Google Chromeでサイトが開けない時の原因と対処法徹底解説

Google Chromeでサイトが開けないと、仕事や趣味などさまざまな場面で大きなストレスになります。この記事では、インターネット接続の基本確認からキャッシュの削除、DNSの変更、さらにはセキュリティ設定の見直しなど、具体的な手順を段階的に解説します。

Google Chromeでサイトにアクセスできない原因と対処の全体像

Chromeでサイトを開けなくなる原因は多岐にわたります。単なる接続不良から、ブラウザー本体の問題やセキュリティソフトの誤作動など、複合的な要因が絡み合うケースもあります。ここでは、最初に問題解決の全体像をイメージしやすくするために、代表的な原因をまとめた表を用意しました。

原因よくあるエラー表示主な解決策
ネットワーク障害ERR_INTERNET_DISCONNECTED
DNS_PROBE_FINISHED_NO_INTERNET
Wi-FiやLANケーブル接続を確認
ルーターやモデムの再起動
ブラウザーのキャッシュ・Cookie破損ERR_CONNECTION_RESET
ERR_TOO_MANY_REDIRECTS
キャッシュやCookieの削除
シークレットモードでの動作確認
拡張機能の衝突特定の画面が白くなる
拡張機能がエラーを表示
拡張機能を無効化・削除
問題を起こす拡張機能特定
DNS設定の問題DNS_PROBE_FINISHED_BAD_CONFIG
DNS_PROBE_FINISHED_NXDOMAIN
DNSをGoogle Public DNSに変更
DNSキャッシュのクリア
セキュリティソフトやファイアウォールERR_CONNECTION_REFUSED
特定サイトのみブロック
一時的に無効化して様子を見る
設定を見直して許可リストに追加
Chrome本体の問題バージョンが古い、更新エラーブラウザーのアップデート
再インストール

このように、原因ごとに対処法が異なるため、段階的にチェックしていくことが重要です。続いては、実際に行うべき7つのステップを詳しく見ていきましょう。

1. インターネット接続の確認

Chromeだけでなく、他のブラウザーでも同様にサイトにアクセスできないのかを確認することが大切です。例えばMicrosoft EdgeやFirefoxを起動して、同じサイトにアクセスしてみてください。もし他のブラウザーでも同様に開けない場合は、ネットワークそのものに問題がある可能性が高いです。

ルーターとモデムの再起動

自宅やオフィスのルーターやモデムを一度電源オフにしてから再度オンにすると、回線状態がリセットされて正常に戻ることがあります。特にWi-Fi接続の場合は、無線LANルーターの電波状態が不安定なこともあるため、機器の場所を変えるだけでも改善する場合があります。

Wi-Fi設定の見直し

  • SSIDの選択ミス: 近所に類似の名前のWi-Fiがあると誤って接続している可能性があります。
  • パスワードの入力ミス: Wi-Fiのパスワードは誤入力しやすいため再度確認してみましょう。
  • 2.4GHz帯と5GHz帯の切り替え: 一方が混雑している場合はもう一方に接続してみると改善することがあります。

Windowsのネットワーク診断ツール

Windowsをお使いの場合、ネットワークのトラブルシューティング機能を活用できます。
「設定」→「ネットワークとインターネット」→「ネットワークトラブルシューティング」の順に進んでみてください。自動診断で問題箇所を検出してくれる場合があります。

2. キャッシュとCookieの削除

Chrome内に蓄積されたキャッシュやCookieは、サイトの表示を高速化する反面、ファイルが破損しているとアクセス障害を引き起こすことがあります。定期的に削除するのが望ましいですが、障害が起きたときには真っ先に試してみたい対処法です。

Chromeの閲覧履歴を削除する手順

  1. 画面右上の「︙(メニュー)」をクリックし、「その他のツール」を選択。
  2. 「閲覧履歴を削除」をクリック。
  3. 「基本設定」と「詳細設定」がありますが、まずは「基本設定」で「閲覧履歴」「Cookieと他のサイトデータ」「キャッシュされた画像とファイル」あたりを選んで削除します。
  4. 問題が解決しない場合は「詳細設定」で期間を「全期間」にし、さらに「パスワードとその他のサインインデータ」なども含めて削除を試してください。

シークレットモードでの確認

Cookieやキャッシュを手動で削除するのに抵抗がある場合や、一時的に他のサイトへのログイン状態を保持しておきたい場合は、シークレットモードを使ってみるのも手です。シークレットモードでは通常のCookieやキャッシュが使われないため、そこでは問題なくアクセスできるケースもあります。

3. 拡張機能の無効化

Google Chromeの拡張機能はとても便利ですが、相性の悪い拡張機能同士が衝突したり、特定の拡張機能がエラーを引き起こしている可能性があります。

拡張機能を一括無効化して問題箇所を特定する

  1. Chrome右上の「︙(メニュー)」をクリックし、「その他のツール」→「拡張機能」を選択。
  2. 表示される拡張機能のスイッチをオフにし、すべての拡張機能を無効化。
  3. この状態で普段見られなかったサイトやページが開くかチェック。
  4. 問題が解決した場合は、一つずつ拡張機能をオンに戻し、どの拡張機能が原因かを特定する。

拡張機能が原因だった場合の対処

  • 問題を起こす拡張機能をアンインストールする
  • 代替となる拡張機能に切り替える
  • 拡張機能の開発元が最新のアップデートを提供していないか確認する

4. DNSの変更

DNSは「ドメイン名をIPアドレスに変換する仕組み」です。ここに問題があると、特定のサイトやすべてのサイトが開けなくなることがあります。特にインターネットサービスプロバイダ(ISP)のDNSサーバーが不安定な場合や、キャッシュの問題が起きている場合に有効な対策です。

Google Public DNSを使用する

Google Public DNSのIPアドレスは下記の通りです。

  • 8.8.8.8
  • 8.8.4.4

これをWindowsで設定する場合の一例を示します。

  1. 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「アダプターのオプションを変更する」へ進む。
  2. 使っているネットワーク(Wi-FiやEthernetなど)を右クリックし、「プロパティ」を選択。
  3. 「インターネット プロトコル バージョン4(TCP/IPv4)」を選択し、「プロパティ」をクリック。
  4. 「次のDNSサーバーのアドレスを使う」を選択し、
  • 優先DNSサーバー:8.8.8.8
  • 代替DNSサーバー:8.8.4.4
    と入力する。
  1. 「OK」を押して設定を反映させる。

コマンドプロンプトでDNSキャッシュをクリアする

Windowsの場合は、DNSキャッシュをクリアして再度DNSを引き直すこともできます。以下のコマンドを管理者権限のコマンドプロンプトで実行してください。

ipconfig /flushdns
netsh winsock reset

上記コマンドを実行後はPCを再起動するとより確実です。これによってネットワーク周りの設定がリセットされ、Chromeでアクセスしやすくなる可能性があります。

5. セキュリティソフトやファイアウォールの一時的な無効化

セキュリティソフト(ウイルス対策ソフト)やファイアウォールがChromeの通信をブロックしている場合があります。安全性を確保するために常に起動しているソフトウェアではありますが、何らかの設定ミスやアップデートの不具合で誤ってインターネット通信を遮断してしまうことがあります。

一時的に無効化して問題を切り分ける

  • セキュリティソフトの設定画面で「保護を一時停止」などの項目を探し、オフにする。
  • Windowsの場合、コントロールパネル→「システムとセキュリティ」→「Windows Defender ファイアウォール」で一時的にファイアウォールを無効化。
  • Macの場合、「システム環境設定」→「セキュリティとプライバシー」→「ファイアウォール」タブからオフにできる。

ただし、セキュリティソフトやファイアウォールを無効化する際は、外部からの攻撃を受けやすくなる点に注意が必要です。問題がChromeだけで起きているのか、セキュリティソフトを無効にすると直るのかを確認して、原因を特定しましょう。

ファイアウォールのポート設定を見直す

ファイアウォールで特定のポート(例えばHTTP:80、HTTPS:443など)がブロックされていると、Chromeでの通信に支障をきたします。企業などのネットワークでは管理者がポート制限をしている場合もあるため、必要に応じて担当部署に確認してください。

6. Chromeのアップデート・再インストール

Chrome自体が古いバージョンの場合、互換性の問題やバグが原因でアクセスできなくなっている可能性があります。また、何らかの理由でChromeのインストールファイルが破損した場合も考えられます。

Chromeのバージョンを確認する

  1. 画面右上の「︙(メニュー)」をクリック。
  2. 「ヘルプ」→「Google Chromeについて」を選択。
  3. 最新バージョンが利用可能であれば、自動的にアップデートが始まります。

アップデート後は必ずChromeを再起動して、問題が解決したか確認しましょう。

再インストールの手順

  1. 一度Chromeをアンインストールする(Windowsなら「アプリと機能」または「プログラムのアンインストールと変更」から)。
  2. Googleの公式サイト(https://www.google.co.jp/chrome/ など)から再度インストーラーをダウンロード。
  3. インストールを完了し、ログインや拡張機能の再設定を行う。

再インストールすることで不要ファイルや設定の不具合がリセットされるため、解決するケースが多いです。

7. 追加の確認事項

上記をすべて試しても改善されない場合は、以下のような項目も見直してみてください。

システム時刻・日付が正しいか

PCの時刻が実際の時刻と大きくずれていると、セキュリティ証明書の有効期限が食い違い、アクセスエラーを引き起こす場合があります。特にSSL証明書を利用しているHTTPSサイトでは、時刻や日付がずれているだけで接続が拒否されるケースもあるため注意が必要です。

VPNやプロキシの設定確認

VPNやプロキシサーバー経由でインターネットを利用している場合、設定不備やサーバー側の障害が原因でアクセスできないことがあります。企業のネットワークではプロキシ設定が必須のところもあるため、誤って設定を削除してしまうと逆にサイトを開けなくなることもあります。

ネットワーク機器の故障や回線トラブル

ルーターやLANケーブルが物理的に故障している場合や、回線契約先で大規模障害が発生している可能性もゼロではありません。ほかのデバイス(スマートフォンやタブレット)で同じWi-Fiに接続してみて、問題なくアクセスできるかをチェックしましょう。もし他のデバイスでも不具合があるなら、回線や機器の問題が疑われます。

サポート連絡の前に確認したいこと

  • ルーターのランプ表示が正常かどうか
  • モデムやONU(光回線終端装置)のランプが警告状態になっていないか
  • ケーブルがしっかり接続されているか

これらを一通り確認した上で問題が解決しなければ、回線事業者やプロバイダに問い合わせてみるのも重要です。

まとめ

Google Chromeでサイトが開けない場合、原因は多岐にわたります。まずはネットワーク接続状況を確認し、次にキャッシュやCookieの削除、拡張機能の無効化を行い、それでもダメならDNSの変更やセキュリティソフトの確認へと段階を踏んでチェックすることが効率的です。最終的にChrome自体の再インストールやシステム設定の見直しによって解決するケースもあるため、焦らず手順を追っていきましょう。

  • インターネット接続: ルーター再起動や他ブラウザーでの検証
  • キャッシュとCookieの削除: シークレットモードでも確認
  • 拡張機能の無効化: トラブルを起こす拡張機能の特定
  • DNSの変更: Google Public DNSを活用
  • セキュリティソフトの確認: 一時無効化での切り分け
  • Chromeの再インストール: アップデートでも直らない場合の最終手段
  • その他確認事項: システム時刻やVPN、回線障害、物理的故障など

上記の手順を一つひとつ実践することで、たいていの問題は解決できます。もしすべて試しても症状が改善しないなら、回線事業者やプロバイダに問い合わせる、またはPCの専門業者に見てもらうのがよいでしょう。

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