現場主義のITコンサルが自治体でDXが進まない理由と対策を考察してみた

報道等を見ていても分かると思いますが、自治体に於いても本格的にDXの取り組みが加速してきました。デジタル庁の出現やコロナによる変革やWEB3.0の始動等と目まぐるしくデジタルを取り巻く状況が変わってきています。筆者は自治体のITコンサルという立場でDXについても相談を受けていますが、正直なところ自治体DXはなかなか進んでいないのが実情です。。。そこでDXが進まない理由と対策について整理して考察してみたいと思います。

DXすることのインセンティブが皆無

理由

率直に言って自治体でDXを推進しても給与に反映される組織は殆どありません。DXの推進は庁内の調整から始まり反対勢力の説得等と大変ですが、その割に評価に結び付きません。トップがDXについて重要と捉えている組織であれば多少のインセンティブを受けられるのだろうけど殆どの自治体のトップはDXの重要性を理解していません。インセンティブを受けられるどころか挑戦を失敗とされ評価が下がる可能性するある状況です。インセンティブが無ければ人は動きません。

対策

やはりインセンティブが無ければ人間動きません!そこでCDO(最高デジタル責任者)を外部から登用するなどしてトップのDXに対する意識を変えてDXで成果を出したらボーナスを出す等しないと一部のIT好きの職員しかDX推進しないと思います。

インターネットが分離されている

理由

平成28年に自治体のLGWANネットワークからインターネットが切り離されました。これにより、普段職員が利用している端末でインターネットに接続することができません。仮想デスクトップや仮想ブラウザを開いて(中には端末2台持ちの自治体もある)インターネットを利用している状態です。インターネットが分離されているとクラウドのグループウェアは使えないWEB会議はできない、チャットもSlack等スタンダードなものは使えない、自治体職員以外とのコミュニケーションがし難い等々と列挙したらキリがないんですが、非合理的な環境がスタート地点なわけです。

対策

ガチでDXを進めるつもりならばインターネット接続系を通常利用する環境にする必要があると思います。ただ、総務省のガイドラインではそれ相応のセキュリティ対策をする必要があります。

IT人材が少なすぎる

理由

公務員試験を見れば分かりますが、文系しか受からない科目ばかりになっています。よって自治体には文系の職員が殆どです。デジタルにアレルギーがありノーコードのツールでさえ使いこなすのがやっとです。文系理系関係ないとは言うものの大学時代に数式に触れるのと文章に触れるのではデジタルの知見に大きな差が生じます。

対策

これからの時代は行政でもデジタルをより多様していきます。政策も電子申請や電子投票、IOT、AI、スマート農業、自動運転等とデジタルに関する内容が増えています。そこで自治体は、コンピューターサイエンスを専攻しているようなデジタル専門人材を積極的に獲得していく必要があると痛切に感じています。

公務員は忙しい!!

理由

公務員は暇で高給取りで良いなんて時代はとっくに終わっています。今の公務員は滅茶苦茶忙しいです。サービスが多様化しているのとコロナワクチン接種や定額給付金のようなスポットで入ってくるイベントが増えているためだと考えられます。そして、デジタルによって効率化した分人を削っているので悲惨な状況です。

対策

DXはトライ&エラーなくしては進みません。ということは、余裕がないと中々できないんですね。紙の申請書を電子フォームにすれば住民も喜ぶし内部事務も効率化することは分かってはいても電子フォームを作る時間がない!!という状況です。DXの為に人を一時的に増やして超効率化させ今の忙しさを一旦リセットしないといけないのではないかと思っています。中々難しいのは承知しています。

まとめ

殴り書きをしましたが、デジタル庁を中心として自治体のDXには期待しています。だって住民が便利になったり、行政手続きに費やしていた無駄な時間を趣味に充てたりとポジティブな要素が詰まっているんですもん。そのためには先ずは、民間や住民のサイドからも手を貸して上げたいものです。