インストールの手順に戸惑うと、せっかくのフライト体験への期待が半減してしまいますよね。Microsoft Flight Simulator 2020は世界中の景色と飛行機の挙動をリアルに再現してくれる人気ソフトですが、DVD版からのインストール時にエラーが続くと心が折れそうになることもあります。ここでは、ダウンロード版での導入方法からコードの引き換え手順、さらにインストール時によくあるトラブルの対処法などを詳しく解説していきます。最後まで読んで、快適なフライトの準備を整えましょう。
なぜダウンロード版インストールがおすすめなのか
パッケージ版のDVDを手にしていると、「所有物」としての実感もあり愛着が湧きます。しかし、DVDを使ったインストール中にエラーが多発する場合や、ディスクの劣化が疑われるときにはダウンロード版の利用を検討するのが得策です。
ディスクエラーのリスク
ディスク媒体は扱い方や保管状況によって傷がついたり経年劣化で読み取りエラーを起こしたりします。Flight Simulator 2020は多くのデータを必要とするため、少しでも読み取り不良があるとセットアップが中断されるリスクが高まります。
DVDの冗長性チェックエラー
インストール中のエラー表示として「冗長性チェックエラー(Cyclic Redundancy Check)」が出る場合があります。これはデータの整合性を検証する仕組みでエラーが発生したことを意味します。ディスクの表面の傷や汚れ、データの破損などが原因となることが多く、このエラーが連発するとインストール作業がスムーズに進みません。
アップデートによるデータ量の増大
Microsoft Flight Simulator 2020は発売直後から大規模なアップデートが頻繁に行われています。DVD版を使って一度インストールしたとしても、結局は最新アップデートを数十GB単位でダウンロードする必要があるケースも少なくありません。最初からダウンロード版を利用すれば、新規インストール時に必要なデータを一気に落としてくれるため、追加ダウンロードを後から大量に行う手間を軽減できます。
40周年記念エディションへのアップグレードについて
Flight Simulator 2020をすでに持っている人は、追加料金なしで40周年記念エディションにアップグレードが可能です。新たな飛行機やヘリコプター、歴史的な飛行機の復刻モデルなどが追加され、より一層の臨場感を味わえます。
無料アップグレードのメリット
無料でありながら、機体や空港、ミッションなどが大幅に充実するのは魅力的です。特にヘリコプターの操縦は固定翼機とは異なる操作感を楽しめるため、多くのユーザーから好評を得ています。アップグレードによって得られる新たなコンテンツを活用すれば、単に地上を眺めるだけでなく、低高度での精密な機体コントロールにも挑戦することができます。
アカウントの確認
このアップグレードを受けるには、初回購入時に使ったMicrosoftアカウントでサインインすることが重要です。もし、複数のMicrosoftアカウントを所持している場合は、どのアカウントでFlight Simulator 2020を購入したか把握しておきましょう。
コードの引き換え方法
パッケージ版を購入している場合、箱の中に紙製のカードや説明書に印字された「プロダクトコード(キー)」が封入されています。このコードを使えば、Microsoft StoreやXboxアプリなどでダウンロード版としてライブラリに登録可能です。
コード登録手順の基本
- PCでMicrosoft StoreもしくはXboxアプリを起動する
- 右上やメニューからサインイン画面を開き、購入時に使用したMicrosoftアカウントでログイン
- アカウントメニュー内の「コードを引き換える(Reedem a code)」を選択
- パッケージに記載されているプロダクトコードを入力し、ライブラリに追加
- 登録が完了すると、Microsoft Flight Simulatorがライブラリに表示されるので、そこからインストールを開始
地域と言語設定の確認
- ストアから飛んだリンク先が日本語ではない場合や、コード入力画面でエラーが出る場合は地域と言語設定を確認します。
- Microsoft Storeページの下部にある地域設定、あるいはWindowsの「設定」→「時刻と言語」→「言語と地域」で日本を選択しておくとトラブルが減ることがあります。
ダウンロードインストールの手順
ダウンロード版を利用する最大の利点は、大容量のファイルをネット経由で一括して入手できる点です。DVDによる物理的なエラーに悩むこともなく、断続的にダウンロードが途切れても再開が容易です。
Microsoft Storeを使ったインストール
- 「Microsoft Store」を起動し、同じMicrosoftアカウントでサインイン
- 画面右上のメニューボタンから「ライブラリ」や「所有リスト」を選ぶ
- 「Microsoft Flight Simulator」が表示されているはずなので、クリックして詳細画面へ
- 「インストール」ボタンを押してダウンロードを開始
- ダウンロード完了後、案内に従って初回起動を行うと、機内のシートに座った気分で旅が始まります
Xboxアプリを使ったインストール
- Windows 10/11では「Xboxアプリ」が標準インストールされている場合があります。
- Xboxアプリでも同様にコードの登録からダウンロード開始までの流れはほぼ同じです。
- Microsoft Storeよりもインターフェイスがゲームに特化しているため、ゲームの最新情報や関連コンテンツを探しやすい利点があります。
ゲーム初回起動時の追加ダウンロード
Flight Simulator 2020はメインプログラムをダウンロード後、初回起動時にさらに大量のデータ(地形や機体、空港データなど)を自動的にダウンロードする仕組みを採用しています。この工程が長いと数時間かかるケースもあるため、回線の速度と安定性を確認しておきましょう。
追加パッケージの管理
- ゲーム内の「マーケットプレイス」や「コンテンツマネージャー」から、高解像度エリアや機体スキン、特別な空港シーナリーを選んでインストールできます。
- 欲しいアドオンを選んでダウンロードを行うだけで、より精密な風景や特別な航空機を楽しむことが可能です。
システム要件の確認
高品質なグラフィックスでのフライトを楽しむには、ある程度のPCスペックが必要です。以下はMicrosoft Flight Simulator 2020の一般的なシステム要件の一例です。
項目 | 最低要件 | 推奨要件 |
---|---|---|
OS | Windows 10 (v.1909 以上) | Windows 10 (v.1909 以上) または Windows 11 |
CPU | Intel i5-4460 or AMD Ryzen 3 1200 | Intel i5-8400 or AMD Ryzen 5 1500X |
メモリ | 8 GB RAM | 16 GB RAM |
グラフィック | NVIDIA GTX 770 or AMD Radeon RX 570 | NVIDIA GTX 970 or AMD Radeon RX 590 |
ストレージ | 150 GB以上の空き容量 (HDDも可) | 150 GB以上の空き容量(SSD推奨) |
ネット回線速度 | 5 Mbps | 20 Mbps以上 |
もし推奨要件を満たさなくても、グラフィック設定やレンダリング解像度を調整することでプレイは可能です。ただし、快適に遊ぶためにはグラフィックカードやメモリなどのスペックを上げるのが理想と言えます。
インストール時のトラブルシューティング
ダウンロード版を使っていても、回線やセキュリティソフトの設定次第ではエラーが出ることがあります。ここでは代表的な問題と対策を紹介します。
ダウンロードが途中で止まる
- ウイルス対策ソフトやファイアウォールが原因で通信がブロックされる場合があります。一時的にセキュリティソフトを停止して、ダウンロードが正常に進むか確認してみましょう。
- VPNやプロキシを使用している場合は、通信ルートが複雑になりパケットロスが発生しやすいです。可能であればVPNをオフにして直接接続します。
- Windowsの「ネットワークのリセット」を試すことで、一時的なネットワークの不調が解消されることもあります。
インストールフォルダの設定エラー
ダウンロード版をインストールする際、保存先フォルダのパスに日本語を含むとエラーを起こす場合がまれにあります。これはアプリ側の不具合やフォルダのアクセス権限が原因のこともあるため、英数字のみのパスを指定すると良いでしょう。
PowerShellを使ったディスク領域の確認例
以下のスクリプトをPowerShellで実行すると、ディスクドライブの空き容量をGB単位で一覧表示できます。ダウンロード前に十分な空き領域があるか確認するのに便利です。
Get-PSDrive -PSProvider FileSystem |
Select-Object Name, @{Name='Free(GB)';Expression={$_.Free/1GB -as [int]}}, @{Name='Total(GB)';Expression={$_.Used/1GB + $_.Free/1GB -as [int]}} |
Format-Table
実行結果から空き領域(Free(GB))が150GB以上を確保できるドライブがあるかをチェックし、そこにインストール先フォルダを設定するとエラーが減るでしょう。
アップデートファイル破損エラー
Flight Simulator 2020は頻繁にアップデートがありますが、ダウンロードが途中で途切れるとファイルが破損してうまく起動できないケースがあります。この場合、以下を試してみてください。
- 一度ゲームを終了し、XboxアプリまたはMicrosoft Storeで「更新のチェック」を行う
- Windowsのアップデートも同時に適用しておく(システム環境が最新版であるほうが問題が起きにくい)
- ルーターの再起動やLANケーブルの抜き差しなどでネットワークをリセットする
DVD版での継続インストールは可能か
DVD版をあきらめずにインストールを続けたい場合、エラー発生時に一度インストールをキャンセルし、再度セットアップを実行した後にXboxアプリやMicrosoft Storeからの更新を並行して行う手もあります。ただし、数十GB~数百GBにおよぶアップデートを別途ダウンロードする手間が大きく、途中で再びエラーが発生するリスクを考慮すると、ダウンロード版に切り替えたほうが総合的にスムーズです。
ディスクからのインストールを成功させるコツ
- ドライブ内のレンズクリーナーで光学ドライブの読み取り性能を改善する
- DVDの表面を専用クリーナーで優しく拭いて傷や汚れを取り除く
- エラースキップ機能のあるコピーソフトでディスク内容をイメージ化してからインストールを試みる(ただし、著作権や利用規約に抵触しない範囲で)
これらを試してみても、複数回エラーに遭遇するようであれば早めにダウンロード版への乗り換えを検討すると安心です。
インストール後の楽しみ方
ダウンロードインストールを無事に終えたら、いよいよ仮想の空に飛び立つ準備です。Flight Simulator 2020を最大限に楽しむためのヒントをいくつか紹介します。
初期設定で押さえておきたいポイント
- コントロールのプリセット:キーボードやマウス操作の他に、ゲームパッドやジョイスティック、専用のフライトヨークを使う場合はコントロール設定を最適化しておきましょう。
- グラフィック設定:プレイするPC環境に応じて「Low」「Medium」「High」「Ultra」などのプリセットを切り替え、快適さと画質を両立できるバランスを探ります。
- アシスト機能:離陸や着陸などが初心者には難しい場合、「アシスト機能」を有効にすると自動で誘導してくれるので、まずは操作になれることに集中できます。
コミュニティとの連携
Flight Simulator 2020には世界中のユーザーが参加するオンライン環境があります。チャットやボイス通信ができるコミュニティで情報交換をすれば、より深い飛行の知識を得ることができます。
公式マーケットプレイスの活用
ゲーム内の「マーケットプレイス」には、有料・無料問わず豊富な拡張コンテンツが揃っています。高精度のジェット機から地方空港、さらには気象エンジンのアドオンまで、さまざまな拡張が公開されています。地元の空港が収録されていなかったり、細部が簡易化されていたりする場合は、こうしたアドオンを追加するだけで一気にリアリティが高まるでしょう。
まとめ
Microsoft Flight Simulator 2020を円滑にプレイするために、ダウンロード版の導入は非常に有効な手段です。ディスクの読み取りエラーを回避できるだけでなく、大規模なアップデートを一気に適用できるため、最新の状態を手間なく維持できます。すでにパッケージ版を持っている人でも、プロダクトコードの引き換えを行えば追加料金なしでデジタルライブラリに追加可能です。
また、40周年記念エディションへのアップグレードでは新しい機体やヘリコプターなどの要素が追加され、さらに魅力的な空の旅が待っています。最初のインストールやアップデートでつまずくことがあっても、回線環境やセキュリティ設定を見直して再挑戦すれば、大抵は解決できるはずです。せっかくのフライトシミュレーターですから、思う存分リアルな航空世界を楽しんでください。あなたのフライト体験が素晴らしい旅の始まりとなることを願っています。
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