを使うときのセキュリティ
家族や友人のPCを一時的に借りてMinecraftをプレイする際は、ログイン後に自分のサインイン情報が残らないように気を配ることも大切です。
サインアウトの徹底
プレイを終えたら、MinecraftランチャーとMicrosoftストアの両方でサインアウトしておくのが望ましいです。もしサインインしたままにしておくと、他人があなたのMinecraftライブラリや個人情報にアクセスできる可能性が生じます。
サインアウト方法の具体例
アプリ | 操作 |
---|---|
Minecraftランチャー | 1. ランチャー画面右上(または左下)にあるユーザーネームをクリック 2. 「サインアウト」または「ログアウト」を選択 |
Microsoftストア | 1. ストア画面右上のアイコンをクリック 2. 「サインアウト」を選択 |
ブラウザのログインセッションにも注意
Microsoftアカウントはウェブブラウザからも管理が可能です。もしブラウザ上でアカウント設定やXbox公式サイト、Minecraft公式サイトにアクセスしていた場合は、ブラウザでもサインアウトしておくと安心です。
- ブラウザの右上にサインイン中のアイコンがあれば、クリックしてサインアウト
- または、ログイン後の画面から「アカウント管理」へ移動し、サインアウト
これで借りたPC上に自分のアカウント情報が残らなくなります。
複数のプレイヤーが同じPCを使うときの工夫
一台のPCに家族や友人が集まって交代でMinecraftをプレイするケースもあるでしょう。ここでは、円滑な交代やアカウント管理の工夫について紹介します。
Windowsの複数ユーザープロファイルを活用する
Windows10やWindows11では、追加でユーザーアカウントを作成し、そのアカウントごとにログインする方法があります。これにより、各ユーザーごとにデスクトップやドキュメント、アプリの設定を分けることができ、トラブルが減ります。
- メリット: 各ユーザーの設定やアプリデータが分離され、Minecraftのキャッシュなどもそれぞれのアカウントフォルダで管理されるため混乱が起きにくい。
- デメリット: ユーザーアカウントが増えすぎると、PCの管理が煩雑になる場合もある。
ランチャーのプロファイル機能を使いこなす
Minecraft Java Editionの場合、ランチャーに「プロファイル」という仕組みがあります。これは、バージョンやModパックを切り替えるための機能ですが、アカウントの切り替えも多少は楽になります。ただし、一度に複数のMicrosoftアカウントを同時にログイン状態にする機能はありません。交代でログインし直す必要がある点は押さえておきましょう。
オンラインでの協力プレイやサーバー活用
別のPCにログインするだけでなく、家庭内やインターネット越しで同時にMinecraftを楽しみたいという場合もあるでしょう。マルチプレイのやり方も押さえておけば、さらにMinecraftの世界が広がります。
Realmsや外部サーバーを活用する
- Minecraft Realms: Microsoft公式のホスティングサービスで、月額料金を払うことでいつでもアクセス可能なプライベートサーバーを利用できます。
- サードパーティのサーバー: AternosやServer.proなど、無料または有料でサーバーをホスティングしてくれるサービスを使う方法もあります。
こうしたオンライン環境であれば、別のPCや別の場所からでも同じワールドに参加できるため、家族や友人と離れていても一緒に冒険できます。
ローカルネットワークを使ったマルチプレイ
同じ家やオフィスのネットワーク(Wi-Fi、有線LAN)に繋がっている場合、Minecraftのワールドを「LANに公開」することで、同一ネットワーク内のプレイヤーが参加できる機能があります。
- Minecraft(Java Edition)でワールドを開き、「Esc」キーでポーズメニューを表示
- 「LANに公開」を選択し、ゲームモードやチートのオンオフを設定
- 「ワールドをホスト」ボタンを押して作成完了
- 他のPCからは「マルチプレイ」→「ローカルゲームを検出中…」で自動的に表示されるサーバーをクリックして参加
Bedrock Editionでも、LAN接続されたデバイス間でマルチプレイが可能なので、家族や友人が家の中で各自のPCやタブレット、スマホから同じワールドを楽しめます。
より快適にMinecraftを楽しむためのヒント
最後に、別のアカウントでMinecraftをプレイするときに押さえておくと便利なテクニックや、ゲームのパフォーマンス向上に関するアドバイスをいくつか紹介します。
グラフィックスやキーバインドの設定を保存する
Minecraftはアカウントによりスキンやマーケットプレイスでの購入データを管理しますが、ゲーム内のグラフィックス設定や操作設定(キー割り当て)はPCごとに保存される場合があります。PCを借りるたびに設定をやり直すのが面倒なときは、設定ファイルをバックアップしておくと便利です。
- 設定ファイルの場所(例:Java Edition): Windowsでは「C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming.minecraft\options.txt」などに保存されています。
- 設定を持ち運ぶ方法: USBメモリやクラウドストレージにコピーしておき、借りたPCで上書きすることで、好みの設定をすぐに復元できます。
Modやリソースパックを活用する場合の注意点
Minecraft Java EditionではMod(改造データ)を入れたり、リソースパック(テクスチャや音声を変更するデータ)を導入して楽しむ方も多いでしょう。しかし、借りているPC環境ではそれらのファイルが入っていない場合、正しく動作しないことがあります。
- ForgeなどのModローダーがインストール済みか確認
- 別途導入が必要なModやリソースパックがないか確認
- バージョンの整合性を保つ
これらを行うと、プレイ環境が格段に快適になります。ただし、借りているPCの持ち主に無断でModをインストールするのは避け、必ず許可をもらいましょう。
まとめ:アカウント管理のポイントを押さえて快適にMinecraftを楽しもう
- WindowsアカウントとMinecraftアカウントは別物
Windowsにサインインしているアカウントとは異なるMicrosoftアカウントであっても、MinecraftランチャーやMicrosoftストアで自分のアカウントを使用すればプレイ可能です。 - Microsoftストアとランチャーで正しくサインインするのがカギ
ゲームを買うときも、プレイするときも、必ずあなたのMicrosoftアカウントでサインインしてください。 - 他人のPCを借りるときはセキュリティに要注意
プレイ後はサインアウトを徹底し、ログイン情報が残らないようにしておきましょう。 - 家族や友人で同時プレイしたい場合はライセンスに注意
1アカウントにつき1ライセンスなので、一緒に遊ぶ人数分だけMinecraftを用意する必要があります。 - マルチプレイや設定の移行でさらに快適に
LANやオンラインサーバーを活用することで、同一ワールドを共有しながら離れた場所でもゲームを楽しめます。また、設定ファイルのバックアップやModの管理もポイントです。
以上の点を押さえておけば、家族や友人のPCを借りる場合でも、ストレスなくMinecraftを遊び尽くせるはずです。新たなアドベンチャーや建築プロジェクトを思いきり楽しんでくださいね。
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