普段は快適に使えるOneDriveですが、思わぬファイルの競合が原因で同期がストップしてしまうと、ちょっとしたストレスになりますよね。実際に私もNVIDIAのロックファイルが削除できず、同期が進まなくなったことがありました。最初は何が原因なのかわからず、セキュリティソフトや回線の問題を疑っていたのですが、調べてみるとNVIDIAのOverlay機能が関係していると知って驚きました。そこで、どう対処すべきかをまとめています。
NVIDIAファイルとOneDriveの関係
NVIDIA製品を使っていると、GeForce Experienceやドライバー関連の設定でスクリーンショットや録画機能を利用することがあります。これらの機能によって、自動的にファイルが作成されることは便利ですが、保存先をOneDriveフォルダにしてしまうと、思いもよらない形で同期トラブルに発展することがあるのです。
OneDriveは常にクラウドとローカルフォルダを照らし合わせて同期を行いますが、NVIDIAのOverlayが生成する.lockファイルや一時ファイルがローカル側で「使用中」となってしまうと、OneDrive側でそのファイルを処理できず、結果として同期が延々と保留状態になるというわけです。
OneDriveの同期が止まる原因
OneDriveの同期が止まる原因としては回線速度の問題やサーバートラブルなども考えられますが、NVIDIAの.lockファイルが削除できないケースでは、Overlay機能によるファイルロックが大きな要因となることが多いです。
私の場合は、ゲームプレイの合間に撮影したスクリーンショットが、そのままOneDriveのピクチャフォルダに保存される設定になっていました。ゲーム起動中にはOverlayが常時動作していることから、作成された一時ファイルをOneDriveが「他のプロセスで使用中」と判断してしまい、削除や更新ができずに同期が止まるという流れになっていました。
具体的な事例
ある日、OneDriveのクライアントソフトに表示される雲のマークに「同期中」のマークがずっと消えない状態が続いていました。何か大量にアップロードしているのかと思って様子を見ても、実際にはほとんど進捗がありません。
そこでOneDriveの状態を詳しく確認したところ、.LOCK_XXXXXXというファイルが「削除待ち」になっており、状態を示すメッセージは「ファイルが使用中です」でした。ファイルが開いているか確認しても、それらしきウィンドウはなし…。調べると、NVIDIAのOverlayがファイルを握っていたことが判明したのです。
トラブルを解決する方法
Overlay機能の無効化
Overlay機能を一時的にオフにすると、.lockファイルへのアクセスが解除されることが多いです。具体的にはGeForce Experienceの設定画面や、Alt+Zで呼び出すOverlayメニューから停止が可能です。Overlayを停止すれば、OneDriveが同期で引っかかっている.lockファイルを削除またはアップロード処理できる場合があります。
Overlay機能を無効化するメリット
Overlay機能を無効化するデメリット
保存先フォルダの変更
Overlay機能自体は残しておきたい、という方は、保存先をOneDriveのフォルダから外す方法がおすすめです。たとえばスクリーンショットをDドライブや別のフォルダにまとめて保存すれば、OneDriveと干渉しなくなります。
設定変更の手順例
ゲーム中のOverlayを呼び出す場合はAlt+ZキーでOverlayパネルを表示し、設定(歯車アイコン)を選びます。その中にファイルやディスクスペース、あるいはギャラリーの保存先を指定できる項目があることが多いので、そこをOneDrive以外のパスに切り替えます。

私の場合は、Dドライブに「GameCapture」というフォルダを作成し、そこをOverlayの保存先にするように設定しました。それ以来、OneDriveの同期保留が劇的に減って快適になりました。
NVIDIAドライバーの再インストールやバージョン変更
Overlayの無効化や保存先変更でも解決しないときには、NVIDIAドライバー自体に問題がある可能性を疑ってみるのも手段の一つです。新しいバージョンほど機能が増えている分、特定の環境で不具合が発生することもあります。
クリーンインストールの手順
クリーンインストールの一例を以下に示します。NVIDIA公式サイトやGeForce Experience経由で最新ドライバーをダウンロードし、インストール時に「クリーンインストール」を選択するオプションを有効にすると、以前の設定やドライバーを一度リセットした形で導入できることが多いです。
1. 旧バージョンのドライバーをアンインストール
2. PCを再起動
3. 新しいドライバーをNVIDIA公式サイトから入手
4. インストール時にクリーンインストールを選択
5. 再度PCを再起動
ドライバー再インストールのメリット
ドライバー再インストールのデメリット
手動でファイルを削除するには
Overlay機能を無効にしているのに、なぜか.lockファイルが残ってしまい削除できないというケースもあるかもしれません。そんなときは、タスクマネージャーでNVIDIA関連プロセスをすべて終了させてから削除してみると成功する場合があります。
よくある質問と私の体験
ファイル名が消せないとき
Windowsのエクスプローラー上でどうしても削除できない場合は、コマンドプロンプトやPowerShellから強制削除コマンドを実行してみるのも手段です。
del /f "C:\Users\ユーザー名\OneDrive\フォルダ名\.LOCK_XXXXXX"
このように/f(強制削除)オプションを付けることで、通常削除できないファイルでも削除できる可能性があります。ただし、実行前には必ずNVIDIAの関連アプリを終了しておくことが重要です。
サポートに問い合わせる
どうしても解決しない場合は、NVIDIAのサポートに状況を伝えて個別に対応してもらうのも一つの方法です。同時にOneDriveのサポートやマイクロソフトコミュニティをチェックしておくと、同様の症例とその解決策が見つかる可能性があります。
表で見る対処方法のまとめ
HTML上で表を作成し、対処方法と実施のしやすさや効果をまとめてみました。ご自身の環境に合わせて、試しやすいものから実行してみてください。
対処方法 | 難易度 | 効果 | 所要時間 |
---|---|---|---|
Overlayの無効化 | 低 | OneDrive同期の問題解決に直結 | 数分 |
保存先の変更 | 低 | Overlay機能を維持しつつ同期エラーを回避 | 数分 |
ドライバーの再インストール | 中 | 環境全体のリフレッシュ効果 | 15~30分 |
手動でファイルを削除 | 中 | .lockファイルを直接除去できる | 5~10分 |
サポートへ問い合わせ | 中~高 | 専門的な解決策を得られる | 数日~ |
こんなときどうする? トラブルQ&A
すでにOverlayを無効にしているのに同期が直らない
一度PCを再起動すると、一時ファイルがリリースされて削除できることがあります。それでもダメなら、ドライバーのバージョンを変更してみてください。意外にも旧バージョンのほうが安定するケースもあるようです。
OneDrive側で競合ファイルが大量に作られる
同じファイル名で複数のバージョンがクラウドとローカルに混在することで、競合ファイルが増える場合があります。Overlayが原因ではなくても、同期設定が複雑になっていると競合が起こりやすいです。明確に保存先を分けたり、余計なフォルダを同期対象から外したりすると改善が見込めます。
フォルダ構成の整理
ゲームのスクリーンショット、録画ファイルなど、頻繁に書き換えの生じるデータはOneDriveフォルダとは切り離した専用のディレクトリで管理するほうが安心です。私自身、ゲーム関係のファイルをOneDriveから分けた途端、同期エラーがほとんど発生しなくなりました。
その他の注意点
ネットワークドライブを使っているときや、VPNを経由してOneDriveを利用している場合は、さらに設定の干渉が発生することもあります。できるだけシンプルな環境で一つ一つ原因を切り分けていくと、どこに問題が潜んでいるかを明確にしやすくなります。
NVIDIAのアップデートとWindows Update
ドライバーやWindowsのアップデートは、時期によっては相互作用で新しい問題を引き起こすことがあります。急にOverlayが動かなくなったり、OneDriveの調子がおかしくなったりしたタイミングでOSやドライバーをアップデートしているようなら、バージョンを以前のものに戻して様子をみるのも有効です。
実際にあったトラブル例
あるユーザーがWindowsの大型アップデート後にNVIDIAドライバーとOneDriveの衝突が発生し、Overlayの保存先が意図せずに初期化されて再びOneDriveに戻っていたということもあるそうです。アップデート後は、NVIDIAの設定が初期化される可能性を疑い、すぐに保存先フォルダなどを再チェックするようにしましょう。
まとめ
NVIDIAのOverlay機能とOneDriveの相性問題は、ゲーマーやクリエイターにとっては比較的よくある話です。ちょっとした設定を変えるだけで同期保留が解消し、PC作業が格段にスムーズになります。オーバーレイを無効にする、または保存先フォルダを変更するのが最も簡単で効果的な対処方法です。加えて、ドライバーの再インストールやバージョン変更、手動削除なども覚えておくといざという時に役立ちます。
自分の環境に合った方法をうまく活用して、OneDriveの同期を快適な状態に保ちつつ、NVIDIAの機能もフル活用してみてください。
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