外付けSSDで容量不足解消!Xbox Series Xのゲーム保存・起動ガイド

Xbox Series Xの内蔵ストレージは非常に高速で快適なゲーム体験を提供してくれます。しかし、本体にインストールできる容量には限りがあるため、大容量の外付けSSDを活用してゲームを保存・プレイしたいと考える方は多いでしょう。ここでは、外付けSSDをXbox Series Xに接続してゲームを保存・管理する方法や、実際にプレイする際の注意点・トラブルシューティングについて詳しく解説していきます。

Xbox Series Xで外付けSSDを使うときの基本

Xbox Series Xは公式の拡張ストレージカード(SeagateやWestern Digitalなどが提供する専用NVMeストレージ)に加えて、USB接続の外付けドライブにも対応しています。ただし、すべてのゲームが外付けSSDから直ちに起動できるわけではなく、世代によって対応状況が異なる点に留意が必要です。

新世代向けタイトルと後方互換タイトルの違い

Xbox Series X|Sの世代向けに最適化された最新タイトル(“Optimized for Series X|S”が明記されているもの)は、高速なSSDに最適化されている関係上、基本的には以下のいずれかにしかインストール・起動できません。

  • 本体に内蔵されているNVMeストレージ
  • 公式拡張ストレージカード(Seagate製やWD製などの公認NVMeカード)

一方、Xbox OneやXbox 360、初代Xbox向けの後方互換タイトルについては、USB 3.0以上対応の外付けHDDや外付けSSDにインストールして直接起動することが認められています。つまり、外付けSSDを使っても新世代最適化ゲームを直接プレイできるわけではない点が大きな違いです。

「保存だけ」は可能だが「プレイ」は制限あり

最新ゲームであっても「保存」自体は外付けSSDへ行うことができます。あらかじめダウンロードしたデータを外付けSSD側に置いておき、プレイしたいときに本体内蔵ストレージや公式拡張ストレージカードに移動させる、といった使い方が一般的です。ダウンロード済みゲームを移動する時間はかかるものの、再ダウンロードするよりもはるかに早いので、大容量の外付けSSDがあるとストレージのやりくりが容易になります。

外付けSSDをゲーム保存用に認識させる準備

単純にUSBケーブルを使って外付けSSDをXbox Series Xに接続するだけでは、うまく「ゲーム&アプリ用ストレージ」として認識されない場合があります。ここからは外付けSSDをゲーム保存用に使うための準備・フォーマット手順を見ていきましょう。

外付けSSDの接続インターフェース

Xbox Series Xで利用する外付けSSDは、USB 3.0(USB 3.1/3.2含む)以上である必要があります。USBポート自体は下位互換があるのでUSB 2.0のケーブルでも「メディアストレージ」として認識こそしますが、ゲームデータを取り扱う速度要件を満たせないことが多く、最適なパフォーマンスが得られません。
以下は一般的なUSB規格と理論値の転送速度の目安です。実測値は環境によって異なるため、あくまで参考値としてください。

規格最大転送速度 (理論値)
USB 2.0480 Mbps
USB 3.0/3.1 Gen1/3.2 Gen15 Gbps
USB 3.1 Gen2/3.2 Gen210 Gbps
USB 3.2 Gen2x220 Gbps

USB 3.0や3.1 Gen1の場合、5Gbpsが上限になるため、外付けSSDの製品スペックによっては最大速度に到達できない可能性があります。それでも、Xbox One世代のゲームをプレイするには十分なケースが多いです。

ケーブル選びのポイント

外付けSSDを購入すると付属のUSBケーブルが同梱されていることが多いですが、稀にUSB 2.0相当のケーブルが付いている、あるいは別のケーブルに差し替えた際に転送速度が下がってしまうケースが見られます。ケーブルの仕様を確認し、必ずUSB 3.0以上(3.1 Gen1/3.2 Gen1以上)に対応したものを使用しましょう。コネクタ部分のプラスチックが青色やオレンジ色(製品による)になっていればUSB 3.x規格の証である場合が多いですが、メーカーによって色分けルールが異なるのでスペックシートを見ると確実です。

フォーマット方式:exFAT・NTFSなど

Xbox Series Xは外付けデバイスを接続したとき、「メディアストレージとして使うか」「ゲーム&アプリ用ストレージとして使うか」を選ぶ場面が表示されることがあります。もし「ゲーム&アプリ用ストレージ」として初期化する選択肢が出る場合は、Xboxの指示に従うのが最も簡単です。
一方、その画面が出ずにメディアストレージとしてしか認識されないときは、Windows PCなどで事前にフォーマットを行うと改善される場合があります。標準的には次のファイルシステムを利用します。

  • exFAT … Xbox One世代以降の本体でメディアストレージとして幅広く認識しやすい
  • NTFS … Windowsとの互換性が高い。Xboxの「アプリ&ゲーム用」に認識される場合もある

ただし、環境によってはNTFSだと認識しなかったり、Xbox内蔵のフォーマット機能を使わないとうまく動作しないケースもあります。万一うまく認識されない場合は下記の流れを試してください。

  1. PCで対象のSSDをexFATまたはNTFSでフォーマット
  2. Xbox Series Xに接続
  3. Xboxの「設定」→「システム」→「ストレージ」を開く
  4. 該当のSSDが表示されたら「ゲーム&アプリ用」として再フォーマットが可能か確認

フォーマットの種類を変えたり、Xbox側のフォーマットを実行したりすることで解決できるケースが多いです。

外付けSSDを使ってゲームをプレイする実際の手順

ここからは具体的に、外付けSSDをXbox Series Xで運用するときのフローを解説します。特に後方互換のXbox Oneゲームなどをプレイする場合に役立つはずです。

Xbox One世代のゲームを外付けSSDから起動

  1. Xboxのホーム画面で「マイコレクション」や「ストア」から該当タイトルをインストールする際、保存先として外付けSSDを指定。
  2. インストールが完了したら、SSDをつなぎっぱなしにした状態でゲームを起動。
  3. 正常に起動できれば、そのままプレイ可能。ロード時間については、内蔵ストレージにインストールした場合と比べると若干遅い場合もありますが、高速な外付けSSDであれば快適に遊べることが多いです。

新世代最適化タイトルは本体または拡張カードへ移動

  1. 新世代向けに最適化されたタイトルは、原則として外付けSSDから直接起動できません。ただしデータの「保管場所」として利用することはできます。
  2. 外付けSSDに保存してある新世代タイトルをプレイしたいときは、Xbox Series Xの内蔵ストレージまたは公式拡張ストレージカードへデータを移動。
  3. データ移動完了後にゲームを起動すれば、新世代ゲームの高速ロードやQuick Resume機能がフルに活用できます。

ゲームデータの移動方法

Xboxのストレージ設定画面で対象ゲームを選択し、「移動もしくはコピー」を選んで移動先ストレージを選択します。複数のゲームをまとめて選んで移動することも可能です。ダウンロードに比べれば高速とはいえ、ゲームによっては数十GB~100GB単位の大容量データとなるため、移動に時間がかかります。
しかし、「必要なときだけ内蔵ストレージへ移動すればよい」という運用を行えば、内蔵ストレージの空き容量が少なくても多くのタイトルを保持できるメリットがあります。

実際の速度・パフォーマンスについての考察

外付けSSDであれば内部がSSDである分、従来のHDDと比べてランダムアクセスやシーケンシャルアクセスの速度がはるかに優れていることが多いです。具体的な転送速度は製品によってピンキリですが、下記のような例があります。

製品例公称速度 (読み込み)公称速度 (書き込み)備考
Crucial X6 (4TB)最大800MB/sほど最大800MB/sほどUSB 3.2 Gen2には非対応
Samsung T7最大1,050MB/s最大1,000MB/sUSB 3.2 Gen2対応
SanDisk Extreme SSD最大1,050MB/s最大1,000MB/sUSB 3.2 Gen2対応

大半の外付けSSDは、USB 3.1 Gen2や3.2 Gen2で最大1,000MB/s前後の読み込み速度に到達することが多いですが、Xbox内蔵NVMe SSDや公式拡張ストレージカードは約2,400MB/s~それ以上の性能があると言われています。そのため、ロードの体感速度はやや劣るケースもありますが、後方互換ゲームであれば十分高速です。

実際のロード速度の違い

以下のようなイメージで体感差があります。これはあくまで参考例で、ゲームタイトルやSSD性能によって差が大きく変わる点に注意してください。

  • 内蔵NVMeストレージ: ロード時間が最短。例えば起動に10秒かかるゲームがあれば、同じ10秒程度かそれ以下でロードされる
  • 外付けSSD (USB 3.2 Gen2対応, 1,000MB/s前後): 同じゲームでロードが15~20秒程度になる場合もある
  • 外付けHDD (USB 3.0, 5400rpmなど): 20~30秒、それ以上かかる可能性もある

ただし、Xbox One世代のゲームや、CPU負荷が高くロード時間が長いタイトルでは、外付けSSDに入れるだけでも大幅にロード時間が改善するという報告も多々あります。

トラブルシューティングと注意点

外付けSSDを「ゲーム用」にフォーマットしたにもかかわらず、Xbox Series Xがうまく認識しないことがあります。そんなときに試してみたいポイントをまとめました。

SSDやケーブルの規格を再確認

一番初歩的なチェックとして、外付けSSD自体がUSB 3.xに対応しているか、そしてケーブルもUSB 3.x対応かを必ず確認しましょう。外付けSSDの仕様書に「USB 2.0と互換性あり」と記載がある場合でも、実際には2.0ケーブルを使うと速度が制限され、Xboxが正しく「ゲーム&アプリ用ストレージ」と認識しないことがあります。
特に、USB 3.2 Gen2以上のSSDを利用しているのに、ケーブル側がUSB 2.0だったり、傷や断線気味でデータ転送エラーが出やすい場合も少なくありません。ケーブルを変えるだけであっさり解決することもあるため、予備ケーブルを持っているなら試してみましょう。

一度PCで再フォーマットする

Xbox Series Xのフォーマット操作で失敗する場合、Windows PCやMacなど別の環境でexFATもしくはNTFSにフォーマットしてから再度Xboxに接続すると改善されることがあります。NTFSで認識しない場合はexFATに切り替え、逆にexFATで認識しない場合はNTFSにしてみる、という試行錯誤が有効です。
フォーマットする際はデータが消去されるため、もしSSD内に保存していたデータがあれば事前にバックアップを取っておくことを忘れないでください。

Xbox本体側のストレージ設定を見直す

Xbox Series Xの「設定」→「システム」→「ストレージ」画面で外付けデバイスがどのように認識されているかをチェックしましょう。「メディアストレージ」または「メディア用デバイス」と表示されている場合、ゲームのインストール先に指定できない場合があります。「(デバイス名)- ゲーム&アプリ用」と表示されるようになれば、ゲームを直接インストールできるはずです。
もし誤ってメディア用ストレージとしてフォーマットしてしまった場合でも、ストレージのオプションから「フォーマットし直す」操作ができる場合があるので探してみてください。

USBポートを変えてみる

Xbox Series XのUSBポートは背面に2つ、前面に1つある合計3つです。ポートによって給電状態や認識性能に差がでることは少ないとされていますが、まれに背面ポートだと安定しない、または前面ポートだとスリープ時の挙動が変わるなど、環境により差異が発生することもあるようです。別のポートで試してみると改善するケースもあるため、同じポートでうまくいかない場合はポートを変えてみてください。

外付けSSD活用のメリット・デメリット

外付けSSDをXbox Series Xに接続して利用するメリットとデメリットを整理します。

メリット

  • 大容量ストレージを低コストで追加できる: 公式拡張ストレージカードと比較すると、GB単価が安価な製品が多く、複数TBを手軽に増設できる
  • 後方互換ゲームを直接プレイ可能: Xbox One世代までのタイトルであれば外付けSSDから起動できるため、内蔵ストレージの負担を減らせる
  • 必要に応じてデータを移動できる: 最新タイトルの保存先として使い、プレイするときだけ内蔵ストレージへ移動するといった運用がしやすい

デメリット

  • 新世代ゲームを外付けSSDからは直接起動できない: Xbox Series X|Sに最適化されたタイトルは原則本体内蔵や公式拡張ストレージが必要
  • 速度面での制限: 外付けSSDは公式拡張カードや内蔵SSDに比べてパフォーマンスが劣る場合が多い
  • ケーブルやポートのトラブル: 規格やケーブルの相性問題で、Xbox側が認識しない、速度が出ないなどのリスクがある

ちょっとした裏ワザや活用法

外付けSSDを有効に使うためのTipsをいくつか紹介します。

ゲームライブラリの一時置き場に

新世代タイトルであっても外付けSSDにダウンロード・インストールをしておけば、本体の容量を圧迫しなくて済みます。プレイするときはデータ移動が必要になるものの、ほとんどのゲームは数十分もあれば転送が完了します。頻繁にプレイしないタイトルを一括保管しておくと便利です。

公式にサポートされていない起動方法の噂

一部のユーザーからは「高性能外付けSSD+USB 3.2 Gen2ケーブルを使ったら、Xbox Series X|S最適化ゲームを直接プレイできた」といった報告があるようです。しかし、これはMicrosoftが公式にサポートしているわけではありません。将来的なアップデートで動作しなくなる可能性もあるため、確実性を求めるならあくまでも公式拡張ストレージカードや本体内蔵へのインストールが推奨されます。

もし自己責任で試す場合

どうしても試してみたい場合は、自己責任で外付けSSDにXbox Series X向けに最適化されたタイトルを移動してみる方法があります。運よく起動できても、動作が保証されていないため、不具合やパフォーマンス低下が起きる可能性は十分に考えられます。大切なセーブデータなどを損失しないよう、こまめにクラウドセーブやバックアップを活用しましょう。

まとめ

Xbox Series Xに外付けSSDを接続することで、後方互換タイトルを直接プレイしたり、新世代ゲームのデータ保管場所として活用したりといったメリットがあります。新世代タイトルを外付けから直接起動することは原則不可ですが、大容量SSDを追加することで内蔵ストレージの残容量を気にしすぎずにゲームを楽しむことが可能です。
USBケーブルの規格やSSDのフォーマット方式、Xbox側の設定をきちんと整えれば、簡単に外付けSSDを認識させることができます。速度面や互換性をしっかりと把握しながら、自分のゲームライフスタイルに合ったストレージ運用を見つけてください。
これからXbox Series Xをより充実させたいと考えている方は、外付けSSDの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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