Go言語で学ぶインターフェース型の動的型チェックとキャスト処理の実践解説

Go言語は、シンプルかつ効率的なプログラミングが可能な言語として広く採用されています。その中でも、インターフェース型は、柔軟な設計を支える重要な機能です。しかし、インターフェース型を使用する際には、その動的な型チェックやキャスト処理の仕組みを正しく理解しておく必要があります。本記事では、Go言語におけるインターフェース型の基本概念から、実践的な動的型チェックやキャスト処理の方法までを詳細に解説します。これにより、効率的かつ堅牢なGoプログラムを構築するためのスキルを習得できるでしょう。

目次
  1. Goのインターフェース型とは
    1. インターフェース型の構造
    2. インターフェース型の利点
    3. 空のインターフェース
  2. 型アサーションの仕組み
    1. 型アサーションの基本
    2. 型アサーションの失敗時の挙動
    3. 型アサーションの実践的な用途
    4. 注意点
  3. 型スイッチの活用法
    1. 型スイッチの基本構文
    2. 型スイッチの動作例
    3. 型スイッチの応用例
    4. 型スイッチを使う際の注意点
  4. 型チェックで避けたいエラー
    1. よくある型チェックエラー
    2. 型チェックエラーの回避ポイント
  5. 実用的なキャスト処理
    1. キャスト処理の基本
    2. 例:安全なキャスト処理
    3. 高度なキャスト処理の応用
    4. キャスト処理のベストプラクティス
    5. キャスト処理を用いた応用例
  6. インターフェース型の応用例
    1. 応用例1:カスタムロガーの設計
    2. 応用例2:データ処理パイプライン
    3. 応用例3:HTTPハンドラーの汎用化
    4. インターフェース型を使用するメリット
  7. ベストプラクティス
    1. 小さなインターフェースを設計する
    2. 具象型ではなくインターフェースを依存にする
    3. インターフェースのモック化を活用する
    4. 空のインターフェースを必要最小限に留める
    5. 適切な命名を行う
    6. ベストプラクティスを守る効果
  8. 演習問題で理解を深める
    1. 課題1:カスタム型アサーション
    2. 課題2:インターフェース型を用いた汎用関数
    3. 課題3:型スイッチの応用
    4. 課題4:動的型チェックを伴うJSONパース
    5. 課題5:インターフェースを用いた単体テスト
    6. 学習効果
  9. まとめ

Goのインターフェース型とは


Go言語のインターフェース型は、型が特定のメソッドを実装していることを保証するための仕組みです。インターフェース型は、動的に異なる型を扱える柔軟性を提供する一方、厳密な型の管理が求められるシステムにも適応できる特性を持っています。

インターフェース型の構造


インターフェース型は、定義されたメソッドの集合を含む型です。以下はその基本的な定義例です:

type Shape interface {
    Area() float64
    Perimeter() float64
}

この例では、Shapeインターフェースを実装する型は、AreaPerimeterの両方のメソッドを持つ必要があります。

インターフェース型の利点


インターフェース型を活用することで、次のような利点があります:

  1. 多態性の実現:異なる型でも共通のインターフェースを通じて同じ操作が可能になります。
  2. 抽象化:具体的な実装に依存せず、コードの柔軟性が向上します。
  3. コードの再利用性:インターフェースを基盤にした汎用的な処理が可能になります。

空のインターフェース


Goでは、すべての型を受け入れる特殊なインターフェースとしてinterface{}が用意されています。空のインターフェースは、以下のようにどの型とも互換性を持ちます:

func PrintValue(v interface{}) {
    fmt.Println(v)
}

このような汎用的な設計は便利ですが、型の安全性が失われる可能性があるため、適切な型チェックが重要です。

インターフェース型を正しく理解することで、Go言語の設計力を一段階引き上げることができます。

型アサーションの仕組み


型アサーション(type assertion)は、Go言語でインターフェース型の値が特定の型を持つかどうかを確認するための機能です。この仕組みを使うことで、動的な型チェックが可能になります。

型アサーションの基本


型アサーションは、インターフェース型の値を基となる具体的な型にキャストします。以下のような構文で使用します:

value, ok := interfaceValue.(ConcreteType)
  • value:キャストされた値を保持します。
  • ok:キャストが成功した場合にtrue、失敗した場合にfalseを返します。

例:型アサーションの基本的な使用法

var i interface{} = "Hello, Go!"

str, ok := i.(string)
if ok {
    fmt.Println("The value is a string:", str)
} else {
    fmt.Println("The value is not a string")
}

この例では、istring型であるかどうかを確認し、成功した場合のみ文字列として扱います。

型アサーションの失敗時の挙動


型アサーションにおいてokを省略すると、キャストが失敗した場合にパニックが発生します。以下はその例です:

var i interface{} = 42

str := i.(string) // パニックが発生

このような場合には、必ずokを使用することでエラーを安全に処理できます。

型アサーションの実践的な用途


型アサーションは、動的型の値を正確に扱う場面で特に有効です。たとえば、JSONデータの解析後に値を具体的な型に変換する際に使用します:

var data interface{} = map[string]interface{}{
    "name": "Alice",
    "age":  25,
}

name, ok := data.(map[string]interface{})["name"].(string)
if ok {
    fmt.Println("Name:", name)
} else {
    fmt.Println("Name is not a string")
}

注意点


型アサーションを使用する際には以下に留意する必要があります:

  1. 事前チェックokを利用して型変換の失敗を防ぐ。
  2. 正確な型情報:インターフェース型の値が何を保持しているかを理解しておく。

型アサーションを適切に使いこなすことで、Goプログラムの安全性と柔軟性を向上させることが可能です。

型スイッチの活用法


型スイッチ(type switch)は、Go言語でインターフェース型が保持している具体的な型を判別し、異なる処理を行うための強力な機能です。複数の型に対応する場合や、動的な型チェックを効率的に行いたい場合に非常に有用です。

型スイッチの基本構文


型スイッチは以下のような構文で記述します:

switch v := interfaceValue.(type) {
case int:
    fmt.Println("The value is an int:", v)
case string:
    fmt.Println("The value is a string:", v)
case bool:
    fmt.Println("The value is a bool:", v)
default:
    fmt.Println("Unknown type")
}
  • interfaceValue.(type):型スイッチの条件部に使用され、値の型を判別します。
  • v:型が判別された場合に、その値が格納されます。

型スイッチの動作例

以下は、さまざまな型に対応する型スイッチの例です:

func printType(value interface{}) {
    switch v := value.(type) {
    case int:
        fmt.Println("This is an integer:", v)
    case float64:
        fmt.Println("This is a float64:", v)
    case string:
        fmt.Println("This is a string:", v)
    default:
        fmt.Println("Unknown type:", v)
    }
}

func main() {
    printType(42)
    printType(3.14)
    printType("Go language")
    printType(true)
}

実行結果:

This is an integer: 42
This is a float64: 3.14
This is a string: Go language
Unknown type: true

型スイッチの応用例


型スイッチは、汎用的なインターフェースを受け取る関数内で動作を分岐させる際に役立ちます。たとえば、ログ出力やエラーハンドリングなどに応用できます。

例:異なる型の値を処理するロギング機能

func logValue(value interface{}) {
    switch v := value.(type) {
    case int:
        fmt.Printf("Integer logged: %d\n", v)
    case string:
        fmt.Printf("String logged: %s\n", v)
    case error:
        fmt.Printf("Error logged: %s\n", v.Error())
    default:
        fmt.Printf("Unhandled type logged: %v\n", v)
    }
}

func main() {
    logValue(100)
    logValue("Sample log")
    logValue(fmt.Errorf("An error occurred"))
}

型スイッチを使う際の注意点

  1. すべての型に対応する必要はないdefaultケースを活用して未定義の型にも対応可能です。
  2. 可読性を意識:複雑な型スイッチは可読性を損なうため、適切に分割することが重要です。
  3. 適切な用途で使用:型スイッチは型が多様な状況で有用ですが、過剰な使用は設計を複雑化させる可能性があります。

型スイッチを正しく使用することで、Goプログラムは動的な型判別に柔軟に対応できるようになります。

型チェックで避けたいエラー


インターフェース型を用いた動的型チェックは、柔軟性をもたらす一方で、予期しないエラーを引き起こす可能性があります。これらのエラーを理解し、適切に回避することが、堅牢なGoプログラムを構築するために重要です。

よくある型チェックエラー

1. 型アサーション失敗によるパニック


型アサーションでokを使用せず、失敗した場合にプログラムがパニックを引き起こします。以下はその例です:

func main() {
    var value interface{} = 42

    // 型アサーションに失敗しパニックが発生
    str := value.(string) 
    fmt.Println(str)
}

実行結果:

panic: interface conversion: interface {} is int, not string

対策:常にokを使ってエラーを防ぎます。

str, ok := value.(string)
if ok {
    fmt.Println("The value is a string:", str)
} else {
    fmt.Println("The value is not a string")
}

2. 空のインターフェース型への誤解


空のインターフェース型interface{}は、どの型の値も保持できますが、それを再利用する際に具体的な型を確認せずに操作しようとするとエラーになります。

func printLength(value interface{}) {
    fmt.Println(len(value)) // エラー:valueの型が明確でない
}

対策:型チェックを行い、明確な型にキャストする必要があります。

func printLength(value interface{}) {
    if str, ok := value.(string); ok {
        fmt.Println(len(str))
    } else {
        fmt.Println("The value is not a string")
    }
}

3. 型スイッチの漏れ


型スイッチで想定されるすべての型をカバーしない場合、予期しない値が渡されるとエラーが発生します。

func process(value interface{}) {
    switch v := value.(type) {
    case int:
        fmt.Println("Integer:", v)
    case string:
        fmt.Println("String:", v)
    }
    // 他の型が渡された場合に未対応エラーが発生する可能性
}

対策:必ずdefaultケースを追加して未知の型にも対応します。

func process(value interface{}) {
    switch v := value.(type) {
    case int:
        fmt.Println("Integer:", v)
    case string:
        fmt.Println("String:", v)
    default:
        fmt.Printf("Unhandled type: %T\n", v)
    }
}

型チェックエラーの回避ポイント

  1. 型アサーション時のok使用:型の確認とエラー回避を徹底する。
  2. 空のインターフェース型の明確なキャスト:操作前に型チェックを行う。
  3. 型スイッチの完全性:すべてのケースを網羅し、予期しない型にも対応する。
  4. テストの実施:動的型チェックを行うコードはユニットテストを通じて十分に検証する。

これらの注意点を実践することで、型チェックエラーを効果的に防ぎ、信頼性の高いGoプログラムを開発することができます。

実用的なキャスト処理


Go言語では、インターフェース型を使用する際に適切なキャスト処理を行うことで、コードの安全性と可読性を向上させることができます。特に、動的な型変換が必要な場面では、正確なキャスト処理が重要です。

キャスト処理の基本


Go言語では、インターフェース型の値を基となる具体的な型にキャストするために型アサーションを使用します。基本的な構文は以下の通りです:

value, ok := interfaceValue.(TargetType)

例:安全なキャスト処理

以下は、インターフェース型の値を特定の型にキャストする安全な方法の例です:

func processValue(v interface{}) {
    if intValue, ok := v.(int); ok {
        fmt.Printf("The value is an integer: %d\n", intValue)
    } else if strValue, ok := v.(string); ok {
        fmt.Printf("The value is a string: %s\n", strValue)
    } else {
        fmt.Printf("Unknown type: %T\n", v)
    }
}

func main() {
    processValue(42)
    processValue("Hello")
    processValue(3.14)
}

実行結果:

The value is an integer: 42
The value is a string: Hello
Unknown type: float64

高度なキャスト処理の応用


キャスト処理を活用することで、複雑なデータ構造を動的に操作することが可能です。以下は、その具体例です。

例:JSONデータの解析

JSONデータを解析し、動的に型を判別するコードの例です:

import (
    "encoding/json"
    "fmt"
)

func parseJSON(data string) {
    var result map[string]interface{}
    err := json.Unmarshal([]byte(data), &result)
    if err != nil {
        fmt.Println("Error parsing JSON:", err)
        return
    }

    for key, value := range result {
        switch v := value.(type) {
        case string:
            fmt.Printf("%s is a string: %s\n", key, v)
        case float64:
            fmt.Printf("%s is a number: %f\n", key, v)
        default:
            fmt.Printf("%s is of a type I don't know: %T\n", key, v)
        }
    }
}

func main() {
    jsonData := `{"name": "Alice", "age": 30, "height": 5.6}`
    parseJSON(jsonData)
}

実行結果:

name is a string: Alice
age is a number: 30.000000
height is a number: 5.600000

キャスト処理のベストプラクティス

  1. 安全性を優先:型アサーションにokを使用し、失敗を安全に処理する。
  2. 型スイッチの活用:複数の型に対応する場合は型スイッチを使用して可読性を向上させる。
  3. 事前の型検証:値が予期した型であるかを事前に検証してからキャストを行う。
  4. エラーハンドリングを徹底:キャスト処理に失敗した場合のエラー処理を忘れない。

キャスト処理を用いた応用例


キャスト処理は、Webアプリケーションやデータ解析ツールなど、さまざまな場面で利用されています。例えば、動的に入力されるデータを解析して、特定の型に変換して処理を行うケースです。

キャスト処理を正しく使うことで、動的なデータ操作に強い柔軟性を持つGoプログラムを構築できます。これにより、エラーを減らし、効率的な開発が可能になります。

インターフェース型の応用例


Go言語のインターフェース型は、多態性を活用した柔軟な設計を可能にします。実際の開発では、インターフェース型を使用することで汎用的な機能を構築でき、複雑なシステムにも適用可能です。

応用例1:カスタムロガーの設計


インターフェース型を使うことで、異なる種類のロガーを柔軟に利用できる仕組みを構築できます。

package main

import "fmt"

// Loggerインターフェース
type Logger interface {
    Log(message string)
}

// ConsoleLoggerの実装
type ConsoleLogger struct{}

func (c ConsoleLogger) Log(message string) {
    fmt.Println("[Console]", message)
}

// FileLoggerの実装
type FileLogger struct{}

func (f FileLogger) Log(message string) {
    fmt.Println("[File]", message) // 実際にはファイルに書き込む処理
}

func main() {
    var logger Logger

    // ConsoleLoggerを使用
    logger = ConsoleLogger{}
    logger.Log("Logging to console")

    // FileLoggerを使用
    logger = FileLogger{}
    logger.Log("Logging to file")
}

この例では、Loggerインターフェースを通じて、異なるロギングの方法を切り替えて使用できます。

応用例2:データ処理パイプライン


異なるデータ処理ステップを抽象化することで、柔軟なデータ処理パイプラインを実現します。

package main

import "fmt"

// Processorインターフェース
type Processor interface {
    Process(data string) string
}

// UppercaseProcessorの実装
type UppercaseProcessor struct{}

func (u UppercaseProcessor) Process(data string) string {
    return fmt.Sprintf("Uppercase: %s", data)
}

// LowercaseProcessorの実装
type LowercaseProcessor struct{}

func (l LowercaseProcessor) Process(data string) string {
    return fmt.Sprintf("Lowercase: %s", data)
}

func main() {
    var processors []Processor

    // パイプラインにプロセッサを追加
    processors = append(processors, UppercaseProcessor{})
    processors = append(processors, LowercaseProcessor{})

    data := "Hello, Go!"
    for _, processor := range processors {
        fmt.Println(processor.Process(data))
    }
}

実行結果:

Uppercase: Hello, Go!
Lowercase: Hello, Go!

このように、各ステップをインターフェースで抽象化することで、処理の追加や変更が容易になります。

応用例3:HTTPハンドラーの汎用化


Goのhttp.Handlerインターフェースを活用して、汎用的なWebハンドラーを作成します。

package main

import (
    "fmt"
    "net/http"
)

// CustomHandlerの実装
type CustomHandler struct{}

func (h CustomHandler) ServeHTTP(w http.ResponseWriter, r *http.Request) {
    fmt.Fprintf(w, "Welcome to Go Web Server")
}

func main() {
    handler := CustomHandler{}
    http.Handle("/", handler)
    fmt.Println("Server started at :8080")
    http.ListenAndServe(":8080", nil)
}

この例では、http.Handlerインターフェースを満たすカスタムハンドラーを実装し、Webサーバーに組み込んでいます。

インターフェース型を使用するメリット

  • 柔軟性の向上:異なる実装を簡単に切り替え可能。
  • 再利用性の向上:汎用的な設計が可能になる。
  • テスト容易性:インターフェースをモック化してテストが行える。

インターフェース型を用いた設計を適切に活用することで、Goプログラムの効率と可読性を大幅に向上させることができます。これにより、スケーラブルでメンテナンス性の高いシステムを構築することが可能です。

ベストプラクティス


Go言語のインターフェース型を活用する際には、コードの柔軟性と保守性を向上させるための設計手法やベストプラクティスを理解しておくことが重要です。ここでは、インターフェース型を用いた設計での最適なアプローチを紹介します。

小さなインターフェースを設計する


Goの哲学の一つに「小さなインターフェース」があります。必要最小限のメソッドだけを含むインターフェースを設計することで、柔軟性を高め、過剰な依存を防ぎます。

悪い例:大きなインターフェース

type Animal interface {
    Eat()
    Sleep()
    Run()
    Fly()
}

このようなインターフェースは、すべての実装がすべてのメソッドを満たす必要があり、不必要な制約を課します。

良い例:小さなインターフェース

type Eater interface {
    Eat()
}

type Sleeper interface {
    Sleep()
}

小さなインターフェースを設計することで、必要な機能だけを実装する柔軟性を提供できます。

具象型ではなくインターフェースを依存にする


コードの依存を具体的な型ではなくインターフェースにすることで、テストや実装の切り替えが容易になります。

悪い例:具象型の依存

func SaveData(db *SQLDatabase) {
    db.Save()
}

この場合、SaveDataSQLDatabaseに強く依存しており、他のデータベース実装に切り替えにくくなります。

良い例:インターフェースの依存

type Database interface {
    Save()
}

func SaveData(db Database) {
    db.Save()
}

この例では、異なるデータベース実装を簡単に利用できます。

インターフェースのモック化を活用する


インターフェースを活用することで、モックを用いたテストが簡単になります。

例:モックを使用したテスト

type Logger interface {
    Log(message string)
}

type MockLogger struct {
    Messages []string
}

func (m *MockLogger) Log(message string) {
    m.Messages = append(m.Messages, message)
}

func TestLogger(t *testing.T) {
    mockLogger := &MockLogger{}
    mockLogger.Log("Test message")

    if len(mockLogger.Messages) != 1 {
        t.Errorf("Expected 1 message, got %d", len(mockLogger.Messages))
    }
}

空のインターフェースを必要最小限に留める


空のインターフェースinterface{}は便利ですが、型の安全性を損なう可能性があります。具体的な型情報が分かる場合は、適切な型を使用することを推奨します。

悪い例:空のインターフェースを多用

func Process(data interface{}) {
    fmt.Println(data)
}

良い例:具体的な型を使用

func Process(data string) {
    fmt.Println(data)
}

適切な命名を行う


インターフェースの名前は、その役割が明確に伝わるようにするべきです。Goでは、単一のメソッドを持つインターフェースはそのメソッド名にerを付けるのが一般的です。

例:命名のベストプラクティス

type Reader interface {
    Read(p []byte) (n int, err error)
}

type Writer interface {
    Write(p []byte) (n int, err error)
}

ベストプラクティスを守る効果

  • 柔軟性の向上:インターフェース型を通じた抽象化により、コードの変更が容易になる。
  • テストの効率化:モックを利用したテストが簡単になる。
  • 可読性の向上:明確な命名と設計でコードが理解しやすくなる。

インターフェース型を適切に設計・利用することで、Goプログラムの品質と効率が大幅に向上します。これらのベストプラクティスを実践して、保守性の高いシステムを構築しましょう。

演習問題で理解を深める


Go言語のインターフェース型や動的型チェック、キャスト処理についての理解を深めるため、実際のコードを作成してみましょう。以下に、具体的な課題を示します。各問題に取り組むことで、インターフェース型の活用方法やベストプラクティスを実践的に学べます。

課題1:カスタム型アサーション


以下の関数IdentifyTypeを完成させてください。この関数は、受け取った値の型を判別して対応するメッセージを出力します。

func IdentifyType(value interface{}) {
    // 型アサーションを使用して型を判別し、適切な出力を行ってください
    // "The value is an integer: [value]"
    // "The value is a string: [value]"
    // "Unknown type"
}

例:

IdentifyType(42)           // 出力: The value is an integer: 42
IdentifyType("GoLang")     // 出力: The value is a string: GoLang
IdentifyType(3.14)         // 出力: Unknown type

課題2:インターフェース型を用いた汎用関数


以下のようなPrinterインターフェースを実装してください。異なる型のデータをプリントする複数の構造体を定義し、Printメソッドを実装します。

type Printer interface {
    Print()
}

// IntegerPrinter: int型の値をプリント
// StringPrinter: string型の値をプリント

例:

func main() {
    var p Printer

    p = IntegerPrinter{Value: 42}
    p.Print() // 出力: Integer value: 42

    p = StringPrinter{Value: "Hello, Go!"}
    p.Print() // 出力: String value: Hello, Go!
}

課題3:型スイッチの応用


型スイッチを使用して、複数の型に対応する関数ProcessValuesを作成してください。この関数は、渡された値のリストを走査し、型ごとに異なる処理を行います。

func ProcessValues(values []interface{}) {
    // 型スイッチを使って値を処理してください
    // - int: 値を2倍にして出力
    // - string: 値を大文字に変換して出力
    // - その他: "Unsupported type"と出力
}

例:

ProcessValues([]interface{}{42, "hello", 3.14})
// 出力:
// 84
// HELLO
// Unsupported type

課題4:動的型チェックを伴うJSONパース


JSONデータをパースし、各キーの値を動的に型チェックして処理する関数を作成してください。

func ParseAndProcessJSON(jsonData string) {
    // JSONをマップとしてパースし、型スイッチで値を処理してください
    // - string: "Key [key] is a string: [value]"
    // - float64: "Key [key] is a number: [value]"
    // - その他: "Key [key] is of unknown type"
}

入力例:

{
    "name": "Alice",
    "age": 30,
    "active": true
}

出力例:

Key name is a string: Alice
Key age is a number: 30
Key active is of unknown type

課題5:インターフェースを用いた単体テスト


以下のLoggerインターフェースをモック化して、テストケースを作成してください。

type Logger interface {
    Log(message string)
}

// モックのLoggerを作成して、"Test message"が正しく記録されることを検証

学習効果


これらの演習問題を通じて、以下のスキルを習得できます:

  • 型アサーションや型スイッチの基本と応用
  • インターフェース型を用いた柔軟な設計
  • 動的型チェックとその応用方法
  • インターフェース型を活用したテスト手法

演習に取り組むことで、Go言語のインターフェース型を効果的に利用する方法を実践的に学ぶことができます。

まとめ


本記事では、Go言語のインターフェース型を活用した動的型チェックとキャスト処理の重要性について解説しました。型アサーションや型スイッチの使い方、エラーを防ぐ方法、インターフェース型を利用した柔軟な設計のベストプラクティスを具体例を交えて紹介しました。さらに、応用例や演習問題を通じて、実践的なスキルを身につけられる構成にしました。

Goのインターフェース型を正しく理解し活用することで、より柔軟でスケーラブルなコードを実現できます。これを機に、設計力をさらに高め、効率的なGoプログラム開発に役立ててください。

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目次
  1. Goのインターフェース型とは
    1. インターフェース型の構造
    2. インターフェース型の利点
    3. 空のインターフェース
  2. 型アサーションの仕組み
    1. 型アサーションの基本
    2. 型アサーションの失敗時の挙動
    3. 型アサーションの実践的な用途
    4. 注意点
  3. 型スイッチの活用法
    1. 型スイッチの基本構文
    2. 型スイッチの動作例
    3. 型スイッチの応用例
    4. 型スイッチを使う際の注意点
  4. 型チェックで避けたいエラー
    1. よくある型チェックエラー
    2. 型チェックエラーの回避ポイント
  5. 実用的なキャスト処理
    1. キャスト処理の基本
    2. 例:安全なキャスト処理
    3. 高度なキャスト処理の応用
    4. キャスト処理のベストプラクティス
    5. キャスト処理を用いた応用例
  6. インターフェース型の応用例
    1. 応用例1:カスタムロガーの設計
    2. 応用例2:データ処理パイプライン
    3. 応用例3:HTTPハンドラーの汎用化
    4. インターフェース型を使用するメリット
  7. ベストプラクティス
    1. 小さなインターフェースを設計する
    2. 具象型ではなくインターフェースを依存にする
    3. インターフェースのモック化を活用する
    4. 空のインターフェースを必要最小限に留める
    5. 適切な命名を行う
    6. ベストプラクティスを守る効果
  8. 演習問題で理解を深める
    1. 課題1:カスタム型アサーション
    2. 課題2:インターフェース型を用いた汎用関数
    3. 課題3:型スイッチの応用
    4. 課題4:動的型チェックを伴うJSONパース
    5. 課題5:インターフェースを用いた単体テスト
    6. 学習効果
  9. まとめ